山寺宏一×水島裕があなたを笑顔に!ラフィングライブ第3回公演『Cash on Delivery』ゲネプロレポート


2017年11月29日(水)に東京・博品館劇場にてラフィングライブ第3回公演『Cash on Delivery』が開幕した。声優、俳優、タレントとして幅広く活躍する山寺宏一と水島裕、そして演出家・野坂実の3人による演劇ユニット「ラフィングライブ」。2015年の旗揚げ公演からイギリスを代表する人気劇作家レイ・クーニー原作による本格コメディを上演してきたが、今回はその息子、マイケル・クーニーの作品を上演する。

出演は山寺と水島のほか、高垣彩陽、岩崎ひろし、横島亘、斉藤こず恵、折笠富美子、小形満、高橋広樹、越川詩織。声優界・俳優界で活躍する人気と実力を兼ね備えたメンバーが集結した。

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【あらすじ】
ロンドン東部に家を持つエリック・スワン(山寺)。2階は靴屋で働くノーマン(水島)に間貸しており、今後の週末は妻のリンダ(高垣)と揃ってノーマンと彼の恋人ブレンダ(越川)の結婚式に参列する予定だ。ところが社会保障省へ電話をかけたエリックは、役人に「ノーマンが死んだ」と伝える。なんとエリックは2年前から失業中の身であることを周囲に隠し、国の保障制度を巧みに利用した不正受給で生活費を賄っていたのだ。

すると突然、社会保障省の厳格な調査官クーパー(斉藤)から派遣された社会保障省の調査員ジェンキンズ(岩崎)がエリックの自宅へやってきた。慌てたエリックはノーマンを巻き込んで膨大な不正をごまかそうとするが、そこにエリックの叔父ジョージ(横島)、福祉事務所職員のサリー(折笠)、結婚カウンセラーのチャップマン(小形)、葬儀屋のフォーブライト(高橋)ら嘘によって引き寄せられた関係者たちが続々と現れる。エリックは嘘を突き通し、愛するリンダとの生活を守ることができるのだろうか・・・!?

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映画『アイデンティティー』などのサスペンスやホラーの映画脚本家としても活躍するマイケル・クーニーだが、本作は父レイ・クーニー作品に引けを取らないスピード感ある展開と言葉の応酬が満載の笑劇(ファルス)。エリックの家のリビングだけで繰り広げられるワンシチュエーションコメディにしたことで、エリックとノーマンのもとに次々と現れる登場人物たちがリビングを通って出たり入ったりすることで、途切れることなく、テンポの良い笑いを実現している。

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前作『Run for Your Wife』からちょうど一年ぶりの新作公演となるが、嘘を嘘で取り繕うことで笑いと混乱の渦に自ら陥る山寺と、嘘に付き合うことで振り回される水島の抱腹絶倒な掛け合いは今回も健在だ。その二人を中心として沸き起こる笑いは“コメディ”をやるために立ち上げられたラフィングライブらしさ全開で目が離せない。

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さらに前作同様、夫婦役を演じる高垣と山寺のコンビネーションもバッチリ。前作とはまた一味違ったシチュエーションで、高垣が山寺たちの嘘に振り回される姿に笑いが止まらない。加えて、第一回公演に出演した斉藤と折笠、第二回公演に出演した岩崎と高橋、本作が初出演となる横島、小形、越川らによる息の合った笑いのアンサンブルは爆笑必至だ。

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あなたを笑顔にするために帰ってきたラフィングライブ。開演前や幕間にはフランツ・フェルディナンドなどUKロックのBGMでイギリスのエンターテインメントを耳でも感じつつ、目の前で展開される抱腹絶倒のイギリス・コメディを満喫してほしい。

ラフィングライブ第3回公演『Cash on Delivery』は、12月3日(日)まで東京・博品館劇場にて上演。

(取材・文/櫻井宏充、写真オフィシャル提供)

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