こまつ座によるミュージカル『十一ぴきのネコ』が、2015年10月1日（木）から10月17日（土）まで、東京・紀伊國屋サザンシアターにて約3年半ぶりに上演される。本作は、馬場のぼるによる絵本「十一ぴきのねこ」をもとに、井上ひさしと作曲家の宇野誠一郎によって作り上げられた“子どもとその付き添いのためのミュージカル”。前回と同じく演出に長塚圭史を迎え、北村有起哉、山内圭哉、勝部演之らがネコに扮して冒険を繰り広げる。
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野良ネコにゃん太郎（北村有起哉）は、ある日、自分と同じようにお腹を空かせている十匹の野良ネコ仲間と出会う。みんなで知恵を出し合っても、食べるものが見つからなければ飢えて死んでしまう。そんな時、にゃん太郎は鼠殺しのにゃん作老人（勝部演之）に出会い、目の覚めるような話を聞いた。「あの星の下に大きな湖があって、そこには途方もない大きな魚がいるそうな…」仲間を巻き込み一大決心、大きな魚を求めて十一匹のネコは大冒険の旅に出る―！
前回上演時、「大人と子どもが一緒に劇場に来て、親子の会話が劇場の中で生まれているのを感じた」という長塚。「“あれはどういうこと？”という子どもの問いかけに、親がすっと答えられないような深く厳しいことが含まれている。そういう光景を生む劇場のあり方が、非常に素晴らしいと思います」と、本作ならではの魅力についても語った。
前回に続けての出演となる北村は、「初演の時はいっぱいいっぱいで、手応えを感じる余裕も全然なかったんです。でも、メンバーもスタッフさんもほぼ変わらない状態で再びやらせてもらえて、今回この稽古を通じて前回気づけなかったことをいろいろ発見できています。きっと、さらに濃厚な舞台になるんじゃないかなと僕も期待しています」と意気込んだ。
また、「雑草育ちの、ほとんど正気じゃないような人たちがフルスイングでやれる舞台というのは、そうそう見れないと思いますのでそこを楽しみにして頂けたら」という山内の言葉の通り、稽古場ではベテラン俳優たちが「にゃにゃにゃにゃー！」と耳に残るメロディを口ずさみながら、ギラギラと目を輝かせて稽古に取り組んでいた。演劇界の猛者たちの本気が楽しい。
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歌や踊りに加え、井上らしい言葉遊びが散りばめられた楽しいお話だが、そこには社会を見る辛辣な目線が巧妙に組み込まれている。個性的な俳優たちが描く社会の縮図を大いに楽しみ、同時に“今”観ることで思考に引っ掛かる感覚を、大人も子どもも一緒になって劇場空間で感じてほしい。こまつ座第112回公演『十一ぴきのネコ』は、2015年10月1日（木）から10月17日（土）まで、東京・紀伊國屋サザンシアターにて上演される。
なお、こまつ座第113回公演『マンザナ、わが町』も、10月3日（日）から東京・紀伊國屋ホールにて上演され、この2作品の公演を観た方には特製クリアファイルがプレゼントされるとのこと。『マンザナ、わが町』の公開稽古の様子も後日掲載予定なのでお楽しみに。この秋は、こまつ座による井上作品づくしだ。
◇『十一ぴきのネコ』トークショー開催！◇
『十一ぴきのネコ』スペシャルキャストトークショー
10月11日（日）12：30公演後 北村有起哉、他5名
10月15日（木）14：00公演後 山内圭哉、他5名
※いずれも他5名は、当日のお楽しみ！
井上ひさし戦後70 年特別アフタートークショー
10月5日（月）14：00公演後 長塚圭史（演出家）
「子どもと大人のユートピアを探して」
10月8日（木）14：00公演後 宮尾節子（詩人）
「ふつうのことを ふつうにいえば」
◇『十一ぴきのネコ』バックステージツアー開催！◇
『十一ぴきのネコ』バックステージツアー ～ネコたちの世界を探検しよう！～
10月10日（土）17：30公演後
10月12日（月・祝）17：30公演後
（所用時間︓約15分）
※3歳～中学生のお客様を対象としたバックステージツアーです。
※舞台にあがり、舞台監督のガイドのもと、舞台の上から客席を眺めたり、舞台裏を覗いたり、本番で使っている舞台装置にふれることが出来ます。
※保護者の方は客席（移動可）でお待ちいただきますが、舞台上のお子様を写真撮影することが出来ます。
※『十一ぴきのネコ』のチケットをお持ちの方はどなたでもご参加いただけますが、
参加人数によってはご入場を締め切らせていただくことがございます。
詳細はこまつ座ホームページにてご確認を。
