田代万里生＆平方元基の二人芝居ミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』大阪公演を終え、東京へ

ミュージカル

2019年10月4日（金）・10月5日（土）の2日間、大阪・新歌舞伎座にてミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』が上演された。本作は、故郷を同じくする作家と書店員、二人の学生時代から続く友情を描いた二人芝居。ブロードウェイのドラマ・デスク・アワードにおいて、2009年に作品賞を含む4つの賞にノミネートされ、韓国でも人気を博した。日本初演となる今回は、演出家を高橋正徳（文学座）、田代万里生、平方元基という組み合わせで、二役を毎公演入れ替えながら上演する。

【あらすじ】
人気短編小説家のトーマスは、幼なじみのアルヴィンの突然の死に際し、弔辞を読むために故郷へ帰って来る。しかし、葬儀が始まるというのに、アルヴィンへ手向ける言葉が思い浮かばない。すると死んだはずのアルヴィンが目の前に現れ、トーマスを自らの心の奥深くへと導いていく。そこには延々と続く本棚があり、トーマスの思い出と積み重ねた人生の本当の物語を書いた原稿や本が存在していた。アルヴィンは、その中から弔辞に相応しい二人の物語を選び、トーマスの手助けを始める。しかし、トーマスはそれを拒み、助けを借りずに弔辞を書くと言い張るが、アルヴィンは気にもとめず、次々と物語を選び語っていく。果たして、弔辞は完成するのか･･･。
いくつもの物語が語られるにつれ、二人の間に存在した数々の埋もれてしまっていた小さな結びつきが明らかになっていく。
アルヴィンとトーマスが子ども時代に育んだ絆と生涯を通じて築き上げた友情の物語。

開幕にあたり、田代、平方、演出の高橋より届いたコメントを紹介。

◆田代万里生
ついにこのブロードウェイ作品の記念すべき日本初演が、東京に先駆けて大阪の新歌舞伎座にて開幕いたしました。歴史的名映画『素晴らしき哉、人生！』からインスピレーションを得たこの作品。老若男女の誰にでも心当たりがあり、誰にでも共感することが満載。都会に進出し名を馳せたベストセラー作家のトーマスと、実家で平凡な暮らしを過ごしている本屋の息子アルヴィンの幼馴染み二人を、平方元基と交互出演するという前代未聞の挑戦。1幕もので110分。ぜひ気軽に足を運んでいただき、劇場を出る時にはあなた自身も生まれ変わっているかも!?劇場でお待ちしております。

◆平方元基
濃密な経験をさせていただいた稽古期間。膨大な台詞、歌、配役の相互出演はもちろんですが、精神力、そして相手役を信じることなどなど。今の自分に挑戦状を叩きつけられたような時間でした。その経験を経てお客様の前に立たせていただく今、プレッシャーもあります。緊張もあります。でもこの経験をしたからこそ表現できる喜びが、それに勝っている気がしています。本日はお越しいただき、誠にありがとうございます。

◆高橋正徳（演出）
ミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』大阪・新歌舞伎座にて無事に初日を迎える事が出来ました。たった二人きりの出演者が110分を駆け抜けるミュージカル。ブロードウェイ生まれで、韓国で人気を博した作品の日本版初演であり、また今回は田代万里生さん、平方元基さんが二つの役を入れ替え交互に上演するというのは挑戦でもありました。田代さん平方さんと共に稽古場でトーマスとアルヴィンの人生と向き合ってきました。二人きりの出演者と濃密な時間を過ごす中で、同じ戯曲、同じ音楽でありながらそれぞれのバージョンに随所に違いが生まれました。彼らの演技力や歌唱力のみならず、人柄や人間力が溢れる作品になったと自負しております。
もしこの作品を観た後、皆様にとって大切な家族や恋人、友人を改めて思い出していただけたら幸いです。劇場で皆様にお会い出来ることを楽しみにしております。