『グリブラ公開ゲネプロ』レポート!井上芳雄・浦井健治・城田優・加藤和樹らが集結したスペシャルな夜


WOWOWで好評放送中、福田雄一×井上芳雄『グリーン&ブラックス』初のスペシャルイベント『グリーン&ブラックス 公開ゲネプロ』が、2018年9月5日(水)に東京・メルパルクホールで開催された。出演者が、福田と井上のほかはっきりと明かされずに行われたスペシャルな一夜を、WOWOWでは10月、11月の2ヶ月に渡り放送。この公演の模様をレポートする。

『グリブラ公開ゲネプロ』舞台写真_6

超満員の中で開幕したステージには、おなじみの楽屋セットでくつろぐ井上の姿。リラックスした雰囲気の井上と対照的に、困った様子で楽屋へやってくる濱田めぐみと城田優と愛原実花。彼らの会話によると、舞台開幕の1時間前だというのにまだ台本が届いていないらしい。

『グリブラ公開ゲネプロ』舞台写真_8

そこへ橋本さとし、柿澤勇人、渡辺麻友もやってきてますます騒々しくなり、どうにか舞台本番を迎えようと考える一同。やがてハイテンションな川久保拓司も乱入して、時間は刻々と過ぎていき・・・。

『グリブラ公開ゲネプロ』舞台写真_7

ドタバタのコメディドラマが終わると、温かい拍手に迎えられて福田が登場。この後のミュージックショーでMCを務める川久保と渡辺も登壇して、イベントにまつわる秘話などが語られた。

コメディドラマには30分弱の時間を要したが、本来は15分間を予定していたとのこと。俳優らがアドリブにアドリブを重ねたため時間枠を大幅に超えてしまったという真相が明かされると、会場から大きな笑いが起きた。

『グリブラ公開ゲネプロ』舞台写真_4

今回、あらかじめ発表されていた出演者は井上と福田のみ。その他のキャストは完全シークレットで、詳細が明かされないまま当日を迎えるという前代未聞のイベントになったが、これについても福田が「(イベント当日の)一昨日に出演者が確定した」と驚きの事実を暴露。

そのため、脚本もぎりぎりに完成したそうで、福田いわくコメディドラマも「サラッと1回リハした」だったそう。また、コントには出られなかったがミュージックショーのみ参加するキャストもいて、多忙を極めるキャスト陣のスケジュールを合わせることが難しかったためにこのような形になったようだ。

福田が「決して適当にやっているのではなく、いいものにしようとぎりぎりまで粘った結果」と語ったように、念願のグリブラ初イベントの舞台裏にはさまざまな協力があったことを思い起こさせた。

『グリブラ公開ゲネプロ』舞台写真_2

かねてよりミュージカル好きとして知られる渡辺は「ただのミュージカルファンなので、今日は皆様と同じ気持ちで楽しみにしています」と笑顔。また、すっかりグリブラおなじみのメンバーである川久保も、持ち前のハイテンションなキャラクターで何度も笑いを誘った。

そんな福田、川久保、渡辺の3人による進行でミュージックショーがスタート。生バンドを従え、そうそうたるメンバーによって計7曲のナンバーが披露された。

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まずは、井上とともに浦井健治が登場して、『二都物語』より「いまは子どものままで」を披露。舞台の公演期間中の合間をぬって駆け付けた浦井は、井上とさすがのコンビネーションを発揮して、再び聞けることを心待ちにしていた人も多いであろう名曲を歌いあげた。

歌唱を終えると、浦井とMC役の福田がテンション高めの熱いハグを交わし、井上、浦井、福田の3人が並んだ時には福田が「StarSになった気分!」と大はしゃぎ。これには井上と浦井が「1人ちょっと大きくなったんじゃない?」と笑いつつ、「めっちゃいい歌を歌った後にこんな感じで大丈夫!?」と自由奔放な進行ぶりを慮った。

『グリブラ公開ゲネプロ』舞台写真_10

続いて美しいピアノの旋律が流れ、井上が再登場。『モーツァルト!』より「僕こそ音楽」を、圧倒的な歌声で披露した。歌い終えた後で井上は、2018年に再演された『モーツァルト!』の話題に触れ、「客席からではないですが、30分だけ観れました。先輩面した僕が真ん中で観てたら(演者は)嫌だろうなと思って・・・」と、一部分ではあるが観劇したことを明かした。「僕の知らないモーツァルト!になってました(笑)」と冗談っぽく笑いながらも、「新しいモーツァルト!でした」と進化を目の当たりにしたことを教えてくれた。

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『1789 -バスティーユの恋人たち-』より「サ・イラ・モナムール」では加藤和樹、相葉裕樹と愛原が登場。力強くも艶のある加藤の歌声に、相葉と愛原による情熱的なダンスやハーモニーが彩りを添えた。歌唱後、加藤が「かしこまった場でミュージカル楽曲を歌うことがあまりないので、すごく緊張しました」と感想を語り、相葉も直前まで緊張していたことを明かすも、福田の「かしこまってる場じゃない。あんなグズグズのコントから始まってるんだよ?」との鋭いツッコミが入り、客席はどっと湧いた。

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『ウィキッド』より「二人は永遠に」では、濱田と共に柿澤が登場。以前番組でも披露し、反響の大きかった二人の夢のようなデュエットに、観客らはじっくりと聞き入った。「シティ・オブ・エンジェルズ」公演期間中であった柿澤は、この日の昼公演を終えてそのまま会場へと駆けつけたそう。一方、福田は以前から濱田の大ファンであることを公言し、「はまめぐを追いかけて静岡まで車で公演を観にいったことがありますから!」というほどの筋金入りエピソードも飛び出した。

と、ここまでが、10月の拡大版でご覧いただいた内容。11月の放送は・・・。

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濱田と城田が『アラジン』より「ホール・ニュー・ワールド」を披露。心地いいメロディーにのせた美しいデュエットを終えるや否や、城田は「めっちゃ緊張した・・・」と吐露。そこから城田が“緊張しい”だという話題におよぶと、城田は「(全然緊張しないという)浦井健治とは正反対ですよ。一緒に舞台をやると、引っ張られると同時に時々イラッとする(笑)」とユーモアたっぷりに打ち明けた。

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『ロミオ&ジュリエット』に出演経験がある城田、浦井、加藤、川久保の4人は「世界の王」を披露。どこからともなく自然と手拍子が起こり、曲が終わると会場中が大きな歓声に包まれた。事前に福田から歌唱の心配をされていた川久保は、無事に役目を果たすことができて福田と熱い抱擁を交わす。その後も愛ある(?)いじりによって川久保のキャラクターが存分に発揮されることとなった。

ラストナンバーは、井上と城田による『エリザベート』より「闇が広がる」。城田がトートのパート、井上がルドルフのパートを担当し“闇広”の世界観がステージ上から客席へとじわじわ染みわたっていくかのように会場の雰囲気が一変。ここでしか見られないスペシャルな組み合わせに歌唱後はしばらく大拍手が鳴りやまず、井上と城田も「楽しかった!」と安堵の笑顔を見せた。

最後は、ミュージックショーからの参加者を含んだ全キャストによるトークショー。「豪華なひな壇ですよ」と福田が呟き、このメンバーでミュージカルをやれたら・・・という話題になると、城田が「“ミュージカル ザ・グリーン&ブラックス”をやりましょうよ。皆、2022年くらいだったらスケジュールを抑えられるでしょ(笑)?」と提案。橋本は「生きてるかどうかも分からない・・・」と嘆いて笑いを誘いつつ、福田が「じゃあ、2022年を目指してやりますか!」と声を上げると、会場からの大きな拍手に包まれた。

福田が司会役を務めるトークショーは、「公演期間中に自ら禁じていること」「10年後に演じてみたい役」などのテーマで進行。鋭いツッコミが光る井上、気遣いを見せる城田、マイペースな浦井など、それぞれの個性が発揮されたトークは笑い必至だ。

『グリブラ公開ゲネプロ』舞台写真_5

エンディングは、『レ・ミゼラブル』より「民衆の歌」を全員で歌唱。このとき、番組のためのオリジナルソングを作ろう!という話になると、城田が真っ先に「僕が作りますよ!」と立候補していた。

今回、チケットが入手困難になるほど大盛況だったグリブラ初のイベント。トークショーの途中でも、観客からの声援に応えるべく、福田が「こんなに楽しんでいただけるんだったらもっと大きな会場でやりたいですね」と新たな夢を口にする場面もあった。願わくば、また次の機会があることを期待したい。

WOWOWでは、この『グリブラ公開ゲネプロ』後半を11月24日(土)深夜0:00に放送。10月27日(土)に放送された前半は、同日の夜7:45より再放送を予定。スペシャルな一夜に、再び浸ろう。

(取材・文/堀江有希、写真/オフィシャル提供)

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