演劇「ハイキュー!!」〝東京の陣〞大阪で開幕!永田崇人、近藤頌利らの念願“今までにない新しさ”をもって実現


2019年4月5日(金)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」〝東京の陣〞が開幕した。本作は、東京の古豪・音駒高校、強豪校・梟谷学園、舞台初登場となる戸美学園高校を交え、東京都代表を賭けた熱戦が繰り広げられる。初日前には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、孤爪研磨役の永田崇人、黒尾鉄朗役の近藤頌利、木兎光太郎役の桜庭大翔、赤葦京治役の高崎俊吾、大将優役の福澤侑、演出・脚本のウォーリー木下が登壇し、意気込みを語った。

前作〝最強の場所(チーム)〞にて主人公・日向翔陽を擁する烏野高校を演じてきたキャストが卒業、シリーズ7作目にして、ライバル校を中心に据える新展開を見せた演劇「ハイキュー!!」。会見でも“今までにない新しさ”を感じる言葉が多数聞かれた。

孤爪研磨役の永田は「今回、僕ら音駒高校がメインになる上で、今までと違うことや新しいことをやりたいという意識がありました。それがちゃんと“形になった”と自分では思っています。今まで演劇ハイキュー!!を観てきた方を裏切りたいですし、観たことがない方にはこんなおもしろいエンターテインメントがあるんだと感じてほしいと思っています」と挨拶。

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黒尾鉄朗役の近藤は、3年近く同役を演じてきたことに触れながら「この(黒尾の)髪型、音駒のユニフォームを着るのはこれで5回目。初めて出演した〝烏野、復活!〞の時から、この東京都代表戦をやりたいとずっとしていたことが、ついに実現できました。夢であり、目標だったステージになっています。それを皆さんと共有できたらなと思っています」と喜びを口にした。

梟谷学園の主将でありエースの木兎光太郎役に抜擢された桜庭は、これが初舞台。そして演劇「ハイキュー!!」が大好きという新星だ。「参加できたことが光栄で、大好きな木兎を演じられることが本当に幸せです。でも、初めてなので分からないことばかりで・・・」と緊張している様子に、周囲から「一回(木兎の口癖)ヘイヘイヘーイ!って言ってみたら?」とアドバイスが飛ぶ。しかし彼が「ヘイヘイヘーイ!」とキメたのは、まさかのすべてを言い終わってから。そのため「終わってからやっても緊張解けないよ(笑)!」と総ツッコミを受けるはめに。

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そんな役も演じ手も天然(?)な木兎を支える赤葦京治役の高崎は「僕自身は演劇ハイキュー!!に携わらせていただくのは2作目ですが、チームとしてはかなり新しいメンバーを迎えた新生梟谷になっています。新しい挑戦が盛りだくさんなので、永田座長を中心に試行錯誤してきましたが、今『とても楽しい作品になっている』と自信を持って、この場に立っています」と晴れやかな表情。会見でも、桜庭をそっとフォローするなど“木兎ファースト”な関係性づくりに余念がなかった。

そして、チームとして演劇「ハイキュー!!」初登場となる戸美学園・大将優役の福澤も「戸美も演劇ハイキュー!!初参加ということで、新しい風を吹かせ、新しい色を付けられたらと思っています」と続く。さらに「見ていただきたいのは表情です。戸美の7人が舞台上でどういう表情をするのか。原作を知っている方は、戸美にイヤらしいとか、セコいとか、そういった印象があるかもしれませんが、それだけでは競合チームとは戦えません。どれだけ熱いヤツらが揃っているのか、注目していただきたいです」とアピールした。

そして、脚本・演出のウォーリー木下は、物語のテーマの一つに“約束”を掲げた。「今回、中心となる研磨と黒尾には、烏野にはなかった“幼馴染”という関係性があります。子どもの頃から一緒に過ごす中で生まれた“約束”が全編に描かれているので、今までの演劇ハイキュー!!にはなかった新しい切り口で、物語を楽しんでもらえるのではないでしょうか」と語る。

また「結果として、映像も照明も振付も音楽も、全部を刷新しました。これまでを見てくださっていた人にも、まだまだこの作品は進化できるんだと思ってもらえるんじゃないかなと思います」とコメント。これまでは物語の舞台は“宮城”だったが、本作はタイトルにもあるように“東京”が舞台。強豪校がひしめくため、レベルの高い、熱い試合が次々と繰り広げられる。演劇「ハイキュー!!」を構成する要素の中で、重要な位置を占める和田俊輔の音楽にはHIPHOPが取り入れられている。それが、今までの演劇「ハイキュー!!」にはなかったセンシティブさや鋭さを全体に持たせ、緊張感のある新しい空気を生み出していた。ちなみに、衣裳では音駒のセカンドユニホームが初登場。

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音駒の面々は、これまで烏野の“対比”として描かれることが多かった。しかし、今回は対比としてではない、彼らの物語だ。一人一人のキャラクターが持つパーソナルな部分が、浮き彫りになっていく。

人間には、親しい間柄だからこそ見せられる顔がある。本作の主軸を担う一人である孤爪研磨は、何事にもクールで淡々としているように見えるが、音駒の内側から見てみると、捉え方が変わって見えた。演じる永田は、想像の範疇にしかなかった部分にまで血液を送り、酸素を回し、立ち上げる。消して派手な立ち回りをする人物ではないが、静かなる炎を冷静に、かつ、丁寧に燃やしている。

そんな彼を子どもの頃から見守り引っ張ってきた黒尾は、近藤にとってハマり役だと思う。彼の持つ雰囲気が、黒尾という包容力のある人物を豊かに見せる。そして、研磨との間に横たわる二人の“約束”。約束の重みというのは、重ねた時間と互いの受け止め方によって変わるものだ。

研磨と黒尾が重ねてきた時間と同じように、永田と近藤には3年間で築いてきた絆がある。同じように、梟谷学園の木兎と赤葦、戸美の面々、各校の先輩・後輩、同じポジションの選手同士、同級生、そして烏野を演じ卒業していった俳優たち・・・それぞれの役、そして演じ手の関係性の中に、言葉や形にしていなくても、叶えたい“約束”が見える気がした。

東京都代表戦と言えば、「〝はじまりの巨人〞」の中で少しだけ触れられていた。あのシーンに“みんないる”。これまでの演劇「ハイキュー!!」を観てきた方は、誰よりもそのことを望んできた俳優たちと喜びを共有するのではないだろうか。

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また、試合が激しくなるからダンスの激しさも半端ない。3校ともこれでもかと動く。中でも、戸美の大将優役を演じる福澤はダンスの実力者。戸美の持つ狡猾さを、ヘビを思わせる動きを取り入れたダンスでしなやかかつ不気味に表現。演劇「ハイキュー!!」の世界に新しい色が加わった。

ここまで重ねた時間があったから生まれた、新しい演劇「ハイキュー!!」。快晴の大阪で幕を開けた彼らの物語は、まだまだ始まったばかり。宮城、そして東京へと“繋ぐ”。

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」〝東京の陣〞大阪公演は、4月14日(日)まで梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。その後、4月20日(土)・4月21日(日)に宮城・多賀城市民会館 大ホールにて、4月27日(土)から5月6日(月・休)まで東京・TOKYO DOME CITY HALLにて上演。上演時間は約2時間20分(休憩20分を含)を予定。

大千秋楽となる5月6日(月・休)18:00公演では、全国の映画館にてライブビューイングが行われる。また、10月16日(水)には本作のBlu-ray&DVDの発売も決定。詳細は、以下のとおり。

◆ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」〝東京の陣〞ライブビューイング
【日時】5月6日(月・休)18:00公演
※映画館により開場時間は異なる
【料金】3,600円(税込)
※各種割引券・招待券は使用不可、映画館により特別シートなどの追加料金がかかる場合あり

<チケット販売スケジュール>
【プレリザーブ(抽選)】
受付期間:~4月9日(火)10:59まで
受付URL:チケットぴあ http://w.pia.jp/t/haikyu-lv/

【一般発売(先着)】
販売開始:4月13日(土)10:00~
受付URL:チケットぴあ http://w.pia.jp/t/haikyu-lv/
店頭直接購入:チケットぴあ店舗またはセブン-イレブン
※なくなり次第終了

◆ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」〝東京の陣〞Blu-ray&DVD
【発売日】2019年10月16日(水)
【価格】Blu-ray:9,000円+税、DVD:8,000円+税
【収録内容】本編+特典映像/2枚組
【頂の3大特典】カーテンコール映像、大千秋楽全景映像、バックステージ映像
※特典内容・商品仕様は予告なく変更になる場合あり

※高崎俊吾の「高」は「はしごだか」、「崎」は「大」の部分が「立」が正式表記

(C)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

   

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