舞台「夢王国と眠れる100人の王子様 On Stage」稽古場レポート!榊原徹士×竹中凌平「生身の僕たちだからこその表現」


2019年1月31日(木)から開幕する舞台『夢王国と眠れる100人の王子様 On Stage』。本作は、全世界で1000万DLを超える大人気スマホアプリ「夢王国と眠れる100人の王子様」を原作にしたTVアニメを舞台化した、舞台化企画の第2弾となる作品だ。アヴィ役の榊原徹士、キエル役の竹中凌平をはじめ、新キャスト9人を迎え、TVアニメのストーリーを軸に夢世界での物語を描く。

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14 人もの王子様が登場し、きらびやかなステージを繰り広げる本作の稽古場を取材。さらに、本作の稽古場で、息のあった演技を見せていた榊原と竹中に、稽古での手応え、そして作品の見どころを聞いた。

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この日の稽古では、殺陣の確認、そして各自の動きの確認がなされた後に、初のSideアヴィの通し稽古が行われた。うまく流れない箇所は当然ありながらも、初めてとは思えないほど、スムーズに進んでいく。登場する14人の王子が、入れ替わりステージに立ち、それぞれのキャラクターを前面に打ち出した演技で強い印象を残していく。この日は、芝居パートのみを通したが、本公演ではその後にショーパートが続くという。

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場面転換も多く、スピーディーな展開、さらにはド派手な殺陣もあるため、通し稽古を終えたキャストたちは、大粒の汗を流していた。稽古後には笑顔も見られた榊原と竹中だが、現時点での仕上がりをどう感じているのだろうか。

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竹中は「とにかく必死で終わった瞬間に色々なことがドッときました(笑)」とほっと胸をなでおろす。榊原は、物語について「展開スピードがめちゃくちゃ早いので、繊細に演じないといけないなと。通常の舞台よりも少し尺が短めな設定になっているんで、役者側がほかの舞台の倍のアウトプッターにならないといけないんだなと思いました」と、通し稽古を経て浮き彫りになった課題を見据える。

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演出・振付を手掛けるのはTETSUHARU。その作品作りについて、榊原は「TETSUHARUさんは、お芝居や気持ちの持っていき方は役者が解釈していい、という考えなんです。でも、めちゃくちゃお客さん目線で作品のことを考えていらっしゃるので、こうやった方が見る人に伝わるよっていう答えを僕らに提示してくださるんですよ。舞台を作っている側ではなく、あくまでも観る人の目線。かつ、答えにたどり着くのが早い。ダンサーでもあるからこそ、違うものの見方ができるんだなとご一緒して感じました」。竹中も「言われたことを試してみると、ぴたりとハマる。誰よりも作品をしっかり理解して、愛しているんだろうなって思います」と続いた。

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王子様がいっぱい、という設定の物語だが、役作りについては二人とも「関係性が大切」と口をそろえる。「二人の中で(アヴィとキエルの)関係性のとらえ方がズレてなかったので、苦労はありません。(劇中では)最初はアヴィが引っ張っていく側で、途中からキエルに引っ張ってもらう側に若干、シフトチェンジするんです。本番は、そこの関係性をもっと明確にできたらなと思ってます」と榊原。

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竹中も「もちろん王子という設定はありますが、不思議なくらいに役作りという点では特にあまり意識していることはないんですね。お互いの年齢もあるんでしょうが、僕たち普段から今回の役柄と同じような関係性なんです、それもあって無理して役を作っているというところはまったくないですね」と、仲の良い雰囲気を感じさせた。

なお、本作は竹中演じるキエルの視点で描く「Sideキエル」と、榊原演じるアヴィの視点で描く「Sideアヴィ」を、日程と劇場を変えて描く。まったく別の作品ではなく、どちらの視点から物語を見るか、という違いになるという。

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間近に迫った開幕に向けて、竹中は「殺陣があって、お芝居もあって、ライブもあって、視点も二つあって・・・と、本当に見どころばっかりです!見どころ盛りだくさんで目が追いつかないと思うので、何度も足を運んで見ていただきたいなと思っています」、榊原は「14人も王子が出てきますので、中には人間くさい部分もあったりします。それは、生身の僕たちが演じているからこそ表現できる部分でもあり、アニメでは難しいことだと思います。そういった舞台らしさも楽しみにしていただきたいですね」と語っていた。

この作品の世界観は、姫様(観客)の声があって成立する。要所要所では、姫様が舞台上に声を届けていくことになるそうだが、「(舞台では)僕らが“こう言ってほしいということもあるので・・・それに気づいた時には、ぜひ、大きめの声で応援してください(笑)!」(榊原)とのこと。ぜひ、劇場で「夢100」の世界の姫様になって、物語の世界を楽しもう。

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舞台『夢王国と眠れる100人の王子様 On Stage』<Sideキエル>は1月31日(木)から2月3日(日)まで東京・シアター1010にて、<Sideアヴィ>は2月7日(木)から2月11日(月・祝)まで東京・品川プリンス ステラボールにて上演される。

【公式HP】https://yume100-teater.com/

(取材・文・撮影/嶋田真己、編集/エンタステージ編集部)

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