笑いあり感動ありのテニミュ「3rdシーズン青学(せいがく)vs四天宝寺」で阿久津仁愛「僕たちの全力を」


2018年12月20日(木)、東京・日本青年館ホールにてミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs四天宝寺が開幕した。初日前には公開ゲネプロと囲み会見が、会見には越前リョーマ役の阿久津仁愛(にちか)、手塚国光役の青木 瞭、白石蔵ノ介役の増子敦貴、遠山金太郎役の平松來馬(らいま)が登壇し、見どころや意気込みを語った。

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs四天宝寺舞台写真_3

毎年の恒例行事になっている、年をまたぐ冬のテニミュ。会見で「今年もテニミュで年越しができて光栄です」と喜びの気持ちを語った阿久津は、「四天宝寺公演のキャストは総勢24名。いつもの公演よりも人数が少ないですが、その分は熱量で・・・俺たちが100人くらいに見えたらいいなぁと思うくらいの熱量でやっていきたいと思います(笑)。キャスト、スタッフ、応援してくださるファンの皆さんと一緒に笑って年越しできたら嬉しいです」と笑顔で挨拶。

青木は、「今の青学(せいがく)メンバーにとって2回目の公演なので、成長できた姿をお見せできればなと。四天宝寺に負けるつもりは1ミリもないので、とにかく青学(せいがく)らしく勝ちにいくつもりです」と頼もしい言葉を聞かせてくれた。

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs四天宝寺舞台写真_4

テニミュ初参加の増子は、「僕たちが作りあげた3rdシーズン四天宝寺を見ていただけたら嬉しいです。関西の異色チームである四天宝寺はお笑いがモットーなので、手塚が笑っちゃうくらいまで大爆笑を狙いにいきたいです」と気合十分。これに、青木は「笑わないけどね(笑)!」と対抗していた。

同じく初参加の平松も、「(四天宝寺チームとして)はじめての公演だからといって青学(せいがく)よりも動きが悪いと思われないように。むしろ青学(せいがく)より動けるじゃん!って思ってもらえるくらいに1公演1公演気を抜かず、全力で笑わせて全力で感動してもらえるような作品にしたいです」と意気込みを語る。平松が「青学(せいがく)に絶対勝ちます!」と宣言すると、すかさず増子も「勝ちましょう!」と応答し、四天宝寺のチームワークの良さを発揮した。

見どころとして阿久津が挙げたのは、リョーマvs遠山の試合シーン。「3rdシーズンならではの演出があるので、いい意味で“テニスじゃない”というものを皆様にお届けします」と、新たな演出があることを明かした。

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青木も、自身が出場する手塚・乾ペアvs千歳・財前ペアによるダブルス1の試合シーンを見どころの一つに挙げ、「怪我から復帰した手塚が努力を積んで成長して、天衣無縫の極みに一歩近づくという、さらなる強さをお見せできると思います」と力強いコメント。

増子は、「シングルス3の不二との試合では、無駄のないテニスというものがどれだけ素晴らしいのかを。このほか白石のセクシーさだったり部長としての在り方だったりも、ぜひ見ていただきです」と自身の役どころについて説明。また、部長らしく、「四天宝寺は日替わりシーンが多いので、毎回替わるおもしろさも楽しんでいただきたいです!」とチーム全体のアピールも忘れない。

平松も「(リョーマとの)シングルス1の試合にはもちろん注目していただきたいですが、四天宝寺は他の学校とはまた違った雰囲気なので全編通して飽きることなく楽しんでいただけると思います」と、全編を通して見どころが満載であることを教えてくれた。

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会見の最後、青木は「素晴らしいテニスの試合やお笑いのネタ、涙もあって、盛りだくさんの内容が凝縮されています。僕たちが作りあげたものをぜひ観てください」、増子は「東京凱旋公演で戻ってきたときに成長した姿を見せられるよう、仲間とともに全48公演がんばります」と挨拶。

平松は、「全国氷帝公演を拝見し、お客さんの数に驚いてしまって、それだけ愛されている作品に出演させていただくことを本当に幸せに思います。15年間も続いている作品なので、たくさんのファンの方に支えていただいていることを決して忘れずに、精進していきたいと思います」と謙虚な姿勢。

そして、阿久津の番になると「とても楽しくて笑っちゃうようなシーンもたくさんあって、皆さんで笑って笑いまくって・・・あれ?笑いしかないよ!?(笑)」と自分の言葉にツッコミを入れて笑いを誘い、会場が和やかな雰囲気に包まれる場面も。「感動もあるよ!」という青木のフォローを受けて、「そう、感動もあるんですよ。とにかく何回も来てください!僕たちは向上心を忘れずに、毎日上にのぼりつめるという気持ちでやっていますので、その全力を観て生きる糧にしてくれたらいいなと思います」と熱い気持ちをぶつけ、会見を締めくくった。

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs四天宝寺舞台写真_9

全国大会準決勝に駒を進めた青春学園中等部の対戦相手は、大阪・四天宝寺中学校。オープニングでは、さっそく四天宝寺のメンバーたちが軽快なリズムに合わせて新曲を披露。大阪らしく元気いっぱいで、観ている側まで楽しい気持ちになれる楽曲だ。

3rdシーズンの四天宝寺を作りあげているキャストもまた個性的で、部長の白石蔵ノ介役には端正で色気を纏った増子敦貴、千歳千里役には落ち着いた大人っぽさが魅力の江本光輝。天真爛漫な遠山金太郎を演じる平松來馬も、元気いっぱいでくるくると変わる表情から目が離せない。

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs四天宝寺舞台写真_4

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独特の存在感で周囲を明るい雰囲気へと変える金色小春役には、笑いに振り切った立ち振る舞いの中にも知性を感じさせる森田力斗、そのパートナーである一氏ユウジ役には一見クールでありながら時折見せる笑顔が印象的な谷津 翼。石田 銀役の森 一平からは冷静かつひたむきさを感じ、力強い動きで展開する試合に感銘を受けた。

テニミュにおいて初登場となるキャラクター・小石川健二郎役の安東秀大郎は、初登場ならではの自由度の高さがあり期待は十分。忍足謙也役の千田京平も試合こそないものの、チームメイトや顧問と絶妙な掛け合いを見せて存在感を示し、財前 光役の廣野凌大もクールさとどこか憎めない魅力を持ち合わせている。そんな個性豊かなチームを牽引する顧問の渡邊オサム役には、2ndシーズンの四天宝寺で忍足謙也役を演じた碕 理人が、貫録を備えてテニミュの舞台に戻ってきた。

本作では、不動峰・橘 桔平(青木空夢)と千歳による「九州二翼」対決が描かれつつ、シングルス3では青学・不二周助(皆木一舞)と白石が対戦。不二の秘めたる熱い想いに呼応するように、白石の熱量も徐々に増していく。

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ダブルス2では、青学・桃城 武(大久保 樹)と海堂 薫(中島拓人)ペアが、四天宝寺・金色と一氏ペアに笑いで翻弄される。リズミカルなテンポで繰り出される金色&一氏のお笑いネタには、次はどんな手で来るのか!?と思わず期待を寄せてしまい、これには記者席からも遠慮なく笑いが起きていたほど。桃城と海堂がどんな術で対抗するのかも見どころだ。

シングルス2の河村 隆(岩田知樹)と石田による迫真のパワー勝負では、痛々しい姿になりながらも相手に立ち向かう河村から目が離せず、亜久津 仁(川上将大)が見せる不器用な優しさにも心を打たれる。

ダブルス1は、青学・手塚国光(青木 瞭)と乾 貞治(竹ノ内大輔)ペア、四天宝寺・忍足と財前ペアの試合予定だったが、忍足が千歳に試合を譲り、手塚と千歳による実質シングルスの一騎打ちが繰り広げられることに。そして、シングルス1を予定していた青学・越前リョーマ(阿久津仁愛)と四天宝寺・遠山による一球勝負も急遽実現。両校のルーキーがぶつかり合いは、今までにないワクワクとした気持ちにさせてくれた。

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs四天宝寺舞台写真_10

本公演の上演時間は約2時間45分。会見で阿久津が「あっという間に終わってしまいますので、とにかく僕たちのことを目で追ってください!」とアピールしていたように、24名のキャストが全力疾走で駆け抜けるステージをぜひお見逃しなく。

「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs四天宝寺」は、12月25日(火)まで日本青年館ホールにて上演したのち全国を巡演。その後、大阪、岐阜、宮城を巡演し、再び東京にて凱旋公演を行う。

【東京公演】2018年12月20日(木)~12月25日(火) 日本青年館ホール
【大阪公演】2018年12月29日(土)~2019年1月13日(日) 大阪メルパルクホール
【岐阜公演】2019年1月26日(土)~1月27日(日) バロー文化ホール(多治見市文化会館)
【宮城公演】2019年2月2日(土)~2月 3日(日) 多賀城市民会館 大ホール
【東京凱旋公演】2019年2月7日(木)~2月17日(日) TOKYO DOME CITY HALL

(C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会

(取材・文・撮影/堀江有希)

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