松本幸大「皆さんを笑顔にします」単独初主演舞台『どれミゼラブル!』開幕


松本幸大(宇宙Six/ジャニーズJr.)が主演する舞台『どれミゼラブル!』が10月3日(木)に開幕。初日前には公開ゲネプロと囲み取材が行われ、松本のほかに、室龍太(関西ジャニーズJr.)、岩田華怜、金田哲、石垣佑磨、早乙女友貴、石橋徹郎、演出を手がける池田テツヒロが登壇した。

本作は、放送作家、脚本家、演出家として活動している可児理華による書き下ろしのコメディー作品。2004年に初演され、今回、15年ぶりに池田を演出に迎えて再演する。

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物語の舞台は、演劇の街と言われる下北沢の片隅にあるアパート「コーポ・レミゼ」。西家松子(岩田)がアパートの管理人を務め、売れない役者たちの巣窟となっている伝説のこのアパートに、広島から上京してきた役者志望の若者・田中守(松本)がやってくる。

右も左もわからない田中だったが、自称ミュージカル俳優の市河マサチカ(石垣)、ハガキ職人をやっているお笑い芸人のコムサ真二(室)、売れないアクション俳優のジャッキ・チェーン(金田)、大部屋役者の中村鶴若(早乙女)、アングラ俳優の安具楽秀樹(石橋)と交流し、彼らから演技指導を受けて劇団の新人オーディションに臨むことになる。そんな中、アパートが差し押さえになるという噂が聞こえ・・・。

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会見では、松本は「キャストが7人しかいないのでチームワークが一番大事だと思っていました。稽古場でもみんな盛り上がっていたので、開幕するのが楽しみで仕方ないです」と自信を見せる。松本にとっては、本作は単独初主演作となるが、それについても「プレッシャーもありますが、素晴らしい皆さんと一緒にできるので楽しみの方が大きいですね。コメディーも初めてですが、自分たちが楽しんで、それをいかに伝えるかか大切だと思っています」と力強い言葉を聞かせてくれた。

また、同じジャニーズ事務所ながら、本作が初共演となる室の印象を聞かれると「元気で明るいですね。稽古場ではずっと金田さんを驚かせてばかりいた」とコメント。金田もこれに同意し、「僕がトレイに行く時や飲み物を取りに行く時に、物陰に隠れていて、『ばあっ』って(驚かせる)」と明かすと「弟を思い出すような、無邪気ないい子です」と室の人柄を紹介した。

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一方で室は、松本の印象について「稽古に入る前までは、一発ぐらい殴られるんじゃないかってくらい怖かった(笑)。無口なので」と爆弾発言。これには松本も「社交的ってわけでもないですが…。でも、話し出せば社交的になります。恥ずかしがり屋なんです」と苦笑いを浮かべた。

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今回、ショーパブで働く“ビジネスオネエ”という役どころから、女装姿で登場する石垣は「メイクが岩田さん以上に時間がかかるんです。でも、メイクさんにやってもらえるのが好きなので、それは嬉しいですね。役作りに時間がかかっているんですよ!」とまんざらでもない様子。そして、池田の演出について「すばらしいし、楽しかった。手取り足取り教えてもらえたので、それがいい形で本番を迎えられればいいなと思っています」と絶賛した。

これを受けて池田は「(本作は)異種格闘技戦。皆さんポテンシャルが高いので、それを生かせる演出ができているか不安です。彼らは本当にずるくて、稽古場では本気を出してこない。でも、劇場に入ったら本気を出すから、すごく良いものが出来上がりました。とんでもない傑作になりました。私史上、最もおもしろい作品になりました」と胸を張った。

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今回、紅一点の岩田だが「本当に楽しいお稽古期間でした。(女装をしている)石垣さんがいらっしゃるから紅一点という感じもなかったです。先輩に囲まれて、どんなことがあっても、このメンバーだったら乗り切れるだろうなという信頼があります。滑っても金田さんがなんとかしてくれると思う」と語った。

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そして、石橋は「この戯曲自体が、キャラクターのバリエーションに富んでいます。なので、俳優の素材と、そもそも書かれる物語の人物がうまくフィットしていくとドラマチックで、笑いだけじゃない感動的な物語になる。今日のゲネプロをやったことで、すごく集中力も高まったので、稽古場で見られなかった景色が見れて、僕自身興奮しました」と思いを寄せた。

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歌舞伎役者という役どころのため、今回は歌舞伎を習ったという早乙女は「歌舞伎の先生に来てもらって所作を教えてもらい、すごく楽しくやらせてもらっています。20分くらいで指導が終わり、できているというお墨付きをいただいたので、それを振り返って練習しました」と稽古を振り返った。さらに、室も「毎日本当に楽しい。いろいろな人とお話しできるのも楽しいですし、お芝居できるのも楽しい。いろいろな刺激を受けています」と話して、充実した顔を見せた。

最後には、松本が「イケテツさんの指導のもと、7人のチームワークで皆さんを笑顔にします。絶対に笑わせます!」と宣言し、会見を締めくくった。

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池田や石橋の言葉にもあったように、ゲネプロにおいても、経歴も全く違う役者たちが集まり個性豊かなキャラクターを演じることで起きる化学反応が際立っていた。本来、お笑い芸人である金田がアクション俳優役を演じ、アイドルである室がお笑い芸人役という配役もおもしろい。

また、田中がオーディションを受ける劇団の名前が、現実に存在する劇団の名前をもじっていたり、実在する劇場について語られたり…と、全編にわたって、演劇・ミュージカル好きが思わず笑ってしまうようなネタが満載なのも嬉しいところ。そして、松本と室がアドリブで見せる1幕も見どころの一つ。金田のさじ加減一つでその日のネタが決まるというこのシーンは、ゲネプロでも大爆笑をさらっていた。二人の見事な対応力に驚きながらも、思う存分笑ってもらいたい。

舞台『どれミゼラブル!』は以下の日程で上演される。

東京公演:10月3日(木)~14日(月・祝) 博品館劇場
大阪公演:10月17日(木)~22日(火・祝) 松下IMPホール
福岡公演:10月30日(水)~31日(木) ももちパレス大ホール
仙台公演:11月3日(日)~4日(月・休) 電力ホール

 

(取材・文・撮影/嶋田真己)

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