令和初“テニミュケーション”で今年も熱い夏を!「3rdシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs立海 前編」レポート


2019年7月11日(木)、東京・TOKYO DOME CITY HALLにてミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs立海 前編が開幕した。初日前にはゲネプロと囲み会見が行われ、会見には越前リョーマ役の阿久津仁愛(にちか)、手塚国光役の青木 瞭、幸村精市役の立石俊樹、真田弦一郎役の田鶴翔吾、白石蔵ノ介役の増子敦貴が登壇。いよいよ最終章を迎える今作について、見どころや意気込みが語られた。

会見では、まず阿久津が「今年もテニミュの夏がやってまいりました!」と一言。「今回はキャスト全員が本公演を経験しているので、だからこそ熱量や向上心を持って。62公演という長丁場は僕も初めてなので、全力で駆け抜けたいと思います」と気合いたっぷりに意気込んだ。

青木は、「現青学(せいがく)にとってようやく3公演目となりました。僕たちは一丸となって立海に立ち向かうことを目標にしていて、皆との話し合いの場も広がりました。公演中も一人一人の意見を大切にしながらやっていきたいです」と部長らしく挨拶。

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立石は、「関東大会の立海公演から約2年が経ちました。(『テニスの王子様』のストーリーとして)ラストの戦いでもあり、感慨深く感じています。長い公演数ですが毎公演ベストを尽くして、全員が常に上を目指しながら、熱い戦いを皆様にお届けできたらなと思います」と前向きなコメント。

田鶴は、「約2年ぶりに本公演に戻ってきました。僕たちは立海として新しい目標は立てず、ゴールを定めないことで常に向上していき62公演を走り切ろうと決めています。常に満足できる公演を行ってはいますが、それはゴールではないということを認識し合って、青学(せいがく)や四天宝寺の皆さんと一緒に立ち向かっていきます」と頼もしい言葉を聞かせてくれた。

増子も、「四天宝寺は決勝戦を見届ける側なのですが、その時のお客様の感情や臨場感を僕たちが代わりに伝えられたらなと。白熱した試合の様子を、お笑いだったり日替わりネタだったりという僕たち四天宝寺らしいやり方でお見せしたいと思います」と気合十分。

見どころについて問われると、阿久津は「リョーマと桃城の記憶を思い出させるシーンや、リョーマがどう変わっていくかが見どころです」と回答。その理由について「決勝戦という場面でリョーマの記憶がなくなってしまって、青学(せいがく)に貢献してきた存在がいなくなって、だからこそ青学(せいがく)は越前へ繋ぐためにより熱くなれる。大好きだったシーンをこうした形で演じることができるのも光栄です」と教えてくれた。また、「今までのリョーマを見られるのが冒頭と回想シーンだけなので、多分見ていて“あれ?リョーマってこんなにかわいいんだ!”って思うと思います(笑)」と新たな見どころポイントを明かしつつ笑顔を見せた。

青木は、手塚と真田の試合を見どころに挙げ、「今回の試合が凄まじすぎて僕たちも熱が入っています。その熱をどう表現していこうか?と(田鶴と)2人で話し合って作りあげていったものなので、ぜひ観ていただきたいです」とアピール。田鶴も「元々このシングルス3の試合が大好きなので演じられて光栄です」と同調した。

さらに田鶴は、「幸村と真田の友情については立石くんと話し合って作り込んでいます。そうした試合以外の人間関係も見ていただきたいです」と新たな見どころも上げた。また、「立海は非道なテニスに見えがちですが、単純にテニスが大好きで勝ちたくてたまらない!というチームなんです。後編も見据えて熱を切らさないように、その熱でお客様までをも汗びっちょりにできるように・・・」という田鶴に対して、立石が「ん?お客様も汗かくの?」と聞き返し、阿久津は「手に汗握るってことね(笑)!」とフォロー。各学校の枠を超えたチームワークで笑いを誘い、和やかな雰囲気に包まれる場面も見られた。

立石は、「完全復活した幸村がいよいよコートに立ちます。幸村を軸とした真の立海を随所でお届けしたいです」とシンプルに回答。増子は、シングルス2の仁王のイリュージョンを挙げ、その他にも「幕が開いた瞬間から四天宝寺の日替わりネタがあるので。じっくり細かいところまで観ていただいて、細かすぎておもしろいと感じてもらえたら嬉しいです」と四天宝寺の日替わりシーンを挙げた。

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最後は、阿久津が再び挨拶。「令和初のテニミュです!(全国大会の立海戦について)1stシーズンは前編と後編、2ndシーズンでは一つの公演でしたが、今回3rdシーズンではまた前編と後編に分かれます。もちろん進化していると思いますし、その演出に負けないように僕たちも必死に食らいついていきます。何回も観にきてください。一人一人にドラマがあります。前編ですけれども見どころいっぱいです。どうか全62公演、よろしくお願いします!」と力強く頼もしい挨拶で会見を締めくくった。

全国大会準決勝で大阪・四天宝寺中学校に勝ち、ついに迎えた決勝戦。今回、青春学園中等部の対戦相手は、全国三連覇が懸かっている立海大付属中学校。病を克服した部長の幸村を筆頭に、関東大会でも青学(せいがく)陣を苦戦させた強者が揃い、青学(せいがく)と立海の両校による白熱した試合が繰り広げられる。

念願の決勝の舞台に立つ青学(せいがく)メンバーらは気合いたっぷり。対する立海メンバーは関東大会での激戦以来、約2年ぶりに本公演の舞台に立つが、こちらも王者立海の名にふさわしく貫禄十分だ。

今作では計4試合が描かれ、最初のシングルス3で青学(せいがく)・手塚(青木)と立海・真田(田鶴)が激突。冷静沈着な手塚と威厳ある真田、一見堅物なイメージを持つ2人だが両者ともに大きな熱を纏っているのは明らかで、冒頭から疾走感あふれる試合展開に引き込まれる。

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続いてダブルス2では、青学(せいがく)・乾(竹ノ内大輔)海堂(中島拓人)ペアと、立海・柳(井澤巧麻)切原(前田隆太朗)ペアが登場。幼なじみでデータマンである乾と柳、少し喧嘩早い一面もある海堂と切原という“静と動”のごとく対照的な組み合わせで迎えた試合では、とあるきっかけで切原が悪魔(デビル)化して豹変。会場の雰囲気をも一変させる切原役の前田の迫力にも圧倒された。

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シングルス2では、青学(せいがく)・不二(皆木一舞)と立海・仁王(後藤 大)が対峙。仁王が仕掛けるイリュージョンと不二の心情を絡めた新演出は見どころで、手に汗を握る一筋縄ではいかない試合展開に目が離せない。

ダブルス1では、青学(せいがく)・大石(江副貴紀)菊丸(田口 司)、立海・丸井(大薮 丘)ジャッカル(川﨑優作)ペアが対戦。この試合ではとにかく動きの量に圧倒され、各ペアのコンビネーションに魅せられる。どのキャストも全力でコートを駆け回る姿が観る者の心を捉え、会場が一体となりますます熱量が高まっていく。

そして、シングルス1に出場を控えているのはリョーマ(阿久津)だが、記憶喪失というアクシデントに見舞われてしまう。記憶喪失となったリョーマは、これまでのクールな風貌とは打って変わって感情豊か。会見でも阿久津が見どころとして挙げていたように、今までにない素直な態度や満面の笑顔にとことん魅了される。しかし、そうした表面上だけでなく、テニスのことまでも忘れてしまったリョーマのため記憶を取り戻そうとする青学(せいがく)メンバーらの懸命な想いにも心を打たれる。果たして、リョーマの記憶を取り戻すことはできるのだろうか・・・? 気になる物語の行方は、後編までのお楽しみだ。

今回、7曲の新曲を携えて開幕したミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs立海 前編は、約2時間半の上演予定。7月21日(日)までの東京公演を終えたのち、全国4都市を巡演、再び東京にて凱旋公演が行われる。詳細は以下の通り。

【東京公演】7月11日(木)~7月21日(日) TOKYO DOME CITY HALL
【大阪公演】7月26日(金)~8月12日(月・休) 大阪メルパルクホール
【愛知公演】8月17日(土)~8月18日(日) 豊田市民文化会館 大ホール
【福岡公演】8月31日(土)~9月1日(日) アルモニーサンク北九州ソレイユホール
【宮城公演】9月7日(土)~9月8日(日) 多賀城市民会館 大ホール
【東京凱旋公演】9月19日(木)~9月29日(日) TOKYO DOME CITY HALL

※9月29日の大千秋楽には日本全国、香港、台湾にてライブビューイング上映が決定!

【公式サイト】https://www.tennimu.com/

(C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト ©許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会

(取材・文・撮影/堀江有希)

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