植田圭輔「これまでの想いを継いで」ミュージカル「しゃばけ」参ゲネプロレポート


2018年4月28日(土)東京・シアターサンモールにてミュージカル「しゃばけ」参 ~ねこのばば~が幕を開けた。本作は畠中恵のデビュー作となるファンタジー時代小説シリーズ「しゃばけ」(新潮社刊)を原作としたミュージカルで、本作が第3弾となる。初日前にはゲネプロと囲み会見が行われ、植田圭輔、中村誠治郎、藤原祐規、福井将太、法月康平、石坂勇、そして初日の日替わりねこまた役を務めた廣野凌大が登壇した。

「しゃばけ」02

廣野は、日替わりキャストとして出演するにあたり、演出・音楽を担当した浅井さやかから「好きにやれ」という力強い言葉をもらったことを明かし「日替わりの役者がそれぞれ自分のキャラクターや、ちょっとしたコーナーを持ってきているので、それがこの作品のアクセントになるのではないでしょうか?」とコメント。

「しゃばけ」03

今回が初出演となる秋英役の法月と、寛朝役の石坂。法月は「今までのほっこりした雰囲気の中にも、ぴりっとした芝居で魅せる部分も作っていきたいです。最後まで役を追求し、皆でがんばっていきたいと思います」と意気込み、同じく石坂も「お客様に『あの年寄り、いらなかったんじゃない?』と思われないように精一杯がんばります。役者ができることは稽古場で積みあげてきたので、あとはお客様が入るだけです」と自信を覗かせた。

「しゃばけ」04

第1弾から本作に出演している守狐役の福井は、これまでを振り返りながら「今回は、一番ショー的要素が多いですし、ダンサブルなナンバーも組み込まれています。日替わりのねこまた役には女性の方の出演も予定されていますし、毎日違ったものを楽しんでいただければと思います」と笑顔を見せた。

「しゃばけ」05

福井と同じく全作に出演している屏風のぞき役の藤原は「第1弾よりもさらに一太郎と仁吉のことが分かって嬉しかったですし、『しゃばけ』自体もより一層深まったのではないでしょうか?」と語り、法月のコメントに対して「法月さんが『ぴりっとした芝居』をされるということですが、その中で守狐と屏風のぞきは、ふわっとした雰囲気で物語に花を添えられたらと思います」と作品への愛を述べた。

「しゃばけ」06

仁吉役の中村は「今回は佐助がいないので、(佐助役を演じていた)滝川英治さんの分までがんばりたいと思います。千秋楽まで、お客様がより楽しんでいただけるような舞台を、全身全霊で作っていきます」と決意を新たにした。

「しゃばけ」07

植田は「また胸を張って『素敵なしゃばけです』と言える作品になったことを嬉しく思っています」と話し「お芝居が好きで、この作品が好きで、という気持ちが私欲にならないように、あくまでお客様に届けるものであるということを自覚し、これまで作品を紡いできた方々の想いを継いでいけたらと思います」と胸の中の思いを明かした。

「しゃばけ」08

「ねこのばば」では、大切にしていた“桃色の雲”を失くしてしまい、落ち込んでいた一太郎が、ねこまたたちに助けを求められることからストーリーが始まる。ねこまたの話を聞くと、どうやら仲間が妖封じで有名な広徳寺の寛朝和尚に捕まってしまったのだという。仁吉、屏風のぞき・守狐らと共に広徳寺を訪れた一太郎だが、なんとそこで僧侶の死体を発見してしまう。一太郎に取引を持ちかける寛朝と、怪しい動きをする若い僧・秋英。果たして下手人(殺人犯)は見つかるのか・・・?

「しゃばけ」09

1作ぶりの登場となった一太郎と仁吉だが、その関係性は変わらず、むしろ中村演じる仁吉の「佐助の分まで若だんな(一太郎)をお守りする」という強い思いから、その超過保護(?)っぷりはパワーアップ。植田は、そんな仁吉に「大丈夫だってば!」とふくれながらも、その愛情をきちんと受け取り、仁吉をはじめとした長崎屋の仲間を大切に思う、優しさ溢れる一太郎を丁寧に演じた。

「しゃばけ」10

福井と藤原は、さすが全作参加だけあり、守狐と屏風のぞきの掛け合いは息ぴったり。僧侶殺しの犯人を当てるために二人が自分たちの予想を話すシーンでは、そのテンポのよさとコミカルな動きに思わず頬が緩んでしまうこと請け合いだ。屏風のぞきは原作小説の中には登場していないため、原作を読んで物語をすでに知っている人にも、屏風のぞきがこの物語にどのようにかかわっていくのかを楽しむことができる。

「しゃばけ」11

「しゃばけ」12

法月は、これまで磨き上げてきた艶やかな歌声を披露。寺の僧侶たちを引き連れて日々の修業をメロディに乗せて歌うシーンでは、合唱の中でもその抜きんでた声を客席に届かせた。秋英の師匠にあたる寛朝は、出演者とは一味違う雰囲気を纏いながら、渋み溢れる演技で観客の心を揺るがす。

一太郎をはじめとする長崎屋は事件を解決し、ねこまたの仲間を救うことができるのか、そして秋英と寛朝は事件にどう絡むのか。一太郎が桃色の雲に想いを馳せた時、運命は大きく動き始める・・・。

「しゃばけ」13

ミュージカル「しゃばけ」参~ねこのばば~は、2018年4月28日(土)から5月7日(月)まで東京・シアターサンモールにて、5月19日(土)と5月20日(日)に大阪・大阪ビジネスパーク円形ホールにて上演。

また、10月31日(水)には本作のDVDの発売される。商品や予約特典などの詳細は以下のとおり。

◆ミュージカル「しゃばけ」参 ~ねこのばば~ DVD(1枚)
【発売日】10月31日(水)予定
【収録内容】本編 4月30日(月)公演
【価格】7,560円(税込)
【特典1】5月20日(日)までにクリエタウンにてDVDを予約した購入者のみ、日替わりで出演するゲストキャスト全員のねこまたシーンを編集したDVDをプレゼント
【特典2】5月20日(日)までにクリエタウンにてDVDとライブ音源CDを予約した購入者のみ、メインキャスト6名の舞台写真(非売品)6枚セットをプレゼント

【クリエタウン】https://www.clie.asia/clie-town/
【舞台公式HP】https://www.clie.asia/shabamu/

(C)2001 畠中恵/新潮社 (C) 2018 CLIE

チケットぴあ
最新情報をチェックしよう!
テキストのコピーはできません。