森昌子の歌声にA.B.C-Z河合郁人も感涙!音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~開幕


2017年6月29日(木)、東京・東京国際フォーラム ホールCにて、音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~が開幕した。初日前にはゲネプロと囲み会見が行われ、森昌子と河合郁人(A.B.C-Z)、監修・演出の井筒和幸が登壇。作品にまつわるエピソードや意気込みを語った。

本作は、井筒監督による1999年公開の映画『のど自慢』をベースに、音楽喜劇として舞台化したもの。人気テレビ番組『のど自慢』への出場を目指して人々が奮闘する姿を描いた、笑いあり涙ありのハートウォーミング・コメディとなっている。

森昌子、湖月わたる_音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~ゲネプロ

関東近県の小さな街で理髪店を営む店主・赤木徳蔵(前田吟)には二人の娘がいる。姉の礼子(森昌子)と妹のしずか(湖月わたる)は幼い頃から歌が大好きで、いつも一緒に歌を歌っては姉妹揃って歌手になることを夢見ていた。しかしある日、姉の礼子は音楽コンクールで1位を獲得したことをきっかけに、歌手になるため家を飛び出す。妹のしずかは取り残され、父親の面倒を見ながら美容師として店を切り盛りすることに。

音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~ゲネプロ

礼子は、演歌歌手の赤城麗子として華々しくデビューを果たすも、その後は鳴かず飛ばず。プロとして売れることの厳しさを痛感しながらも少ない営業をこなし、やがてレコード会社をリストラされた須谷(河合郁人)と出会う。須谷は赤城麗子のマネージャーとして活動を共にし、紅白歌合戦出場を合言葉に奮闘する。そんなある日、故郷の近くで営業があり、意を決して実家へ帰ることにした礼子。その故郷では「のど自慢」大会が開催されるのだが・・・。

森昌子、前田吟_音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~ゲネプロ

ゲネプロを終えて、本作が32年ぶりの主演舞台となる森は「本当に緊張しちゃって。どれだけ共演者やスタッフの皆さんに助けられているかを改めて実感しました」と緊張が拭えない様子。続けて「皆さんが親切に介護してくださるから・・・」と森がお茶目に話すと、すかさず河合が「エスコートです、エスコート!」とフォロー。さっそく演歌歌手とマネージャーの息ぴったりなコンビプレイを見せてくれた。

湖月わたる_音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~ゲネプロ

また井筒も「グッときました。こんな映画を作ってたんだなぁと忘れてたからね(笑)」とにこやかな表情を見せる。今回は映画からの舞台化ということで「本当に楽しい3時間にまとまって良かったと思ってます。きな臭いことばかり起きる世の中だから、いい気晴らしになって欲しいなと思います。歌を聞いて皆が自然と歌い出したら何よりも平和ですよね」と、作品に込めた思いを語った。

森昌子_音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~ゲネプロ

本作では、森が、自身の代表曲「せんせい」「越冬つばめ」を赤城麗子として披露する場面もあり、芝居と同時に歌声も堪能できる贅沢な舞台となっている。これについて河合が「森さんが毎回本気で歌ってくださるんですけど、初めて歌を聞いただけで涙が出るというか、体にしみるというか・・・そういうのは自分たちの曲では一切ないので(笑)」と笑いを交えて表現すると、井筒も「ジーンとくるね」と同意した。

上原多香子_音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~

この日、森のファンだという河合の母親の名前が、森の役名と同じ“レイコ”であることが判明。「正直、最初は“麗子さん”と言うたびに母親の顔が浮かんできたんですけど。でもだんだんとやっていく中でうちのレイコを超えましたね」という河合の話が大きな笑いを誘った。

小川菜摘_音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~ゲネプロ

また河合いわく、舞台での一番の胸キュンポイントは“麗子が甘えて須谷を頼ってくれるシーン”だという。「僕が言うのも申し訳ないですけどものすごく可愛いんですよ!」と力説すると、井筒も「可愛いんだよねぇ~」と納得。そんな二人の言葉に森は「ドキドキしてきちゃった(笑)」と照れ笑いを返した。

一方、森も「頼りになるマネージャーなんですよ。暗転して真っ暗になるとサッと肩を抱いて舞台袖に連れていってくださったりとか。ドキッとしますよね」と河合を称賛。それを聞いた河合は嬉しそうに「今の言葉ぜひ使ってください!」と報道陣へ語りかけると、満足そうに笑顔を見せた。

井筒和幸&森昌子

最後は森が「赤城麗子役として売れない演歌歌手をやらせていただいております。その中に家族愛や友情がある、涙あり笑いありの内容です。そしてこの物語はすべてハッピーエンドで、誰も悪者がいない、誰も死なない、元気に楽しく終わる作品です。小さなお子様から大人まで、ご家族連れで観にきていただけたら嬉しいです」とメッセージを送り、会見を締めくくった。

音楽喜劇『のど自慢』~上を向いて歩こう~は、7月4日(火)まで東京・東京国際フォーラム ホールCにて上演。その後、7月22日(土)から7月24日(月)まで兵庫・新神戸オリエンタル劇場、8月12日(土)から8月18日(金)まで愛知・中日劇場を巡演する。

(取材・文・撮影/堀江有希)

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