劇団プレステージ企画公演『あいつのチョキ』“若手じゃない”メンバーで原点回帰する理由


劇団プレステージの企画公演『あいつのチョキ』が、2018年2月27日(火)より東京・千本桜ホールにて上演される。劇団プレステージのリーダー・今井隆文、小池惟紀、向野章太郎、長尾卓也、大村まなる、秀光という「平均年齢32.8歳」の劇団古参メンバーが集まり、劇団発足のルーツとも言える「千本桜ホール」で公演を行う本作。その企画意図を、作・演出も手がける今井に聞いた。

昨年11月27日(月)に、自身のブログ内で「こんなブスと結婚してくださる方がいて、今、幸せです」と綴り、結婚を発表した今井。家庭を持つというこの決断が、本作誕生の大きなきっかけとなったという。「“夢を持ちながらも生活していく人々”を真正面から捉え、30代の夢を追う男達の境遇を描きたいと考えました。劇団員自身の“現在”も取り入れた、“大人になれない30代”の青春群像作品を、劇プレで表現したいと思ったんです」。

台本には、スタッフも一瞬戸惑うほど、劇団員自身の境遇や想いがリアル反映されており、「目の前にはいくつもの現実が襲ってきます。それを見過すことはできない。その状況でどうしていくのか?何が正解なのか?それは、自分にしかわかりません。何を選択するのか、どうやって答えを出すのか・・・。いまだに青春を捨てきれないモラトリアムなおっさんが、右往左往します。ハタから見たらかなりヤバい状況ですね(笑)」と、まさに右往左往しながら稽古をしているメンバーを横目に、ニヤリと舞台のイメージを明かした。

今回選んだ劇場は、劇団プレステージが育ち親しんできた千本桜ホール。原点回帰とも言えるこの公演に向け、今井は「30歳を超えて、一緒に走ってきた仲間が離れたり、夢を諦めたりする瞬間も見てきました。人生って何が起こるかわからない。幾多の困難を乗り越え、それでも生きていく。僕たちにとって数々のドラマが起こったこの劇場の力も借りて、お見せできればと思っています。30代男のちょっとヤバい人たちを嘲笑いに来ていただければ幸いです」と笑顔で呼びかけた。

彼らのリアルで真正面からのメッセ―ジと、劇プレらしいユーモアが、今井の手でどう交わり表現されるのか楽しみだ。

劇団プレステージ企画公演『あいつのチョキ』は、2月27日(火)から3月6日(火)まで東京・千本桜ホールにて上演される。

【あらすじ】
藤井と鈴木はいつも一緒だった。
年を重ねるにつれ、二人はなんとなく距離を取るようになった。
「友達ってなんだ?」
恋愛だったら、最終的に、結婚っていう契りがある。でも“友達”には、確固たる定義が存在しない。何が“友達”なのか?大人になって、昔の友達を思い出す。
「あいつ今何やってんだろう?」
大人になるってなんだ?自分が描いた30代ってこんなもんだっけ?
藤井の身にいろんな問題が降りかかる。
そんな時、突然、仲の良かった鈴木と再会する。鈴木は最後に切り出した。
「久しぶりにじゃんけんでもしようよ」と・・・。

チケットぴあ
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