山田孝之vs石丸幹二、騙し合い勝負の行方は?ミュージカル『ペテン師と詐欺師』開幕


2019年9月1日(日)に東京・新橋演舞場でミュージカル『ペテン師と詐欺師』が開幕した。本作は、2005年にブロードウェイで初演され、トニー賞10部門11ノミネート、ミュージカル主演男優賞を受賞した傑作コメディだ。日本では、これが3度目の上演。演出・上演台本を福田雄一が手掛け、W主演の山田孝之&石丸幹二、宮澤エマ、保坂知寿、大和田美帆、岸祐二らが出演している。

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【あらすじ】
若くケチなアメリカ人詐欺師フレディ・ベンソン(山田)がやってきたのは、世界中の大金持ちが訪れる高級リゾート地・南仏リヴィエラ。すでにその地には、凄腕の詐欺師ローレンス・ジェイムソン(石丸)が、相棒の警察長アンドレ(岸)と共に、大金持ちの未亡人ミュリエル(保坂)をはじめとする富豪の女性たちをダンディな魅力で騙し、荒稼ぎしていた。

ふとしたことからローレンスの正体を知ったフレディは、その才能に惚れ込み、強引に弟子入りを志願する。二人は協力し合い、石油王の娘ジョリーン(大和田)を騙すことに成功するが、詐欺師同士、敵対するようになる。そこで、詐欺師としての沽券にかけて、二人は見るからに育ちのいいアメリカ人旅行者クリスティーン(宮澤)を狙い、勝負を行うことに。勝利条件は「相手より先に彼女から5万ドルを巻き上げること」。

才気あふれる若手詐欺師と優雅なベテラン詐欺師。
騙し騙される勝負の結末は――?

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福田が新橋演舞場で演出を手掛けるのは、これが初。W主演の一人、山田も初めて新橋演舞場の舞台に立つ。そして、W主演のもう一人、石丸は1990年に同劇場で上演された劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』で俳優デビューを飾っており、いろんな種類の“初”が待っていた。

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公開ゲネプロは、演出卓の福田より「万が一、台詞を飛んでしまった時はすみやかに、大きな声で『何だっけ?』と申告してください(笑)」と冗談が飛ぶほどリラックスした雰囲気の中で行われた。山田の熱く濃い歌声と、石丸と岸の優雅なハーモニー。そして、女性陣の思い切りの良さがいい。福田らしい笑いが散りばめられた演出は、コミカルで気持ちよく笑わせてくれる。

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以下、山田と石丸から届いた初日コメントを紹介。

◆山田孝之
石丸さんとは初めてご一緒するのですが、共演できることが本当に嬉しくて、とても頼りにしています。ただ、稽古中は楽しくもあり、辛くもあり・・・歌が難しくて、どうやったらちゃんとできるのか、そこを理会するのに時間がかかりました。詐欺師の役なので、騙すためにいろいろなキャラを演じていくのは、やる側も観ている側も絶対に楽しいところ。歌と踊りも素晴らしいので、芝居もきっと・・・おもしろくできていると思います。福田さんには“山田くんの歌と芝居の切り替えが良い意味で独特”と言われたので、“独特”にがんばります。

◆石丸幹二
今回、山田くんとは初共演です。すごく稽古熱心なので、私も負ないようにと励みました。演出の福田さんは、俳優にすごく自由にさせてくれて、みんなでアイデアを出し合うことを許してくれる。それが最終的におもしろいシーンにつながるのは見事だと思いました。俳優たちは衣裳をどんどん変え、キャラクターも変えるんですが、その姿が思わず笑ってしまうほどおもしろい。そこは観てのお楽しみです。必ず笑って劇場を後にできる舞台です。お待ちしています。

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ミュージカル『ペテン師と詐欺師』は、9月26日(木)まで東京・新橋演舞場にて上演。上演時間は、1幕90分、休憩30分、2幕70分の計3時間10分を予定。

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)

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