ミュージカル「Code:Realize~創世の姫君~」開幕!良知真次らが見せた2.5次元の新たな形


2014年にオトメイトより発売され根強い人気を誇る「Code:Realize~創世の姫君~」が2017年のTVアニメ化に続き、ミュージカル化を果たした。2018年5月17日(木)、東京・シアター1010での開幕前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、アルセーヌ・ルパン役の良知真次、カルディア役の長谷川愛、エイブラハム・ヴァン・ヘルシング役の秋沢健太朗、ヴィクター・フランケンシュタイン役の仲田博喜、インピー・バービケーン役の鷲尾修斗、サン・ジェルマン役の滝澤諒、フィーニス役の星元裕月、エルロック・ショルメ役の君沢ユウキが登壇し、意気込みを語った。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_2

会見の冒頭、主演を務める良知は「本作はまったく映像使っておらず、すべて人の力によって場面の切り替えを行っています。そのため、キャスト皆がアーティストとなり、作品の持つパワーやメッセージを力強く伝えるよう演じているので、メインキャストはもちろん、一人一人に注目してほしいなと思います」と見どころを話した。

また良知は、演じるアルセーヌ・ルパン役について「自分で言うのも何ですが、すごくかっこいいんですよ!しかもキュートでかわいい面もあるんです」とアピール。そんな良知に対し、良知以外の7人のキャストが「ざわざわ・・・(笑)」と声に出してどよめいてみせるなど、カンパニーの仲の良さを感じさせた。

笑顔でそれを受け止めつつ、良知は「でも、このかわいさとかかっこよさは自分一人で作れるものではなく、仲の良いカンパニーだからこそ生み出せたと思っています。ルパンがカルディアと出会ったことで変わっていく、カルディアの心を動かしたいと奮闘する姿にも注目してください」と続けた。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_3

一方、カルディア役を演じる長谷川は「素晴らしい曲と、眼の前で繰り広げられるアニメや原作の世界観をぜひ楽しんでほしいです。私たちも楽しんで演じていきます」とコメント。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_4

エルロック・ショルメ役の君沢は、本作を「2.5次元ミュージカルと呼ばれる作品ですが、限りなく、下北沢の小劇場で行われる演劇のよう」と表現。「映像を使っていないからこそ、観る人にシーンを想像させることになりますが、それを『来てよかったな」と思ってもらえたら嬉しいです。僕の役はストーリーテラーでもあるので、言葉で映像以上の情景を伝えられるようがんばりたい」と決意を語った。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_8

ルパンたちと対立するフィーニス役を演じる星元は「悪役として、キャストはもちろん、観てくださる方からも『あいつ嫌だな』と嫌われたいです」とヒール役宣言。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_6

ルパンたちのパトロンであるサン・ジェルマン役の滝澤は「キャラクターそれぞれが信じる正義が複雑に絡み合った作品です。その中で一つの愛を追い求めているので、キャラターごとの愛に対する価値観を、楽しんでいただければと思います」と笑顔を見せた。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_9

インピー・バービケーン役の鷲尾が「今回の役は、クールであまりしゃべらない役なのですが・・・」と切り出すと、キャストたちが再び「ざわざわ・・・」とざわめき出した。それもそのはず、インピーはお調子者の明るい役どころ。「台本変わったの(笑)?」というツッコミも受け、声もしゃっきりとさせると「明るい役なので、舞台を盛り上げていきたいです!観に来てくださる方に夢を見ていただけるよう、がんばります」と抱負を述べた。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_5

ヴィクター・フランケンシュタイン役の仲田は「殺陣あり、ダンスあり、歌あり、お芝居ありと、エンターテインメント要素満点でボリュームのある舞台となっております。さらに、原作のテーマである”愛”・・・恋愛だけでなく、家族や友達と、それぞれに対する愛が描かれているので、観る人それぞれにとって、愛や大切なものについて考えるきっかけとなれば嬉しいです」とメッセージを送った。

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「みんな言われちゃったな・・・」と苦笑いのヴァン・ヘルシング役の秋沢だったが、「個性の強いキャラクターが揃っています。アニメやゲームと違い、(舞台は)決まった時間の中にギュッとお話を収めなければいけないですが、各キャラクターの個性もしっかり掘り下げられているので、原作ファンの方にも楽しんでいただけると思います。演出の吉谷(光太郎)さんがルパンルートの舞台だとおっしゃっていたのですが、自分のルートにするぞ!ぐらいの気持ちで演じたいです」と気合い十分。

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会見最後に、良知は「私事ではありますが、芸能生活が20周年を迎えました。現時点での集大成、出せる引き出し全部を出し切って表現することをコンセプトに、稽古に挑んできました。また、2.5次元ミュージカルは、世界に発信できる日本オリジナルのものだと感じているので、海外の方にも観てほしいということも意識しております。この作品が持つエネルギーを全身全霊でお客様にお届けしたいです。応援よろしくお願いいたします」熱く決意表明し、会見を締めくくった。

物語の舞台は、機鋼都市・ロンドン。触れたものを溶かす猛毒を全身に宿した少女カルディアは、周囲から怪物と恐れられ、孤独な日々を送っていた。そんな彼女の運命は、ある夜、英国軍に捕らえられそうになっているところに、泥棒紳士・ルパンが登場したことで大きく動き出す。ルパンとその仲間と過ごす日々の中で、彼女は自身の体と失われた記憶の謎に近づくことになるが・・・。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_10

キャストも見どころに挙げていたが、昨今の2.5次元ミュージカルとは一線を画し、映像表現一切なしで創り上げられた本作。セット自体も大掛かりなものではなく、抽象的な作りだったが、ストーリーテラーであるエルロック・ショルメの役割、アンサンブル含めたキャスト全員の細かな動きが、ロンドンの情景を次々と変えていく。あの場面、この場面・・・と、原作ファンの方の脳裏には、より鮮明な光景が脳裏に浮かんだのではないだろうか。特に、車や飛行機、汽車などの乗り物が登場するシーンの表現は、観ていて心が踊った。

また、良知が演じるルパンが大変キュートだ。もちろん、より太さと深みを増した歌声や華やかかつキレのあるターン、明るく楽天的でありながら“華麗なる泥棒紳士”として見せる絶対的自信と、かっこいい点を挙げたらキリがない。一方で、仲間との何気ないコミカルなやりとりや、カルディアの“願い”に寄り添おうとする優しさからは、等身大の青年の心が垣間見え、それになんともキュンとさせられるのだ。

ラブストーリーとしても、ファンタジーとしても、没頭できる約2時間10分。進化と挑戦を続ける新しい2.5次元ミュージカルを体感してほしい。

ミュージカル『Code:Realize』舞台写真_12

ミュージカル「Code:Realize~創世の姫君~」は、5月20日(日)まで東京・シアター1010にて、5月26日(土)・5月27日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。

なお、東京公演千秋楽の模様が、Rakuten TVにて生配信されることも決定した。詳細は、以下のとおり。

【対象公演】5月20日(日) 12:00開演/17:00開演
【予約販売申し込みページ】https://tv.rakuten.co.jp/special/mcoderealize/
【予約販売期間】
昼公演:5月17日(木)21:00 ~5月20日(日)14:29
夜公演:5月17日(木)21:00 ~5月20日(日)19:29
【価格】3,000円(税込)
※視聴には楽天IDへの登録が必要

(C)IF/DF ・ MUSICAL Code:Realize PROJECT

(取材・文・撮影/於ありさ、エンタステージ編集部)

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