松本岳、橋本祥平ら“選ばれし子どもたち”はアニメ同様に息ピッタリ!『デジモンアドベンチャー tri.』稽古場レポート


2017年8月5日(土)から超進化ステージ『デジモンアドベンチャー tri. ~8月1日の冒険~』が東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演される。本作は、1999年のTVアニメ放送開始より様々なマルチメディア展開がされてきた『デジモンアドベンチャー』シリーズの中でも、TVアニメシリーズの放送15周年を記念して製作された『デジモンアドベンチャー tri.』を原作とした舞台。

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脚本・演出には『プルートゥPLUTO』上演台本や舞台『白蟻の巣』演出などを手掛けてきた谷賢一。“選ばれし子どもたち”の八神太一役に松本岳、石田ヤマト役に橋本祥平、武之内空役に森田涼花、泉光子郎役に上村海成、太刀川ミミ役に田上真里奈、城戸丈役は小松準弥、高石タケル役は野見山拳太、八神ヒカリ役に重石邑菜。そして、エテモン役には劇団鹿殺しのオレノグラフィティと多彩なキャストが揃った。開幕を間近に控えた稽古場の模様を、稽古後に行われた囲み会見でのキャストの言葉を交えながらお届けする。

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稽古場では最初に、谷とキャストたちが「この夏に食べたいもの」をお題に名前鬼ごっこを実施していた。谷のリードで、カンパニー内のコミュニケーションもしっかり取れているようで、笑いの絶えない稽古場になっているようだ。そして、脚本の変更点の読み合わせを行ってから、いよいよ稽古が開始。公開されたのは、高校生となった太一たち“選ばれし子どもたち”は、初めてデジタルワールドに旅立った8月1日に、思い出として再びサマーキャンプを実施しようとするが、準備不足から前途多難なキャンプになってしまうというシーン。

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見どころの一つとなるデジモンは、TVアニメのイメージをリアルに再現しており、今回の公開稽古では成長期の光子郎のパートナーのテントモンと、ミミのパートナーのパルモンが登場。舞台上にその2体が用意された時には、キャストたちも興奮した様子を見せていた。そのクオリティを、上村も「デジモンたちの人形を初めて見た時、すごく驚きました。観に来てくださる皆さんにも同じように驚いてほしいです」と絶賛。

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映像で表現されるのではなく、リアルな人形として舞台上に登場するデジモンたち。成長期の小さなデジモンは黒子によって操作されるのだが、それについて橋本は「デジモンを操作する方たちも含めてデジモンであり、操作する方たちのリアクションや表情も、デジモン自体の表現方法だと思っています」と説明していた。本番ではここにTVアニメと同様の声優による台詞が合わさるという。さらに、成長期から進化して巨大化するデジモンがどのように表現されるのか、本番が楽しみだ。

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そして、本作で唯一、デジモンを“生身”で演じるオレノグラフティは「他のデジモンたちは人形なんですけど、僕だけ生身ということで。デジタルですけど、アナログな力を信じてがんばろうと思います(笑)」と意気込んだ。公開稽古ではエテモンとしての登場シーンはなかったが、兼役として演じたキャンプ場の管理人役で太一たちをかき回すなど異彩を放っていた。

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デジモンという作品のおもしろさは、デジモンのキャラクター性だけではなく、“選ばれし子どもたち”の成長とデジモンとの交流にあり、森田も「8人と、パートナーデジモンたちそれぞれに、葛藤や成長があります。高校生ならではの悩みとか、その一人一人の成長を観てほしいです」とアピール。

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野見山も「“超進化ステージ”ということで、デジモンも進化し、すごくなるんですけど、人間たちも高校生の悩みから成長して進化するというところを見ていただけたら」と、高校生へと成長した8人の“進化”を見どころに挙げた。田上は「『tri.』シリーズは、冒険の輝かしさだけじゃなく、人とのぶつかり合いなど、そういう影の部分もリアルに描き出しています」と、単純な冒険活劇ではないことを強調。重石も「人と人との掛け合い、初代シリーズのキャラが出つつも、心の中には『tri.』で持っている悩みや葛藤を持って、人と触れ合っています。そこはすごく人間味があると思います」と複雑な人間関係について語った。

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そんな交流が育まれるシーンの中でも、松本は「8人とパートナーデジモンが全員揃って、仲良くあの頃を思い出しながら団らんするという本当の家族のようなシーンは、ほっこりすると思います」とコメント。

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また、小松が「音響や演出もすごく見どころです。音楽を聴いただけですごい鳥肌が立ちました」と語る、オレノグラフティも担当する音楽にもぜひ注目して欲しい。公開稽古でも、キャンプシーンに初代TVシリーズ『デジモンアドベンチャー』の主題歌が流れるなど、デジモンファンにとっても胸アツな仕上がりとなっていた。

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さらに、囲み会見ではTVアニメシリーズの話や復刻発売された携帯液晶玩具シリーズ「デジヴァイス」の話などで登壇者たちが大いに盛り上がる一幕も。そのやり取りから、8人のキャストが原作の“選ばれし子どもたち”を彷彿とさせる仲の良さを見せていたのが印象的だった。

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囲み会見の最後には、観客へのメッセージとして、松本が「デジモンを表現するために人形が出てきたり、巨大な造形物が出てきたり、今まで観たことがない舞台になると思います。一人一人のパートナーデジモンとのやり取りで、魂がつながっている部分を表現していきます!」と意気込み、橋本は「皆様の想像のはるか上を超えた作品をお届けしたいと思います。デジタルとアナログ、その二つが舞台上で組み合わさった、きっと素敵なものになると思います」と思いを明かした。

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超進化ステージ『デジモンアドベンチャー tri. ~8月1日の冒険~』は、8月5日(土)から8月13日(日)まで東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演される。

(C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

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