中山美穂デビュー30周年で初舞台!屋台に集う4人の男女が繰り広げる会話劇『魔術』開幕


デビュー30周年を迎えた女優・中山美穂が初の本格的な舞台出演として挑む『魔術』が、2016年3月27日(日)より東京・本多劇場にて開幕した。本作は、言葉遊びと笑いを交えた虚構の世界の中で、直截的には語り難い時代の空気を見事に舞台上に立ち上がらせる劇作家・内藤裕敬の新作舞台。初日前日には公開舞台稽古と囲み取材が行われ、中山のほか、萩原聖人、橋本淳、勝村政信、そして演出の内藤が登壇した。

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舞台は深夜の終着駅、高架下のおでんの屋台。どこからともなく集まった3人の男と1人の女。乱れたダイヤ、つながらない電話、途切れた記憶の糸。おでんの鍋を囲みながら語られる4人の言葉から浮かび上がってくるのは、あまりに曖昧で脆い自分と、近かった様で遙かに遠かった他人の存在。肩を寄せ合い近くにいたはずなのに、距離と密度が狂い始める―。湯気の向こうに揺らめく世界は現実なのか、それとも魔術にかけられたのか?

『魔術』公開ゲネプロ_2

公開舞台稽古の前に行われた会見で、主演の中山は「緊張していますが、すごく楽しみという気持ちも同じくらいあります。初めての舞台なので、稽古は学校に通っているみたいで楽しかったです。デビュー30年目の新しい挑戦として、この舞台をやってみたいと思いました」と初舞台の心境を語った。

『魔術』公開ゲネプロ_3

そんな中山について、勝村は「稽古場では、美穂さんが初めての舞台なので、なんでも聞いてくださいと言っていたんですけど、最終的には僕らが背中を押されて、今では美穂さんに何でも教えてもらっています(笑)」と稽古場での中山の様子を披露。

『魔術』公開ゲネプロ_4

内藤作品に出演経験のある萩原は、内藤の演出について質問を受けると「さっぱり分からないです(笑)。それは、意味が分からないということではないですよ!この芝居にはゴールが無いという意味で、分からないままで良いのかなと思っています」と答え、会場の笑いを誘った。橋本も「僕は一番若手なので、稽古でも毎回、新鮮に舞台上で胸を借りながら演じさせて頂き、毎日楽しく稽古をさせて頂きました。本番がどうなるか楽しみです」と初日を迎える心境を語った。

『魔術』公開ゲネプロ_5

作品名が“魔術”ということで、どんな魔術が使いたいか?と質問されると、中山は「この舞台が終わっても、また舞台の仕事の依頼がくる魔術が欲しいです」と答えると、萩原から「それ魔術(笑)?!」とツッコミが入り、会場は笑いに包まれた。

『魔術』公開ゲネプロ_6

冷静で緻密な観察眼に裏打ちされた戯曲と、緩急自在の大胆な演出で生み出される内藤作品。本作では、ここ十年あまりに社会が直面してきた言い知れない不安、世界の不確実性や他者との距離感の欠如を敏感にとらえ、屋台に集う男女4人が繰り広げる会話劇として書き下ろした。

その出来栄えに、作・演出の内藤が「演出を行っていて、こちら側がこんなに気づかされることは滅多にないので、このキャストはベストメンバーだと思っています。信用して任せているので、安心しています」と太鼓判。初舞台となる中山をはじめ、魅力的なキャストと、タイトルである“魔術”の意味とは何なのか?ぜひ劇場に足を運んで観て欲しい。

『魔術』公開ゲネプロ_7

舞台『魔術』は2016年3月27日(日)から4月10日(日)まで東京・本多劇場にて上演。その他の日程は下記のとおり。

4月13日(水) 愛知・刈谷市総合文化センター大ホール
4月15日(金)~4月17日(日) 兵庫・兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
4月22日(金) 愛媛・松山市総合コミュニティセンターキャメリアホール
4月24日(日) 高知・高知市文化プラザかるぽーと大ホール
4月28日(木) 仙台・電力ホール
4月30日(土) 札幌・道新ホール

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