高畑充希×鈴木梨央『奇跡の人』開幕!演出の森新太郎、二人の進化に「予測不可能」


2019年4月13日(土)に東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて、高畑充希・鈴木梨央出演の舞台『奇跡の人』が開幕する。家庭教師アニー・サリヴァンと三重苦の少女ヘレン・ケラーを題材にした本作は、1959年にブロードウェイで初演。日本でも何度も上演されており、今回の演出は2014年版に続き、森新太郎が手掛ける。開幕にあたり、高畑、鈴木、森のコメントと舞台写真が届いた。

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◆高畑充希(アニー・サリヴァン役)
今回で『奇跡の人』への出演は3度目となりますが、今まではヘレン・ケラー役として出演してきて、今回初めて言葉を発することが出来るので、この舞台の台詞のおもしろさや深さに気づかされています。
梨央ちゃんは若干14歳ながら経験も豊かで、森さんに言われたことを具現化することがすごく早く、本番でも私の方がヘマしたりしそうな気がしますが、 梨央ちゃんがいてくれたら大丈夫な気がしているくらい、安心感があります。
アニーとヘレンの「奇跡」はもちろんですが、家族皆がそれぞれ「奇跡」を見つけていく様が本当に素敵な作品なので、そこも見逃さず注目してもらえたら嬉しいです。

◆鈴木梨央(ヘレン・ケラー役)
初めての舞台で、今日まで1ヶ月以上、共演者の皆様と一つになってがんばってこられたこと、この舞台に立てることが本当に嬉しいです。自分なりのヘレン・ケラーを演じられるようがんばりたいと思います。
また、高畑さんの映像とは違った舞台での姿を間近で見られたことやアクションや動きなどのアドバイスをたくさんいただき、とても勉強になりました。
来てくださるお客様には、何か苦しいことや辛いことがあった時などこの作品を観て少しでも勇気づけられたり、元気を出してもらえたら嬉しいです。

◆森新太郎(演出)
高畑は念願のアニー・サリヴァン役ということで、2014年の舞台を一緒に作った身としては彼女のアニーを見るだけで、胸がいっぱいになる想いですね。当初の予告通り、高畑にしか出来ないようなアニーを演じてくれています。いろんな名女優たちの「奇跡の人」を、お客様はご存知かとは思いますが、今まで見たことがないようなサリヴァン先生を、あのちっちゃい身体で出し惜しみをせず見せてくれています。
梨央は猛烈に緊張しているとも思いますが、とても初舞台とは思えないほど、伸び伸びとやってくれています。ヘレン・ケラーという役は、三重苦という我々の範疇を超えている点で非常に難しい役作りとなります。それでも梨央なりに限界まで想像力、身体能力を活かして挑戦してくれています。
よく二人で団子状になって、ここまで駆け上がってくれたと思います。お客様が入ることで、 さらにどこまで駆け上がるか、予測不可能です。

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演出の森が、過去自分が演出した作品を再び演出するのは今回が初めて。稽古場でより精度を高め、 新たな魅力が随所に光る作品に仕上がった。

扉と窓が点在する、クラシカルな壁に囲まれた舞台空間が印象的で、照明によって様々な表情を魅せる。第2幕の食卓シーンにて行われるアニーとヘレンのバトルは、台本上では10ページに渡り、台詞なし、動きの指示となるト書きのみとなっており、高畑と鈴木の本気のファイティングが舞台上で行われる。終了後は客席から自然と拍手が起こるほどの圧巻のシーンだ。

映画、ドラマ数々の作品で実力を高め続けている高畑はヘレン役を二度演じており、今回新たにアニー・サリヴァン役に挑む。決して諦めることのないアニーの意志の強さを、成熟した演技で見せる。また、今回が舞台初挑戦となる鈴木も、森の演出を一身に受け、持ち前の勘の良さでヘレン・ケラーを体現した。

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そして二人を取り巻く家族には、ヘレンの父アーサー・ケラーに益岡徹、母ケイト・ケラーに江口のりこ、義兄ジェイムズ・ケラーに須賀健太、さらに久保田磨希、原康義、増子倭文江、青山勝らと実力派キャストが顔を揃え、作品に厚みをもたらしている。どの役も非常に人間味溢れて、見応え充分だ。

舞台『奇跡の人』は4月13日(土)から4月29日(月・祝)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて上演。その後、富山、鳥栖、大阪、浜松を巡演する。日程の詳細は、以下のとおり。上演時間は3時間15分(3幕・途中10分休憩2回を含)を予定。

東京公演では当日券の予定あり。開演の1時間前より東京芸術劇場 プレイハウス当日券窓口にて、先着順に販売(一人1枚、立見有・S席終了後に販売)。詳細は、公式HP(https://horipro-stage.jp/today/)にてご確認を。

【東京公演】4月13日(土)~4月29日(月・祝) 東京芸術劇場 プレイハウス
【富山公演】5月4日(土)・5月5日(日・祝) 富山県民会館ホール
【鳥栖公演】5月11日(土)・5月12日(日) 鳥栖市民文化会館 大ホール
【大阪公演】5月17日(金)~5月19日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【浜松公演】5月25日(土)・5月26日(日) 浜松市浜北文化センター 大ホール

【あらすじ】
アラバマのケラー家。アーサー・ケラー大尉(益岡)とその妻ケイト(江口)がベビー・ベッドを心配そうに覗き込んでいる。1歳半の娘ヘレン・ケラー(鈴木)が熱を出したのだ。 やっと熱が下がり安心したのも束の間、ヘレンは音にも光にも全く反応しなくなっていた・・・。
それから5年。それ以降、ヘレンは見えない、聞こえない、しゃべれない世界を生きている。それゆえ甘やかされて育てられたヘレンはわがまま放題。まるで暴君のように振る舞うヘレンを、家族はどうすることもできない。そんな折、ボストン・パーキンス盲学校の生徒 アニー・サリヴァン(高畑)の元に、ヘレンの家庭教師の話が舞い込んでくる。誰もがお手上げの仕事ではあったが、孤独で貧しい環境を20才まで生きてきたアニーは、自立という人生の目標を達成するため、初めて得た仕事に果敢に挑戦しようとする。
はるばる汽車を乗り継いでケラー家にたどり着いたアニー。アーサー、そしてヘレンの義兄 ジェイムズ(須賀)は余りにも若い家庭教師に疑念を抱くが、ケイトだけはアニーに望みを掛ける。そして、アニーとヘレンの初対面の時。ヘレンはアニーに近づき、その全身を手で探る。それは二人の闘いのはじまりだった・・・。

【公式HP】https://horipro-stage.jp/stage/mw2019/

(取材・文/オフィシャル提供、撮影/渡部孝弘)

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