百名ヒロキ「舞台の熱を全力で届けたい」舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-公演レポート


2018年1月26日(金)より東京・天王洲 銀河劇場にて、奥浩哉の大ヒット漫画「GANTZ(ガンツ)」(集英社刊)の初の舞台化となる『GANTZ:L』-ACT&ACTION STAGE-が開幕する。初日前日には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、百名ヒロキ、高橋健介、浅川梨奈、佐藤永典、久保田悠来が登壇し、作品の魅力などを語った。

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_2

【あらすじ】
さえない学生生活を送る主人公・玄野計(百名)は、偶然再会した同級生・加藤勝(高橋)と共に線路に落ちたホームレスを助けた際、入ってきた列車に轢かれてしまったことがきっかけで「GANTZ(ガンツ)」と呼ばれる謎の球体から指示され、“星人”と戦う「ミッション」に参加をすることになる。何度もこのミッションに参加しているという西丈一郎(佐藤)から、“星人”を倒すと毎回得点が加算され、「100点になるとミッションから解放される」という情報を得た玄野は、加藤や岸本恵(浅川)たちと協力して“星人”を倒していく。
ある日、「GANTZ」の存在を知る男・和泉紫音(久保田)が現れ、和泉は「ある計画」を実行に移すことを玄野に打ち明ける―。

アニメ、実写映画、フルCG映画化など様々な形でメディアミックスされてきた「GANTZ」の舞台化にあたり、演出・脚本は、鈴木勝秀が務め、アクションは「30-DELUX」の清水順二が担当した。

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_7

囲み会見で、まず百名は「スズカツさん(鈴木)が演出をしてくださったことでお芝居色が強くなっています。意表をつくようなすばらしい演出をつけてくださいました」と語った。

高橋も「突然『GANTZ』の世界に巻き込まれ、とにかくエネルギッシュです。あっという間の2時間になると思います」と期待を煽り、「30-DELUXさんが作ってくださった素敵な殺陣を自分たちで消化し、アクションと芝居が分離しないようにしたいです。舞台が終わった後に動けなくなるくらい僕たちもがんばります」と意気込む。

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_6

自ら「紅一点です」と自ら口にした浅川は、周囲から「自分で言っちゃった(笑)!」と冷やかされながらも「個人的には玄野くんと岸本のとある場面に注目してほしいです。舞台ならではの演出でやらせていただくのですが、こういう演劇は初めてだなぁと思いました。ドキドキしていただけたら」と期待を持たせた。

一人、GANTZスーツを着ていない久保田は、ほかの4人を見ながら「(見どころは)GANTZスーツを着ている皆のお尻ですかね!」と真顔でふざけると「止めてください!」と言いながら高橋がわざとカメラマンにお尻を向けアピールし、笑いを誘っていた。

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_5

佐藤は、セットについても「想像以上にすごいものになっている気がします。舞台版『GANTZ』ができたな、と感じました」と触れ、「戦い方もキャラクターによって様々なのでそこも楽しんでいただけると思います」とコメント。

GANTZスーツの着心地について質問が及ぶと、百名は「最初にこの姿を見た人はなぜかクスクス笑うんですよ」と苦笑い。続けて「素材が気持ちいいのか、通りすがりにお尻を触られます。高橋健介が一番タッチしてくるんですけどね(笑)。アクション用に作られているので、すごく動きやすいです」と嬉しそう。佐藤も「GANTZスーツを着ていると、(テンションが)上がりますね!」と笑顔を見せた。

浅川も「最初は照れましたが、私自身『GANTZ』がとても好きだったので、このスーツを着て舞台に出ることが出来るのがすごく嬉しいです。これを着ていたら何でも出来るような気がします!テンション上がりますね!」とこちらも上機嫌。

最後に百名から「人の欲望や嫌なところ、いいところも全部出るような舞台になっています。スズカツさんのパワーと僕たちのパワーを合わせ、全力を尽くして舞台の『熱』をお届けします!」と熱い思いを伝えた。

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_3

荒唐無稽な世界観を持つ漫画作品から、鈴木は“人間ドラマ”を色濃く抽出。人間は、予測不可能な事態に巻き込まれた時、どうするのか。百名が演じる玄野は、いたって普通の青年である。時に相手に嫉妬したり、見て見ぬふりをしたりしながらも、困難に直面する姿を熱演。

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_4

一方、高橋が演じる加藤は、正義感のかたまりのような青年だ。高橋本人の持つ透明感と相まって、その正義感を玄野にまっすぐ突きつける。二人が相対することで、“人間くささ”というものが際立って映った。そして、西を演じる佐藤の抜群の語りの強さが物語を引っ張る。原作の中でも垣間見える西の内面を、舞台として、立体的に見事に表現していた。

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_10

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_9

人間の持つ暴力性があらわになるシーンでは、照明と音響を効果的に組み合わせ、目に見える物事以上に心理的な衝撃がもたらされる。紙面にもない、映像にもできない、舞台ならではの『GANTZ』の世界を、ぜひ劇場で。

舞台『GANTZ:L』-ACT&ACTION STAGE-は、2月4日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて上演。

舞台『GANTZ:L 』-ACT&ACTION STAGE-舞台写真_8

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

チケットぴあ
最新情報をチェックしよう!
テキストのコピーはできません。