ナルトたちが“兄弟”を取り戻す任務へ!『NARUTO-ナルト-』東京公演開幕 初日会見&公開ゲネプロレポート


2019年10月25日からの大阪公演を経て、11月8日(金)からライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』~暁の調べ~の東京公演が開幕。初日会見と公開ゲネプロがTOKYO DOME CITY HALLで行われ、うずまきナルト役の松岡広大、うちはサスケ役の佐藤流司、春野サクラ役の伊藤優衣、ペイン役の輝馬、うちはイタチ役の良知真次が登壇した。

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ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されていた岸本斉史による人気漫画を原作とする舞台作品。2015年に初舞台化され、翌年にはワールドツアーを実施。今回は2017年に上演された作品の再演となる。

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今作では、兄への復讐のために大蛇丸の元へ行ったサスケ(佐藤)を連れ戻すべく、サスケを兄弟のように思うナルト(松岡)らが奮闘。冒頭では、砂隠れの里の忍でナルトと同じく人柱力である我愛羅がさらわれ、奪還に成功したものの力を使いすぎたカカシ(君沢ユウキ)が寝込んでしまう。カカシに代わり、綱手(大湖セシル)の命で暗部の中から選抜されたヤマト(藤田玲)、そしてサスケの代わりに同じく暗部から送り込まれたサイ(定本楓馬)を入れた“新生・カカシ班”のナルトらはサスケを追うことに。

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新たに加わったサイは感情が乏しく人が傷つくことに鈍感なのか思ったことをすぐに言ってしまい、早速ナルトやサクラを振り回す様子は等身大の“子ども”のようでほっこりとさせられた。そして、サイにも兄弟の物語が。描きかけの絵本、“空白”の存在。ナルトやサクラと接することで兄への思いがむくむくと浮かび上がってくる姿に、サイの成長と今後の展開に希望を与えた。そしてやはりナルトの成長も目覚ましい。九尾の力を抑え込めるその力、そして訓練して手に入れた技をカカシと共にパワーアップさせ、仲間を取り戻すため自分だけの“武器”を作り上げていくナルトの一生懸命さに、ナルト、サクラ、サスケの絆はサスケが去った今も健在なのだと見せつけられて胸を打たれるのだ。そして、松岡自身の成長も感じられるサスケへの思いを爆発させるシーンや軽やかでキレの良い動きにも注目だ。

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一方のサスケは兄への憎しみを晴らすべく力をつけ、その手は大蛇丸にまで及ぶ・・・。確実にイタチに近づくサスケに只ならぬ迫力を感じ、イタチとの直接対決ではサスケの“怒”とイタチの“哀”がぶつかり合う凄まじい攻防に瞬きさえ忘れたように引き込まれていく。その後サスケはイタチの“真実”を知ることになるが、その時にあることを決意したサスケの瞳には燃え盛る炎が見えた気がした。憎しみの赴くまま兄を追いかけたサスケ、兄への感情を思い出したサイ、そして兄弟のように思うサスケを取り戻すためより強く、より逞しくなっていくナルト。著しい成長にさらなる今後の展開を期待せざるを得なかった。

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会見に登壇した松岡は「無事に誰一人ケガなくここまで来られました。大阪公演も大変ご好評をいただき、東京にまたこうやって作品を持ってこれることがうれしいです。緊張しておりますが、何よりも自分が楽しんでお客様にも楽しんでいただければと思います」と東京初日を迎えることを喜んだ。

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また、今作について「1幕はナルトが自分の非力さに落胆するというストーリーで、2幕がサスケが復讐に向かっていくストーリーになるので、そのコントラストが面白いと思います。成長したナルトになっているのですが、僕も初演の時が17歳で今が22歳、年を重ねて芝居だったり殺陣などが変化していく中で、その変化と役の成長がすごくリンクしていると思います。ナルトとしても役者としても見ていただけたらと思います」と見どころを語る。

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サスケ役の佐藤は「再演ですが、舞台装置や振り付け、アクションなども一新されたので、再演と言えど全く新しいかたちのものを見せられるのではないかと思います」と語り、「今回のサスケは喜怒哀楽の“喜”と“楽”が抜け落ちており、“怒哀”の精神でいきます。見れば見るほど、サスケが悲しく可哀想になるといいますか・・・初演の時よりもさらに感情移入しやすいようにアプローチしたのでそこを見ていただければと思います」と明かした。

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「前回よりもパワーアップして大阪公演に挑めました」というサスケの兄・イタチを演じる良知は「イタチとしては喜怒哀楽の“哀しみ”を表現できればと思います。冒頭のイタチの悪の部分と、真実が明らかになった時のイタチの優しさや弟を愛する気持ちと言うものが繊細に表現できれば。サブタイトルが“暁の調べ”なので、(調べ=)音楽を上手く使ってイタチを大切に演じたいと思います」と意気込んだ。

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サクラ役の伊藤は「前回から2年経ってみんなそれぞれいろんな現場を踏んでいろんな力をつけて集結しました。すごいパワーアップした作品になっていると思うのでぜひ楽しみにしていただければと思います」とコメントし、「今回“新生”第七班の4人でのお芝居がすごく楽しくて。サイ役が(定本楓馬さんに)変わったんですけど、また新しい風を吹かせてくれています。その4人と関わる中でのサクラちゃんの気持ちの変化とか成長とか、自分自身楽しんでいるので注目していただけたらうれしいです」とアピールした。

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そして、イタチとともに行動することの多いペイン役の輝馬は「大阪公演が無事に終わってほっとしています。劇場が変われば作品もまた質が変わると思うので、劇場にいらしたお客様の反応を見ながらみんなで全力を出しながら楽しんで出来るように一生懸命がんばりたいと思います」と意気込み、「僕は喜怒哀楽の感情が全て抜け落ちてしまったというか、ある意味一周回ってしまったような人間なので、一周周った恐ろしさ、狂気というものを出していけたらと思います」と見どころを語った。

最後に、松岡が「技術や芝居、踊り、アクロバット、いろんなものが複合的に詰まった素晴らしいエンターテインメントになっていると胸を張って言えるので、ぜひお時間がありましたら劇場へ足をお運びください。よろしくお願いします」とメッセージを送り、会見を締めた。

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ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』~暁の調べ~は下記の日程で上演される。上演時間は休憩15分を含めた2時間30分を予定。

【大阪公演】10月25日(金)~11月4日(月・休) 大阪メルパルクホール
【東京公演】11月8日(金)~11月10日(日) TOKYO DOME CITY HALL
【東京公演】11月15日(金)~12月1日(日) 天王洲 銀河劇場
【中国・深セン公演】12月6日(金)~12月8日(日) 深セン保利劇院
【中国・上海演】12月14日(土)~12月22日(日)虹橋芸術センター

【公式サイト】http://naruto-stage.jp/
【公式LINE@】@naruto-stage
【公式Twitter】@naruto_stage

(C)岸本斉史 スコット/集英社
(C)ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」製作委員会2019

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 3号)

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