宮崎秋人、けっぱれ!小劇場のライブ感溢れるDステ20th『柔道少年』開幕


2017年2月9日(木)に東京・ザ・スズナリにてDステ20th『柔道少年』が開幕した。本作は、2014年に韓国で誕生し、翌年には4ヶ月を超えるロングラン再演が行われるなど、人気を博した作品。日本初演にあたり、演出・上演台本を手掛けた中屋敷法仁は、舞台を日本に置き換えて作り上げた。上演にあたり、主演を務める宮崎秋人をはじめとする出演者と、演出・上演台本の中屋敷よりコメントが届いている。

Dステ20th『柔道少年』公開ゲネプロ_3

◆宮崎秋人
ミヤザキシュウト役の宮崎秋人です。この『柔道少年』はとにかく楽しんで観られる作品に仕上がっていると思います。作品を、キャストを信じて席に座っていただければ、きっと“何か”が届くと思います。けっぱります!

◆荒井敦史
この『柔道少年』の見どころは、やっぱり目の前で行われる生の柔道シーンだと思います。さらに誰でも経験してきたであろう葛藤だったり恋愛だったりがリアル、かつ、おもしろく表現されていると思います。最後まで楽しんで演じます。

◆三津谷亮
Dステ史上ないくらい、キャスト全員、床の上をコロコロ転がります。そして、僕と池岡はコロコロと七変化します(笑)。舞台と客席の距離が近いザ・スズナリ、そしてABCホールで、お客様と一緒に本作を回す大きな軸となれるよう、精一杯がんばります!

◆池岡亮介
超ド級青春ラブストーリー。コメディです。つまり、お客様の笑い声がないと完成しないのです。僕らも本気でおもしろい芝居を目指します。声を出して笑っていただければ幸いでございます。

Dステ20th『柔道少年』公開ゲネプロ_2

◆桜井美南
ついに、私達が稽古場で作り上げてきたすべてを、皆さんにお届け出来ることがとても嬉しいです。稽古では全員がアイディアを出し合い、全力で試行錯誤してきました。その熱を感じてもらえるように、皆さんも巻き込む勢いで精一杯けっぱります(頑張ります)!!

◆小林正寛
韓国で大人気になった舞台というだけありまして、温かく、熱く、おかしく、素敵な舞台だと思います。皆様に楽しんでいただけるように、精一杯やらせていただく所存です。よろしくお願いいたします。

◆中屋敷法仁(演出)
いよいよ開幕する舞台『柔道少年』!演技・・・柔道・・・そしてギャグ!ひたすらに稽古に打ち込んできたのも、すべてはお客様に最高のエンターテインメントを届けるためです!小劇場空間ならではのライブ感をどうぞお楽しみに!

Dステ20th『柔道少年』公開ゲネプロ_4

初日前には、報道陣向けに公開ゲネプロが行われた。主人公・ミヤザキシュウトは、青森にある高校の柔道部員。オリンピック代表を目指しているが、近頃伸び悩みコーチに叱責されてばかりいる。そんな中、再起をかけ後輩のイケオカ、ミツヤと共に、全国大会へと参加するため東京へ行くことに。

Dステ20th『柔道少年』公開ゲネプロ_6

そこでシュウトは、バドミントン選手のミナミに一目惚れし、心ここにあらずになってしまう。しかし、ミナミが「お兄ちゃん」と呼ぶボクシング選手のアライアツシも彼女に恋をしていた。ミナミを巡る恋の行方は?そして、シュウトは柔道で結果を残せるのか?!

高校生らしいおバカな日常や、結果が出ないもどかしさや苦悩、いじらしい恋の芽生えなどを、宮崎はピュアでありつつ、実に豊かに演じる。そして、随所に感じる肉体の強さと美しさ。柔道着姿には、まさに“柔道少年”と呼ぶにふさわしい力がみなぎっており、迫真の柔道シーンを見せてくれる。

Dステ20th『柔道少年』公開ゲネプロ_5

後輩役を演じる池岡、三津谷、コーチ役を演じる小林は、本役のほか、様々な登場人物を演じ分け、物語を彩る。どの役も強烈な個性を放っていて、爆笑必至。また、青森県出身の三津谷は本作の方言指導も務めている。方言を知らない身には、最初は何と言っているのか分からず驚かされるのだが、だんだんと耳になじんでくるのもおもしろいところ。

荒井は、高身長・甘いマスク・ボクシング選手としての強さとすべて兼ね備えているのに、桜井演じるミナミに「お兄ちゃん」と呼ばれ、一歩踏み込めずにいる青年の“モダモダ感”を時にコミカルに、時に切なく見せ、惹きつける。

Dステ20th『柔道少年』公開ゲネプロ_7

したたる汗やほとばしるエネルギー、こぼれる涙。そして何よりも、生き生きと輝く俳優たちの表情。小劇場という距離感だからこそ、届くものがある。目で見えること以上に、ザ・スズナリという密な空間に“演劇”の醍醐味が詰まっていると感じた。

Dステ20th『柔道少年』は2月9日(木)から2月21日(火)まで東京 ザ・スズナリにて、2月24日(金)から2月26日(日)まで大阪・ABCホールにて上演。

Dステ20th『柔道少年』公開ゲネプロ_8

(取材・文/エンタステージ編集部)

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