小笠原健、役では阿部丈二を振り回しつつ「一丸に」『ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』開幕


2017年2月15日(水)に東京・ラフォーレミュージアム原宿にて『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』が開幕した。本シリーズは、2015年9月に初舞台化、2016年4月にはその再演が行われ、今回満を持しての新作上演となる。初日前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、阿部丈二、小笠原健、大場美奈(SKE48)、米原幸佑、宮下雄也、脚本・演出のなるせゆうせいが登壇した。

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_2

今回の主役を務めるのは、第1作目の再演にゲスト出演していた原作の人気キャラクター「松尾芭蕉」と「河合曽良」。松尾芭蕉役を演じる阿部は、本作の見どころについて「前作は原作マンガをダイジェストというか、“普通田ふつお”というオリジナルキャラクターを使ってエピソードを繋ぐという見せ方でしたが、今回は原作の台詞などを使いながらも完全オリジナルストーリーなので、この舞台でなくては見られないシーンの連続です。なるせさんすごいなと思うんですが、オリジナルだけどちゃんと“増田こうすけ劇場”になっているので、そこを観てほしいなと思います」と語った。

阿部とともに主演する河合曽良役の小笠原は、共演者について「皆、仲が良くて本当に楽しい稽古場でした。若手芸人である(市川)刺身ちゃんとかかなでちゃんとかが引っ張ってくれていて。中でも、いーまくんは皆のアイドルだったんですけど、ゲネプロではお客さんに愛されていなかったのでそれが心配です(笑)」と話し、笑いを誘った。

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_10

SKE48の大場は、本作のヒロインとなるマッチ売りの少女・マチ子役を演じる。役作りについて、大場は「マチ子は原作にちょっとしか出ていないので、どういう役なんだろうって、なるせさんに相談したりしたんですけど、全然教えてくれないんですよ(笑)。だから、なるせさんの言動から(意図を)読み取ろうと、頭と精神力を使いました。共演者の方にもいろんなアドバイスをいただいて、楽しみながらもしっかりマチ子を作り上げていくこと、見えない部分の世界観も作り上げていくことに集中してがんばりました」と“なるせ式”演出の中で奮闘してきた様子だった。

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_8

また、今回初参加となる堀部安兵衛役の米原は「原作はもともと知っていたので、あのシュールな世界観を生身の人間がどう演じるのか、ワクワクしながら参加しました。同じ(RUN&GUN)メンバーの宮下が初演からずっと出ているので、頼りになるな、心強いなと思っています。笑いも多いですが、最終的にはほっこりできる舞台になっているので、観終わった後に和んでもらえたら」とアピール。

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_6

そして、シリーズ全作に出演している宮下は、今回演じる浅野内匠頭役について「前回は“ヨガ好きなお父さん”というキャラで自由にやらせてもらっていたんですけど、今回は着ぐるみで・・・。着ぐるみでお芝居をするのは初めてだし、顔を黄色く塗っているので初日前にしてすでに肌荒れがひどいです(笑)」と苦笑いしつつ、「役作りにおいては、稽古場でなるせさんとディスカッションしながら楽しく作ってきました」と振り返った。

脚本・演出を手掛けたなるせは「前作で、すごく登場人物が多いですねって言われたので、今回はさらに倍ぐらいにしたいなと思ってやってきました。役者も曲者が揃っています。物語も多重構造になっているので、観れば観るほどいろんなことが分かってくる、観れば観るほど味が出る、そんな舞台になればいいなと思います。折角ラフォーレでやらせていただくので、爪跡を残せるような作品にしたいなと」と、意気込んだ。

最後に阿部は「これだけバカバカしいことでゴリ押しする舞台って、そうはないと思うので。単純に楽しい時間が過ごしたい方、おもしろいものが観たい方、一人でも多くのお客様に観てもらえたらいいなと思います。がんばります!」、小笠原は「また次にいいバトンが渡せるように作品を盛り上げたいと、ずっと丈二さんと話していました。曽良は芭蕉を引きずり回すような役ですけど、丈二さんをサポートして一丸となっていきますので、よろしくお願いします!」とそれぞれ呼びかけた。

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_5

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_3

物語は、芭蕉と曽良の「奥の細道」を中心に、マチ子とマッチの精(モウジーン兼史)の「マッチ売りの少女」、浅野内匠頭や堀部安兵衛、大石内蔵助(寺山武志)の「忠臣蔵」、閻魔大王(岡田地平)と鬼男(石渡真修)の「地獄」、全国を測量して回った伊能忠敬(森本亮治)の「大日本沿海輿地全図」三蔵法師(和合真一)一行の「西遊記」など、とにかくいろんなエピソードがてんこ盛り。役者たちが様々な姿で登場し、シュールなやりとりを繰り広げていく。

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_7

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_9

ラブあり、SFあり、時代劇あり。一見、それぞれの話に関連がないようにも感じるが、シーンごとを駆け抜けるキャラクターたちの行動が繋がっていき、作品の世界観を兼ね備えたオリジナルストーリーに仕上がっている。原作を知る人も知らない人も、思いっきり笑える気持ちのいい作品だ。

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_4

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』公開ゲネプロ_11

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄ランウェイ編~』は、2月15日(水)から2月21日(火)まで東京・ラフォーレミュージアム原宿にて上演。

なお、2月18日(土)12:00公演では、全国10ヶ所の映画館にてライブ・ビューイングが行われる。また、カラオケの鉄人では本作とのスペシャルコラボレーションを3月20日(月)まで開催中(実施店舗は池袋東口店、池袋西口店、渋谷センター街店、渋谷道玄坂店、新宿歌舞伎町店)。詳細は、公式HPにてご確認を。

(C)増田こうすけ/集英社
(C)「舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 ~奥の細道、地獄のランウェイ編~」製作委員会

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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