演劇界の金字塔『放浪記』森光子の思いが仲間由紀恵に受け継がれる!でんぐり返しは4回転半!?


故森光子が2017回の単独主演記録を達成した日本演劇界の金字塔『放浪記』が、仲間由紀恵の主演で、2015年10月14日(水)より東京・日比谷のシアタークリエにて復活する。これに先立って「新生『放浪記』出発の会」と題した会見が、8月16日(日)都内で行われ、仲間由紀恵をはじめ、出演者の若村麻由美、永井大、窪塚俊介、福田沙紀、立石涼子、羽場裕一、村田雄浩、演出家の北村文典が登壇した。

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劇作家・菊田一夫によって1961年に誕生した本作は波乱に満ちた作家・林芙美子の半生が描かかれる。森は初演時の41才から89才まで林芙美子役を演じ、「より良く演じたい」とその生涯をかけて芸を磨き上げ、闘病中も枕元には常に『放浪記』の台本が置かれていたという。

仲間由紀恵『放浪記』

NHK放送80周年記念 橋田壽賀子ドラマ『ハルとナツ 届かなかった手紙』での共演以来、親交を深め、森のことを大先輩と語る仲間は林芙美子役について「大先輩の森光子さんが演じた大役の話を頂戴したとき、緊張と不安が走りました。しかし、今日出演者のみなさんとお会いできて、頼もしい思いとワクワクした気持ちで一杯です。森さんの意思を継いだこの舞台を汚さぬよう、一生懸命挑みます」と不安と期待を語った。

若村麻由美『放浪記』

それに対して、林芙美子の詩人としてのライバル日夏京子役を演じる若村麻由美は「仲間さんの覚悟は並大抵のものではないと思います。だから、出演者一同でしっかり仲間さんをサポートして、満足いく作品をつくりたいです」と強い絆を示した。

永井大『放浪記』

また、林芙美子の最後の夫、藤山武志役を演じる永井大も「林芙美子を晩年支えた夫としても、出演者としても、仲間さんを支えていきたい」と仲間にエールを送った。

北村文典『放浪記』

演出家として1200公演くらい『放浪記』に付き合ってきたと語る本作演出の北村文典は「新しい脚本を新しいメンバーで作る。それはコピーではなく、新しい血が流れることになります。だから新しいものをみんなで作っていきたい」と『放浪記』への敬意と挑戦を顕にした。

また、報道陣からの「今作でもでんぐり返しは見られるんですか?」という質問に対して、北村は「でんぐり返しをすれば『放浪記』というイメージを払拭したい。そのため、仲間さんには4回転半くらい転がってもらうかもしれない」と語ると、仲間は「無茶振りですね(笑)」と応え、会場を沸かせた。

『放浪記』

その後、会見当日の8月16日に毎年行われる「京都・五山の送り火」を幼少時代楽しみにしていた森が当時の情景を記した文章を仲間が朗読。会見の最後では出発の門出を祝い、報道陣・関係者に出演者が直接祝い酒を振る舞う場面も。

『放浪記』

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森光子の思いが仲間由紀恵に受け継がれ、新たに生まれ変わる。人生の歓びと哀しみが胸を打つ名舞台『放浪記』は、近年の単独主演の演劇では異例の105回大ロングラン公演となる。
公演日程は下記のとおり。

『放浪記』
2015年10月14日(水)~11月10日(火)東京・シアタークリエ
2015年11月21日(土)~12月9日(水) 大阪・新歌舞伎座
2015年12月18日(金)~12月25日(金)愛知・名古屋 中日劇場
2016年1月7日(木)~1月31日(日)  福岡・博多座
※チケット発売日、公演スケジュールなど、詳細は『放浪記』ホームページにてご確認を。

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