古田新太×長塚圭史タッグ10年ぶりに復活!!PARCO PRODUCE『ツインズ』開幕


2015年12月6日(日)、東京・パルコ劇場にて PARCO PRODUCE『ツインズ』が開幕した。初日前日には公開ゲネプロと囲み取材が行われ、主演の古田新太を筆頭に、多部未華子、りょう、石橋けい、葉山奨之、中山祐一朗、吉田鋼太郎、演出を手がけた阿佐ヶ谷スパイダースの長塚圭史が登壇。開幕直前の心境を語った。

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古田と長塚のタッグでパルコ劇場と言えば、10年前の傑作『LAST SHOW』を思い出す。同作は、出演者の緊迫感溢れる演技とクオリティの高さから、2005年読売演劇大賞の優秀作品賞を受賞した。そして今回はこの二人に加え、長塚自身が「まさか集まらないだろうと思っていた」と語る強力な役者陣が名を連ねている。

『ツインズ』_2

取材は序盤、古田の「まだ始まってないけど、早く終わればいいなあと思ってます」という一言がキャストや取材陣の笑いを誘い、和やかな雰囲気で始まった。作品に対しての質問が来ると、吉田は「台本を頂いた時は、難解な社会性のテーマをはらんだ難しい作品で、どう立ち上がって行くんだと思いましたが、今日やってみて一つの形になりました。明日からはガツンと良いものを見せます」と意気込みを示した。

『ツインズ』_3

葉山は「スゴい人達と芝居が出来る事に緊張してます。一公演一公演全力でやるしかないです! 」と語り、りょうも「(ゲネプロを)やる前にとても緊張したし、明日もどれだけ緊張するか心配です・・・」と、一本の糸がピンと張ったような状態が続くこの作品に、まだ緊張を隠せない様子。一方、多部は「本番が明日からなのでまだ実感が湧いてないです」とひょうひょうとしたコメントで会場を湧かせた。

さらに全員のコメントが終わった後に、「今日もこれから稽古をやります」という長塚の言葉にキャスト達はビックリ。「演出が細かく、稽古時間が長い」ことで有名な長塚は、やはりこの作品でも最後の最後まで妥協しない姿勢を見せた。

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本作は「家族という集合体の空々しさや、本当は信頼し合ってないんじゃないの?という、家族の“嫌”なところを書いてほしい」という、古田からの注文で生まれた長塚の新作だ。

物語は、次男・ハルキ(古田)とその娘・イラ(多部)が東京から実家に逃げ戻ってきた、というところから始まる。この美しい海辺の大きな家には、長男・リュウゾウ(吉田)、行方不明になった長女の息子・タクト(葉山)、タクトの連れ合いで双子を産んだユキ(石橋)、この家族の遠い親戚・トム(中山)、トムの連れ合いらしきローラ(りょう)と、一言では語れないややこしい関係の家族が一緒に暮らしている。

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オープニングから、古田が要望していたように“嫌”な雰囲気が舞台を包み、次第に不穏の色が濃くなっていく。物語が進むにつれ、いくつも浮かび上がる“なぜ”という疑問。大きな盆が回る舞台は、リビング、ハルキの部屋、家の外、浜辺と景色を変え、家族の様々な側面を浮き彫りにしていく。そして役者達の芝居に「彼らが見ている目の前の海の景色でさえ本当に現実なのか?」と思わされてくる・・・。

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取材の最後は、長塚が「パルコ劇場でなかなか見られない不思議な劇を作っております。劇場に来て、楽しんでください」というコメントで締め括った。

PARCO PRODUCE『ツインズ』は、2015年12月6日(日)から12月30日(水)まで、東京・パルコ劇場にて上演。その後、大阪、九州、新潟、長野にて地方公演が予定されている。日程は、以下の通り。

2015年12月6日(日)~12月30日(水) 東京・PARCO劇場
2016年1月6日(水)~1月11日(月・祝) 大阪・森ノ宮ピロティホール
2016年1月16日(土)・1月17日(日) 九州・北九州芸術劇場 大ホール
2016年1月23日(土) 新潟・長岡市立劇場 大ホール
2016年1月30日(土) 長野・まつもと市民芸術館 主ホール

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