石原壮馬、初めての殺陣で「斬って斬って斬りまくる」舞台『紫猫のギリ』開幕


舞台『紫猫のギリ』が2019年1月23日(水)に東京・シアターグリーンBOX in BOX THEATERにて開幕した。初日前には、ゲネプロと囲み会見が行われ、石原壮馬と太田将熙、西村信章、小野匠、村瀬文宣、森大、竹之内景樹、奈波慎剛(劇団4ドル50セント)、演出家のIKAANが登壇した。

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本作は、劇団をまたいで俳優たちが集結し、新たな時代物エンターテインメント作品を作り上げる新プロジェクトの第1弾。劇団プレステージや30-DELUXなどに所属する14人の若手俳優たちが、江戸を舞台にしたファンタジー作品で、脚本はアニメ『フルーツバスケット』や『BLEACH』を手掛けた中瀬理香、演出はIKKANが担当している。

主人公となる、人斬りの化け猫・ギリ役・石原は「侍を憎んでいて、斬って斬って斬りまくるという役です。うちに秘めた憎しみを表現できたらと思っています」と自身の役柄について言及する。

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ギリと行動を共にする陰間の乙役・太田は「明るく振舞っていますが孤独さを持つ二面性があるので、見応えがあると思います。僕はほとんど戦うシーンがありませんので、お芝居でドラマを見せられたらと思っています」、朝倉宗次郎役・村瀬は「将軍の隠し子・珠ノ新様をお守りする役なので、守る殺陣を意識してやっています」と挨拶した。

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また、朝倉と同様、珠ノ新の家臣・梅田妙庵を演じ、本作では殺陣の振付も担当する森が「僕は、水戸黄門でいうと格さんのポジションです。高僧で、人情味があって武闘派」と役どころを説明すると、同じく珠ノ新の家臣・如月優馬役の竹之内も「僕はうっかり八兵衛」と便乗。さらに竹之内は「表裏がなく、明るく生きている太陽みたいなキャラクターです。しっかりと演じて、お客さまに役の幅を見せられたらと思います」と意気込んだ。

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“守られる側”の、珠ノ新役の西村は「偉い立場の人ですが、病弱で何もできない役。舞台上では、泣いているか『私なんか』と言っているので、僕は演じるのがしんどいです(笑)。でも、すごく愛があり、誰よりも優しくて他人のことを思っているキャラだと思います」と苦笑いで明かした。

恩蛇役の小野は「『殺せ、殺せ、憎め』というワードばかりですごい悪い役ですが、それしか知らないから、殺せということが正義だとしか思ってないキャラクターなんだと思っています。台本には書いてないバックボーンを表現して、それを読み取っていただければ」、愚利墨役の奈波は「普通の悪役で終わるのではなく、かわいいなと思える面も見せられたらと思います」とアピールした。

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演出のIKKANは「台本ありきで作った作品で、当て書きはしていません。キャストについても考えていませんでした。それで、森くん以外は存じ上げない方を勘だけでキャスティングしたんですが、すごくハマっていて、こんなミラクルが起こるんだってくらいのキャスティングになりました。本読みで脚本家が感動して泣いていたので、これはイケると確信しました」と自信をのぞかせた。

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石原が「斬って斬って斬りまくる」と話した通り、物語冒頭から石原は派手な立ち回りを繰り広げる。スピード感もあり、迫力ある殺陣を見せた石原だが、実は、殺陣は初挑戦だというから驚きだ。クオリティの高い殺陣を完成させるため、稽古の7割は殺陣の練習に当て、「長い時だと朝10時から夕方5時まで殺陣をやった」という。

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さらに、その殺陣も森いわく「獣っぽい動き」を意識したもので、随所に猫のようなポーズを盛り込むなど、独特の格好よさがあり、観るものに強いインパクトを残した。千秋楽までに、さらにブラッシュアップされ、さらにクールな殺陣になるだろうことも予想され、期待が高まるばかりだ。

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舞台『紫猫のギリ』は2月3日(日)まで東京・シアターグリーンBOX in BOX THEATERにて、3月1日(金)から3月3日(日)まで大阪・ABCホールにて上演。

(取材・文・撮影/嶋田真己)

 

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