今年の第23回読売演劇大賞 最優秀作品賞・優秀演出家賞に輝いたケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が挑む最新作!極上のブラック・コメディ! KERA意気込みを語る!


2016年2月4日(木)に発表された第23回読売演劇大賞最終選考において、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下 KERA)脚本・演出の舞台『グッドバイ』(2015年9月上演 世田谷パブリックシアター)が、最優秀作品賞、主演女優賞(小池栄子)、優秀演出家賞(ケラリーノ•サンドロヴィッチ)の三冠に輝く快挙を遂げた。

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KERAは、1980年代よりニューウェーブバンド「有頂天」や「ケラ&ザ・シンセサイザーズ」などの音楽活動と並行し、「劇団健康」「ナイロン100℃」といった劇団を主宰し、小劇場の旗手として、数々の衝撃的な作品を産み出して来た。
そんな演劇生活も30年を迎えた今年に、嬉しい受賞ラッシュとなった。

KERAにとって読売演劇大賞受賞は、2002年『室温 ~夜の音楽~』(第9回読売演劇大賞 優秀演出家賞)、2007年の『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』(演出を担当。第14回読売演劇大賞 最優秀作品賞)以来となる。

『グッドバイ』舞台写真

KERAは、賞決定に際し、「やはり、作品賞で最優秀を頂くのは、関わった全員で頂けたという事なので、それが一番嬉しいです。芝居はチームワークだと思うので、それを認めてもらえたということが嬉しかった。そして、社会派でもない教訓をもたらさない純粋コメディ、僕はそれは決して悪い事ではなく“純粋コメディ”ということに価値があると思っているのですが、そういう娯楽作としてのコメディはなかなか賞は貰えない印象もあります。しかし、今回、名だたる作品の中で最優秀ということで評価されたのは、“笑いのための笑い”をやっていてもきちんと評価して頂けるんだな、と思えて嬉しいですね」とコメント。
2015年第40回菊田一夫演劇賞受賞に続き、今回の読売演劇大賞三冠と快挙が続き、
作品の充実と演劇界の評価共に、今ノリにのっているKERA。

今年の演劇賞を賑わせたKERAに、演劇界からは次回作への熱い視線が注がれるが、
KERAは、最新作として、Bunkamuraシアターコクーン5月公演『8月の家族たち August:OsageCounty』の上演台本・演出を手掛ける事が決定している。

『8月の家族たち August:OsageCounty』は、酷暑のアメリカ中部オクラホマ州オーセージ郡を舞台に繰り広げられる“三姉妹と家族たちの不協和音”の物語。
愛情と確執、家族の崩壊の物語がブラック・コメディとして描かれる、驚愕の「ホームドラマ」である。

トレイシー・レッツが描いた本作は、2007 年にシカゴで初演され、戯曲はピューリッツァー賞を受賞、作品はトニー賞最優秀作品賞他4部門を受賞。映画化もされ、メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ジュリアン・ニコルソン、ジュリエット・ルイス、ユアン・マクレガー、ベネディクト・カンバーバッチ等が錚々たる顔ぶれが出演した。

今回舞台のキャストには、麻実れい、秋山菜津子、常盤貴子、音月桂、橋本さとし、犬山イヌコ、村井國夫、木場勝己、生瀬勝久、等の実力派俳優が集結する。

『8月の家族たち August:Osage County』

KERAは、演劇賞受賞後の最新作となる本作に向け、

「今回『グッドバイ』とはまた全然毛色の違う翻訳劇ですけれども、自作にしろ、他の人の作品にしろ、毎回色々なものを手掛けていきたいです。家族の崩壊劇なので、辛辣な会話が飛び交うキツいコメディですが、僕はその辛辣さが面白いと思っています。
ハートウォーミングというよりはブラックなコメディで、見る人は身ににつまされるものがあるのではとも思いますが、
それをエンタテインメントとして仕上げていくのは、僕もキャストもチャレンジだと思います。
ともかく、女優がメイン、母親と三人の娘を軸とした群像劇なので、
女優の芝居が大好きで、三人姉妹ものが大好きな僕としては他の人にはやらせたくない舞台です。
稽古はこれからですが、初めて手合わせをする俳優さんが半分位いるので、まだ見えない事もいっぱいありますが、
96%くらい直しを済ませた上演台本もあるので、これから演出の仕事に集中できるんじゃないかなと思っています。
秋山菜津子さんとか麻実れいさんとか、エネルギッシュな女優達に負けないように演出しないといけないな、と思っています」と、挑戦への意気込みも上々のようだ。

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ラブコメディの『グッドバイ』から、ブラックコメディの『8月の家族たち』へ。
作品の様相は全く異なるが、今まで多様多彩な作品群を手掛けて来たKERAの手腕を堪能できる作品になるに違いない。
『グッドバイ』では、一人の男を巡る女性達を生き生きと描き切り大きな評価を得た、
KERAの手掛ける新たな三姉妹と家族の物語、今年の見逃せない一本として押さえておきたい。

昨年上演の『グッドバイ』、ナイロン100℃『消失』共に、
KERA作品は、チケット発売後すぐに完売、入手困難と演劇ファンの間で話題となった。
今、最も信頼がおける演出家とも言える、ケラリーノ•サンドロヴィッチの最新作をお見逃しなく。

<公演概要>
シアターコクーン・オンレパートリー+キューブ2016
『8月の家族たち August:Osage County』
作:トレイシー・レッツ
翻訳:目黒条
上演台本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演者:麻実れい、秋山菜津子、常盤貴子、音月桂、
    橋本さとし、犬山イヌコ、羽鳥名美子、中村靖日、藤田秀世、小野花梨、
    村井國夫、木場勝己、生瀬勝久

【東京公演】2016年5月7日(土)~29日(日) Bunkamuraシアターコクーン
チケット一斉発売:2月20日(土)
チケット料金(全席指定・税込):S席 10,000円 A席 8,000円 コクーンシート 5,000円
チケットに関するお問合せ:Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999(10:00~17:30)
公演に関するお問合せ:Bunkamura 03-3477-3244(10:00〜19:00)
キューブ 03-5485-2252(平日12:00〜18:00)

【大阪公演】2016年6月2日(木)~5日(日) 森ノ宮ピロティホール
チケット一斉発売日:3月27日(日)
チケット料金(全席指定・税込):10,000円
お問合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00)

企画・製作:Bunkamura/キューブ
後援:WOWOW

『グッドバイ』舞台写真 撮影:引地信彦

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