極上文學『桜の森の満開の下』~孤独~開幕!荒木健太朗、梅津瑞樹、太田将熙らがシリーズ初演を飾った作品を再び立体化


2019年12月7日(土)に極上文學 第14弾『桜の森の満開の下』~孤独~が、東京・新宿FACEにて開幕する。「極上文學」とは、ビジュアルと音楽、動きで見せるスタイルの朗読劇で、日本文學の持つ上質な世界観を立体的に表現することを目指す、人気シリーズ。今回は、坂口安吾の名作を取り上げる。なお、この『桜の森の満開の下』は、本シリーズの第1弾(出演:鈴木拡樹、唐橋充)として一度上演されているが、唯一映像化されておらず、再演が望まれていた。

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演出はキムラ真(ナイスコンプレックス)、脚本は神楽澤小虎(MAG.net)。“読み師”を務めるのは、荒木健太朗、梅津瑞樹、太田将熙、田口涼、田渕法明、轟大輝、松本祐一、三上俊、宮城紘大、山本誠大(50音順)。三上と松本以外は、極上文學初参加となる。

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配役は、鼓毒丸、ツミ夜姫、ミレン/アコガレの3役。鼓毒丸役は荒木、宮城、梅津、太田。ツミ夜姫役は三上、田渕、田口、轟。そして、ミレン/アコガレ役は松本、田渕、山本、そして梅津がもう一役として演じる。

また、声だけで極上文學の世界を表現する“語り師”として、榊原優希、笹翼、高坂知也、ランズベリー・アーサーの4名の声優も加わった。

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初日前には、囲み会見が行われ、表現を担う“具現師”を含んだ全出演者が登壇。開幕に向け、意気込みを語った。以下、各キャストの開幕コメントを紹介。

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◆ランズベリー・アーサー(語り師)
語り師として物語を紡いでいくのですが、本を書いているような感覚もあったりしまして、ほかの皆さんが演じている読み師ともリンクするところがあります。そういったところにも注目して楽しんでいただけたら嬉しいです。

◆榊原優希(語り師)
語り師は、物語を紡ぎ、物語を作り出す存在です。ご来場いただいた皆様にも、彼の紡ぐ物語をしっかり楽しんでいただけるよう演じたいと思います。

◆笹翼(語り師)
坂口安吾さんが作り上げた『桜の森の満開の下』という世界観を、現代に作り上げていきたいと思います。語り師という立場ではございますが、お芝居の中での立ち居振る舞いにも注目して観ていただけたらと思います。

◆高坂知也(語り師)
大変頭のいい役でして、ちょっとそこが追いつかないんですけれども(笑)。自分なりに一生懸命、頭がいい人ならではの苦悩や、独特な世界観、少し怖いけれど美しい雰囲気を、皆さんにお届けできたらと思います。

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◆山本誠大(読み師:ミレン/アコガレ役)
この作品はマルチキャスティングなので、(同じ役でも)役者によってアプローチの仕方が違います。その場で生まれる役者同士のコミュニケーションなど、毎公演違ってくると思いますので楽しみにしていてください。

◆松本祐一(読み師:ミレン/アコガレ役)
僕にとって、極上文學での初の女性役なので、いろいろと研究し、舞台の上に挑もうと思っています。人が変われば同じ役でも違った見どころが出てくると思いますので、そこを楽しみに観劇してくださると嬉しいです。

◆田渕法明(読み師:ツミ夜姫役、ミレン/アコガレ役)
毎回組み合わせが違うことで、劇場内でセッションのような雰囲気が生まれています。場がギュッと締まったり、和やかになったり、お客様とその空気を一緒に感じながら、作っていく作品だと思います。皆さんも一緒に作品を作り上げる感覚で、ご覧いただけたらと思います。

◆轟大輝(読み師:ツミ夜姫役)
今回の座組では、自分が最年少ですので、先輩方の胸を借りるつもりでしっかりと楽しんでいけたらいいなと思います。よろしくお願いします!

◆田口涼(読み師::ツミ夜姫役)
この頃、女性役を演じることが多くなり、最初に参考とさせていただいたのがミカシュン(三上)さんだったんです。今回、同じ役をやらせていただけるということで「ミカシュンさんより、ヘボいな・・・」と言われないよう、がんばりますのでよろしくお願いいたします(笑)。

◆三上俊(読み師:ツミ夜姫役)
文学作品ということで難しい印象もあるかと思いますが、今回は“伝える”ことをテーマにみんなで作ってきましたので、お客様にも分かりやすく楽しんでいただけるんじゃないかと思います。また個人的な話なんですが・・・スタジオライフという劇団を退団して以来、その時の同期である荒木健太朗と初めて共演するので、本当に楽しみにしています。ぜひ、俺と荒木の回を観に来て下さい(笑)。

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◆梅津瑞樹(読み師:鼓毒丸役、ミレン/アコガレ役)
僕も小説が大好きなので、この作品に携われることが本当に光栄です。本格文學というと皆さん難しく捉えてしまうかもしれませんが、全然そんなことはありません。読むのはためらうという方でも、観ていただけたらその世界に入り込めるというのが、このシリーズの最大の利点だなと思います。皆さんにもその現場を観に、新宿までいらしていただけたら嬉しいです。

◆太田将熙(読み師:鼓毒丸役)
初めにお伝えしておきたいことは、「これは朗読劇ではないです」ということ。それぐらい、台本は持っているものの動きますし、朗読なのに360度から観られてしまう、一瞬も隙を作れないアツい作品です。坂口安吾の描いた文学作品が、キムラ真さんの演出、神楽澤小虎さんの脚本によって本当に素敵な作品になっていると思いますので、それらを僕らが体現する姿を観にきていただけたら嬉しいです。

◆宮城紘大(読み師:鼓毒丸役)
極上文學シリーズは観客として観に行ったことがあるシリーズで、その時からプレイヤーとして関わってみたいとすごく思っていました。今回その願いが叶い、参加することができて幸せですし、僕にしかできない鼓毒丸があると稽古を通して思いました。他の方もそうだと、皆さんの稽古を観ても思いました。どの回も「みんな違って、みんないい」とお客様が思えるように、僕たちは全力で板の上で生きたいと思います。ぜひ、三上さんと荒木さんの回だけではなく、宮城紘大の回も観に来てください(笑)!

◆荒木健太朗(読み師:鼓毒丸役)
荒木の回だけに来てください(笑)!(周囲から三上さんがいなくなっちゃったよ!と総ツッコミが入る)
極上文學シリーズは長く続いているシリーズです。シリーズものでは、お客様にとってそれぞれに好きな作品があると思いますが、僕は「最新作が絶対にベスト」という気持ちを持ってやってきました。みんながそれぞれその気持ちで臨む思うので、このセッションを楽しんでいただければと思います。

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取材日には、梅津(鼓毒丸役)、田渕法明(ツミ夜姫役)、山本(ミレン/アコガレ役)、ランズベリー・アーサーが読み師で参加した、場当たり稽古が行われた。

【あらすじ】
旅人を襲うむごたらしい山賊・鼓毒丸。ある日、山賊は都の女・ツミ夜姫と出逢う。これまで見たこともない艶やかさに夢中になるが、なんと女は山賊に、目の前で元の女房たちを殺せと迫った。その美しさはまるで桜の森の満開の下のように恐ろしく、儚く、妖艶で、鼓毒丸の心を翻弄し・・・。

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本格文學朗読演劇シリーズ 極上文學 第14弾『桜の森の満開の下』~孤独~は、12月7日(土)から12月15日(日)まで東京・新宿FACEにて上演。

【公式サイト】https://www.gekijooo.net/14th-sakura-kodoku/
【公式Twitter】@MAG_play

(C)2019 CLIE/MAG.net

(ランズベリー・アーサー 撮影:鏡田伸幸)
(取材・文/エンタステージ編集部 1号)

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