ミュージカル『アニー』製作発表開催!藤本隆宏「主役二人が輝くためのサポートが大人の役目」


2018年4月から東京・新国立劇場 中劇場にて上演され、その後、全国各地を巡演する丸美屋食品ミュージカル『アニー』。本作の製作発表が12月14日(木)に都内にて行われ、アニー役の新井夢乃、宮城弥榮、ウォーバックス役の藤本隆宏、ハニガン役の辺見えみり、グレース役の白羽ゆり、ルースター役の青柳塁斗、リリー役の山本紗也加が登壇した。

本作は、1924年にアメリカで発表された漫画「ザ・リトル・オーファン・アニー(小さい孤児アニー)」をもとに、1977年にブロードウェイのアルヴィン劇場(現ニール・サイモン劇場)にて初演されたミュージカル。1933年のニューヨークを舞台に、孤児のアニーと大富豪ウォーバックスの交流から起こる騒動を描いている。日本では、1986年の初演以来、全国で約172万人を動員しているロングランヒット作に。2017年の公演では、演出に山田和也を迎え、翻訳台本、振付、舞台美術、衣装などをすべてリニューアルし、より日本らしい『アニー』が誕生したことでも話題となった。

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2018年公演でアニーを務めるのは、共に小学5年生の新井夢乃と宮城弥榮。同世代の才能溢れる子どもたちの中からオーディションに合格し、この製作発表を迎えた。新井は、2回目のオーディションで合格。「アニーになれると信じていたんですが、本当になれるとは思っていなかったので嬉しかったです」と、元気いっぱい喜びを語った。友人たちの反応について「(新井の合格を)ネットニュースで見てくれていたみたいで、次の日にすごいとか、おめでとうと言われました。舞台を観に行くと言ってくれた子もいたけど、何も言わない子もいました」と素直に周囲の反応を語ると、思わず笑い声が起きた。

宮城は、初めて『アニー』を観た時に「こういうすごい舞台があるんだ!」と衝撃を受けたという。最初は、孤児の役が気になりダンスキッズ役を受けたが「でも、明るい元気なアニーにもなりたい!と思って、オーディションを受けました」と振り返る。オーディション合格時、宮城も周囲から声をかけられたそうで「皆ネットニュースをよく見ているなあ、と思いました」と笑顔を見せた。

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ウォーバックス役の藤本は2度目の出演となる。「キャストも変わりますし、来年は、また新しい『アニー』を作り上げたいと思っています。この主役二人(新井、宮城)が輝くためのサポートをするのが大人の役目でもありますし、一緒に作品を作り上げていきたいです」と真面目に語りつつ、「個人的には白羽さんと共演するのがすごく楽しみです。宝塚歌劇団のトップ娘役をなさっていた方、『エリザベート』を演じた方ですから。ウォーバックスはグレースがいないと何も出来ない男なので、演じる上でも頼りにしています」とやや照れながら隣に座っている白羽にアピール。

その言葉に照れくさそうに「まあ!」と声を上げた白羽。さらに、藤本は「辺見さんも、TV番組などでは歯に衣着せぬ鋭いトークが多いイメージでしたが、先ほど控室でお話したらすごく穏やかで優しい人でした。この辺見さんが、どのようにハニガン役をやるんだろう・・・」と言いかけると「ちょっと!営業妨害だから(笑)」と慌てた辺見が話を制していた。

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辺見が演じるはハニガン役は、2016年に彼女の母・辺見マリも演じている役。母と同じ役を演じることについて「私が『アニー』を初めて観たのは12歳の頃です。その作品に、まさか自分が出るとは夢にも思わなかったんですが、母が出演しているのを観て『いつかこの役をやりたい』と思っていました。いつできるのかな・・・と思いながらがんばってきたんですが、40代になってようやく出来ることを、すごく幸せに思います。母もすごく喜んでくれているので、迫力を出して演じたいです」と意気込んだ。ちなみに辺見マリからは「とにかく体力がすごく大変」と、長期公演ならではのアドバイスをもらったそうだ。

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白羽は「3、4年前に『アニー』を観た時、アニー役の子たちがとにかく一生懸命で、キラキラしていて、その姿にすごく感動しパワーをもらいました。グレース役はとてもやりたかった役なので、私自身も夢が叶いました。来年は芸歴20周年を迎える年なので、自分の人生の中で記念すべき年にミュージカルの原点ともいえる『アニー』に出演できることを幸せに思っています」と微笑んだ。

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ハニガンの弟・ルースター役の青柳、リリー役の山本も、藤本と同じく続投となる。前回の公演について、青柳は「毎公演、藤本さんが僕の登場シーンで笑っていたそうですが、“ルースター”は“雄鶏”という意味なので、台本に書いてあったとおりに『コケッコー!』と忠実にやらせていただきました」とアドリブではないことを主張。その上で「今回、2度目の出演となりますので、もっと悪だくみをし、そして愛されキャラとしてのルースターに磨きをかけたいと思います」と目標を掲げた。

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山本は、何故か「(新井と宮城が)私と身長が同じくらいじゃなくて良かったです」と胸をなでおろす。その理由について、2017年の公演中に「アニーの身長が夏休みの間に伸びてしまい、私と同じくらいになってしまったんです(笑)」と苦笑いしつつ、子どもたちの成長を嬉しそうに語る山本だった。

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なお、本作の重要な登場人(犬)物・サンディは、これまでオールド・イングリッシュ・シープドッグが演じていたが、2018年からはレトリバーの血を引くミックス犬に交代することも発表された。物覚えがよくトレーナーの指示を忠実に守ることができるため、よりきめ細かい演技が期待できそうだ。

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丸美屋食品ミュージカル『アニー』は2018年4月21日(土)から5月7日(月)まで、東京・新国立劇場 中劇場にて上演される。その後、8月より全国を巡演予定。

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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