『偽義経冥界歌』記者会見!生田斗真「いのうえ歌舞伎ならではの外連味(けれんみ)あるスペクタクルな物語」


2019年3月から4月にかけて、大阪・金沢・松本にて上演された劇団☆新感線39興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』が、10カ月の時を経て2月15日(土)から東京公演をスタートする(福岡公演もあり)。1月21日(火)には記者会見が行われ、脚本の中島かずき、演出のいのうえひでのり、生田斗真、りょう、中山優馬、藤原さくら、粟根まこと、山内圭哉、早乙女友貴、三宅弘城、橋本さとしが出席した。

旗揚げ39周年に当たる2019年から2020年にかけてを“サンキュー興行”と銘打ち、数々の作品を上演してきた劇団☆新感線。その締めくくりとなる本作は“奥州三代”と“義経黄金伝説”をモチーフに、中島脚本ならではのファンタジーを散りばめつつ、笑いたっぷり、殺陣、アクションを存分に取り入れた王道エンターテインメント作品だ。

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会見には、全員同じ鯉口シャツで現れた登壇者たち。実はこのシャツは生田が「チームワークを上げるためにも、みんなで同じものを着たい」と思って用意したものだそう。

座長としてそんな細やかな気遣いを見せる生田は「(2019年の公演は)たくさんのお客様に喜んでもらえたという実感を持っています。今回は、さらにクオリティが上がった状態でまた多くの方にご覧いただけると思いますし、いのうえさんが作りたい、お客様が観たい新感線の舞台が出来上がったと思っていますので楽しみにしていただけたらと思います」と挨拶。

演じるのは偽義経、源九郎義経役。生田は「いのうえ歌舞伎ならではの外連味(けれんみ)があり、スペクタクルな物語になっていると思います。(ステージは)階段、斜めの舞台、階段、斜めの舞台という作り。なので、お客さまから見ると目に迫ってくるようで楽しいでしょうが、我々は常に斜めの状態。ヒイヒイ言いながら、みんなで力を分け与えながら頑張る公演になります」と昨年公演を振り返り、「長い公演なので、健康第一で、最高の舞台を東京、博多の皆さんにお届けしたいと思います」と力を込めた。

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巫女長の黄泉津の方役のりょうは「(昨年の公演では)劇場によって立ち回りも変わるので新たな発見がありました。今回も新しい発見があるのではないかと楽しみにしています」と笑顔。

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偽義経の弟・奥華次郎泰衡を演じる中山は、昨年の公演を振り返り「最初は正直ビビっていたのですが、いのうえさんを筆頭に、皆さんがゲラゲラ笑いながら(作品を)作っているのを見て、安心しました。アットホームな現場でおもしろいことを作り出すのが楽しみです」とコメント。生田とは同じジャニーズながら初共演になるが、「いい兄貴で、いい座長で、いい先輩。ほとんど完璧で、99点」と絶賛するも「マイナス1点は舞台のお化粧が下手なこと。毎日、多少顔が違います」と暴露して笑わせた。

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昨年の公演が舞台初出演となった、大陸渡りの歌うたい・静歌役の藤原は「この作品は歌が鍵になっている作品なので、今回は歌が増え、色々な新しい試みもあります。精一杯歌わせていただきます」と意気込んだ。

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源頼朝役の粟根は「若い力にあふれている作品で、立ち回りも多かったんですが、今年度版はそれをそぎ落として、シンプルにして年かさ組も少し楽にしていただいています」、常陸坊海尊役の山内は「シビアなお客さんも多い東京からスタートですから、気を引き締めて稽古し直しています」、遮那王牛若役の早乙女は「新感線史上一番立ち回りが多いということで、前回の公演では29公演やって7キロくらい体重が落ちて・・・本当にガリガリになってしまいました(笑)。今回は69公演あるので、エネルギー出して頑張りたい」とそれぞれコメント。

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そして三宅は、大坂・金沢・松本公演で橋本じゅんが演じていた武蔵坊弁慶役を引き継ぐ。「初めての長ものでの立ち回り、初めての博多座、初めてのACTシアターと初めてづくしの公演です。50を越えて、ここまで初めてづくしというのはなかなかないと思うので、その幸せを噛みしめながら、経験者の中、一人苦戦しています」。

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一方、橋本は「新感線には大好きなものが詰め込まれています。ロックでバカで格好いい。そして笑いがあり、ちょっとグッとくるところも(ある)。全部詰め込まれたのがこの作品なので、これぞ新感線!というものを見に来てもらいたいです」と本作へ思いを寄せた。

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また、脚本の中島は「彼(生田)が高校生の時に出会ったけど、僕はまだ一緒にやったことがない。ずっと書き下ろしでやりたいと思っていたので、どういう役にしようと考えていたんですが、結局バカな役になってすまんと思いつつ・・・でも魅力的な役になっていると思います」と語り、「自分の想像した以上に光に満ちた舞台になったと思っています。それから、(前回公演より)短くしろと厳命を受けたので、ちょこちょこと切って短くしています」と苦笑いで明かした。

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演出のいのうえは「今回(の作品)は、詰め込みすぎた。結果的に、歴代一番立ち回りが多い芝居になってしまった。若手を中心にする公演だと思って作り始めたので、頑張ってもらおうと八百屋舞台を駆け上ることを考えていたら、ことの外、おじさんたちが走り回らないといけない展開になってしまったのでその辺も考えながらブラッシュアップして、削っていこうと思っています」と説明。

そして「今回は三宅くんが入っていますし、歌も前回を踏まえて作っているので、クオリティはグッと上がっていると思います」と胸を張った。

2020年 劇団☆新感線39興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』は、行かの日程で上演される。

【東京公演】2月15日(土)~3月24日(火) TBS 赤坂ACTシアター
【福岡公演】4月4日(土)~4月28日(火) 博多座

【公式サイト】http://www.vi-shinkansen.co.jp/niseyoshitsune/

(取材・文・撮影/嶋田真己)

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