ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“進化の夏”開幕!須賀健太「今回は学校で待っています!」


ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“進化の夏”が、2017年9月8日(金)に東京・TOKYO DOME CITY HALLにて開幕した。初日に先駆け、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、須賀健太(日向翔陽役)、影山達也(影山飛雄役)、小坂涼太郎(月島蛍役)、三浦海里(山口忠役)、永田崇人(孤爪研磨役)、近藤頌利(黒尾鉄朗役)、吉本恒生(木兎光太郎役)、結木滉星(赤葦京治役)、そして、演出を務めるウォーリー木下が登壇。開幕に向けて、意気込みを語った。

本作は、集英社「週刊少年ジャンプ」にて連載中の大人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」(作:古舘春一)を舞台化したシリーズ第5弾。前作のインターハイ予選で、烏野高校は青葉城西高校に接戦の末に敗北した。季節を夏に移して今回描かれるのは、“ゴミ捨て場の決戦”の因縁のライバル・音駒高校、そして、梟谷学園高校との東京合宿の様子。春高予選に向け“進化”するため、それぞれ動き出す。

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“進化の夏”_4

会見で、主演の須賀は「1ヶ月くらい前から、取材で『新しいハイキュー!!になります』と言ってきたんですが・・・一つ変わらないことは、運動量です(笑)。運動量はちっとも新しくならずアナログですが、それが演劇の魅力でもあり、僕らが汗をかくことが熱量につながっているのではと思っています」と挨拶。

烏野高校は、本作より影山飛雄役に影山達也、西谷 夕役に淵野右登を迎えている。影山はまず「今回からの参加となりますが、そこに甘えず、全力でがんばっていきたいです」と意気込み、「『ハイキュー!!』という作品を通し“夏”を感じていただきたいです」と笑顔を見せた。

続いて「いつもと一緒で違うんですが・・・」と役柄同様クールに切り出した小坂だったが、その不思議な(?)言い回しに周囲からは「何だそれ(笑)!?」とすかさずツッコミが。苦笑いを浮かべながらも「ドラマの部分がより詰まっているので、より慎重に、丁寧に、しっかり演じていきたいと思います」と落ち着いて見どころをアピールした。

そして、三浦は役のトレードマークである“そばかす”に触れ「(シリーズが)5作目ということで、メイクも安定してきました(笑)」と個人的な進化に触れつつ、「烏野高校のメンバーがそれぞれに“進化”しようと、もがいたり、あがいたりしている物語を舞台上で演じています。情熱だけでなく冷静さも忘れないように演じていきたいです」と、コメントでも成長を感じさせた。

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“進化の夏”_5

前作では二人だけだった音駒高校だが、今回は再び他メンバーも登場。また、永田が「バレー部員である前に一人の学生なんだな、ということが分かる作品になっています」と言ったように、今回は試合ばかりではなく、キャラクターたちの学校生活も色濃く描かれている。

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“進化の夏”_2

近藤は、音駒のポイントとして「今回、音駒高校に新入部員も入ってきました。彼が入ったことで、音駒にどのような化学変化が起きるか楽しみにしてください」と日本人とロシア人のハーフで高身長を誇る1年生・灰羽リエーフ(石倉ノア)の存在を挙げた。しかし「え?そうなの?」と突然ボケる永田。即座に「・・・入ってんじゃん!」とツッコまざるを得ない近藤だった。

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“進化の夏”_3

そして、舞台初登場を果たす梟谷学園高校のメンバーを演じる吉本と結木。吉本は「梟谷学園高校という強豪校が今回から登場しますが、タイトルにある“進化”に一番影響をもたらす存在となるんじゃないかなと思います」と意欲を見せ、須賀と小坂に目配せをしながら「(音駒の)黒尾を含め僕たちの存在が、どれだけ影響を与えられるかで“進化”の度合いが変わってくると思うので、丁寧にかつ大胆に演じていきたいです」とコメント。

結木は「心は熱く、頭は冷静に、120%以上の力でがんばろうと思います」と続けたが、この後「梟谷学園がどれだけ“進化”に影響を与えるか・・・」と、吉本とまさかのコメントかぶりが発生。一斉に「かぶってるよ(笑)!」と笑いが起きたが、「まったく同じことを考えてきてた(笑)」と早くもチームワークの良さを感じさせた。

2ヶ月間の稽古中、キャストで食事をすることもあったという。「コミュニケーションを取るためには、稽古だけでなく『同じ釜の飯を食う』ことも大事だと思います」と須賀。この発言を受け、“芸歴20年”の須賀が皆に食事代をおごるのか?という質問が飛ぶと「あれ、割り勘だったよね(笑)?」との声が・・・。

すると、小坂が「二人で食事に行くときは必ずおごってくれますよ」と須賀をフォローし、その言葉に「おお~っ!」と声が上がった。「でも、大人数の時は・・・」と小坂がさらに話を続けようとすると「そこから先は言わなくていいから(笑)!」と慌ててストップをかける須賀。“劇団ハイキュー”らしいエピソードで、仲の良さをうかがわせた。

演出・脚本を手掛けたウォーリー木下は「前作はずっと試合シーンだったので、サーカスのような“アクロバティックな身体表現の極み”でしたが、今回は夏休みの間に起こる“人間ドラマ”を描きたいと思いました。皆の日常生活が描かれるので、これまでの『ハイキュー!!』のイメージとは全然異なるものになっていると思います」と、作品について明かす。

最後に、須賀は「少し遅れてやってきた夏ですが、夏合宿を経験したような気持ちになってもらえたら。いつもは試合会場でしたが、今回は学校で待っています!」と呼びかけ、会見を締めくくった。

その言葉とおり、本作では「ハイキュー!!」の日常がたくさん描かれている。これまで舞台に姿を見せることのなかったマネージャーの清水潔子(長尾寧音)や新マネージャーとなる谷地仁花(斉藤亜美)、そして、烏野高校2年生の田中龍之介(塩田康平)の姉・田中冴子(佐達ももこ)など、女性キャラクターも初登場。さらに、兄である明光(山川宗一郎)との関係から浮き彫りになる月島の感情の動き、それを察する山口との関係などから、キャラクターたちが等身大の“青春”が舞台の上に見えてくる。

また、各学校の特性を際立たせる振付集団「左 HIDARI」の笹尾功による振付、和田俊輔による音楽も健在だ。正直、目が足りないぐらい、ドラマ性に溢れた今回の“ハイステ”。高校生たちの人間味あふれる夏休みの一コマ、そして、次のステージを目指し“進化”する姿を、ぜひ劇場で体感いただきたい。

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“進化の夏”は、9月8日(金)から9月10日(日)まで東京・TOKYO DOME CITY HALLにて上演される。その後、大阪、兵庫、宮城、福岡、東京(凱旋)を巡演する。日程の詳細は以下のとおり。

◆公演情報
【東京公演】9月8日(金)~9月10日(日) TOKYO DOME CITY HALL
【大阪公演】9月15日(金)~9月18日(月・祝) 大阪メルパルクホール
【兵庫公演】9月22日(金)~9月24日(日) あましんアルカイックホール
【宮城公演】9月29日(金)~10月1日(日) 多賀城市民会館 大ホール
【福岡公演】10月14日(土)・10月15日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
【東京凱旋公演】10月20日(金)~10月29日(日) TOKYO DOME CITY HALL

(C)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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