Candy Boy初の舞台公演「Theatre de Candy Boy」ホテルを舞台にドキドキが連発


“Candy Boy”が繰り広げる演劇公演シリーズ「Theatre de Candy Boy」が2018年9月27日(木)に、東京・CBGKシブゲキにて開幕。初日前にはゲネプロが行われ、Candy Boyたちによる初のストレートプレイ『BONBON』とスタンダードナンバーによるレヴューショーが披露された。

Candy Boyとは、実際に営業しているカフェを借りて、お客さんにスイーツを提供しつつオリジナルストーリーのお芝居、ダンス、歌を披露しているエンターテインメント集団。今回の公演には、Candy Boyから松本ひなた、釣本南、福留瞬、川井雅弘、安孫子宏輔、前田大翔、山本大智、奥谷知弘、堀海登が参加し、1部ではオリジナル脚本による演劇を、2部ではカフェ公演でもお馴染みのナンバーを繰り広げる。

さらにゲストとして、久ヶ沢徹、長谷川慎也(27日プレ公演のみ)、佐藤圭輔(27日プレ公演のみ)が出演。脚本を池田テツヒロ、演出を大関真(劇団SET)が担当する。

「Theatre de Candy Boy」02

【あらすじ】
1944年、ナチスドイツ占領下のフランス・グルノーブルに、5人のマキザール(レジスタンス)の若者(アダム、ボリス、カミーユ、シャルル、デュポン)たちが逃れて来た。たどり着いた先は無人のホテル。従業員たちは戦火を逃れて誰もいない。以前は三ツ星のレストランを有する有名ホテルであったが、今では見る影もない。そこにナチスの将校・ハイネマンとその部下であるデーゲンハルトとマルコたちが現れる。

行き場を失ったマキザールの若者たちは、ナチスドイツ兵たちを欺く秘策を思いつく。シェフ、ベルボーイ、パティシエ、ウェイター、支配人に変装した5人は、然もホテルが営業しているかのように振舞うのだった。そして、ユダヤ人(ピエール、ガブリエル)と思しき謎の兄弟も現れる。彼らはいつまでドイツ兵を欺くことができるのか・・・そして生きるための活路を見いだすことができるのか・・・。

「Theatre de Candy Boy」03

喜劇にもなり得るシチュエーションで彩られたストーリーだが「ナチスドイツ占領下」「マキザール」「ユダヤ人」など不穏な空気を放つ設定が、ただのドタバタ劇ではないことを物語る。生きるためにドイツ兵と将校を欺き続ける5人の若者たちが、やがて自分たちがより確実に生き残るための道を進んでいく。

「Theatre de Candy Boy」04

そうして、物語は加速度を増し、緊迫感が舞台から溢れ出す。生きにくい時代に、自分たちの存在意義をかけた命がけの“逃走劇”は、見るものにドキドキと感動を与えてくれた。

印象的だったのは、戸惑い、悩み、苦しみ、怯える5人のメギザールたちの姿だ。演じているCandy Boyのメンバーたちは、普段のステージとは全く違った苦悩に満ちた表情で俳優としての一面を見せつけた。

「Theatre de Candy Boy」05

中でも安孫子は、マキザールのリーダーとして仲間たちを引っ張っていくデュポンを頼もしく演じて強い印象を残した。相対するドイツ兵のデーゲンハルトを演じた前田も、笑顔を封印し、鬼気迫る演技で俳優としてのポテンシャルを感じさせた。

一方で、劇中には、細かい笑いも挟み込まれており、思わずクスリとしてしまう場面も。福留が演じるカミーユの、純粋で怖がりで愛らしいキャラクターも心をほっこりとさせてくれる一要素となっている。

「Theatre de Candy Boy」06

第2部のレヴューショーでは、ステージは一転。笑顔に溢れたCandy Boyのメンバーたちの歌とダンスが存分に楽しめる。セットリストは日替わりとのこと。毎公演、違ったショーを見ることができるのもファンにとっては嬉しいポイントだ。ぜひ実際に劇場へ足を運び、Candy Boyならではの世界を堪能してもらいたい。

「Theatre de Candy Boy」第1回公演は9月27日(木)から9月30日(日)まで東京・CBGKシブゲキ!!にて上演。

【Candy Boyオフィシャルサイト】https://candy-boy.jp/

「Theatre de Candy Boy」の正式表記は、「Theatre」の「e」にアキュート・アクセントが、「a」にサーカムフレックスが付く

(取材・文・撮影/嶋田真己)

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