稲垣吾郎主演舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』再演ついに開幕!「見る方の心にも記憶にも刻まれる素敵な作品に」


2023年4月14日(金)に東京・東京建物 Brillia HALLで、稲垣吾郎主演舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』が開幕する。4月13日に公開ゲネプロと会見が行われ、会見には稲垣のほか、大鶴佐助、崎山つばさ、佐藤寛太(劇団EXILE)が登壇。“再始動”となった本作がついに幕を開けることについての意気込みや稽古場での裏話が語られた。

稲垣吾郎主演舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』再演ついに開幕!「見る方の心にも記憶にも刻まれる素敵な作品に」

本作の主人公は、18世紀のフランス・パリに生きた実在の死刑執行人、シャルル=アンリ・サンソン(稲垣)。時には忌まわしい存在として人々に疎まれながらも、国家と法を重んじ、職務を遂行し続けるシャルル。内心では常に死刑廃止論者としての死刑制度に対する葛藤しながらも、敬愛した国王ルイ16世も含め、およそ3,000回もの執行を手がけたと言われている。本作では、そんな彼の眼差しを通して、王族、貴族、革命家、一般庶民にいたるまで、フランス革命にかかわった多くの人間たちの理想や挫折、生き様を鮮やかに描いている。

稲垣吾郎主演舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』再演ついに開幕!「見る方の心にも記憶にも刻まれる素敵な作品に」

稲垣吾郎主演舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』再演ついに開幕!「見る方の心にも記憶にも刻まれる素敵な作品に」

演出は白井晃、脚本は中島かずき(劇団☆新感線座付作家)、音楽は三宅純が務めており、白井と中島と三宅は、『ジャンヌ・ダルク』(2010年初演)、『No.9—不滅の旋律—』(2015年初演)、そして本作と、足掛け10年以上3度にわたり、実在の人物を題材とした歴史劇を創作してきた。なお、稲垣と白井は『No.9—不滅の旋律—』(2015年初演)でもタッグを組んでいる。

2021年4月に初演の幕を開けるも新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、わずか数公演で東京公演の中断、大阪公演の中止を余儀なくされた本作は、2023年に“再始動”として初演キャストである落合モトキ、清水葉月、田山涼成、榎木孝明ルイに加え、16世役の大鶴佐助をはじめ、崎山つばさ、佐藤寛太(劇団EXILE)、池岡亮介ら新キャストを迎え動き出した。

ついに初日を迎えることとなり、稲垣は「(2021年公演では)本当に悔しい思いをしました。今回の再演を演出の白井さんは“再始動”とおっしゃってくださっています。またこうやって動き出していることが本当に嬉しくて、完走することが目標。心は熱く頭は冷静に、自分のペースを乱さずに努めたいです」と意気込みを語った。

また、鮮やかな赤が目を引くスタイリッシュな衣装の話題になると「舞台セットの中で立つために作られた衣裳ですから、こうしてホールの照明の下だと恥ずかしいですね(笑)。でも、本当に素敵な衣裳を用意していただきました」と笑顔でコメントした。

今回新たに本作へ参加することになったルイ16世役の大鶴も「歴史上の人物をまさか自分が演じることになるとは思いませんでしたが、役になり切れるようにがんばりたい」と意気込みバッチリ。さらに、「僕が演じるトビアスはチェンバロ職人で、作中では断頭台を一緒に作るメンバーでもあります」と語るトビアス・シュミット役の崎山と、ギロチンの刃を作る職人・ジャン=ルイ・ルシャール役の佐藤は「作中で(崎山と)最初から最後まで一緒ですが、去年共演したこともあって関係性はバッチリです」と自信を見せていた。

そんな中、崎山と佐藤が共演経験あることを知らなかった稲垣は驚いたようで「稽古中はプライベートの話はあまりしていないもんね。僕は話しかけづらい雰囲気があるだろうし」とぽつり。すかざす佐藤が「ワインの話とかしたじゃないですか!」と声をかけ、「すごくほんわかされていて、話しづらい印象は全然なかったです!」と印象を語る。また崎山も「僕も同じです。細かいところまで芝居を見てくださっている印象があるので、いろんなお話をしてみたいです!」と明かし、稲垣は「嬉しいです」と照れ笑いしていた。

大鶴も「僕は(稽古場での)席が隣同士だったので好きな(ワインの)産地や品種の話をよくしていました」と言うと、稲垣は「見方によっては、本作はサンソンとルイ16世の、色々な意味でのラブストーリーでもあるので稽古場でもイチャイチャしていました(笑)。僕はレストランのプロデュースもしていて、ワインも自分で選んでいるんです。落ち着いたらみんなとそういう席を設けたいなと思います」と楽しそうに語った。

そして本作の見どころについて稲垣は「沢山ありますがまずは白井晃さんの作る本当に美しい舞台美術が見どころです。細部にまでこだわっていて、見る方の心にも記憶にも刻まれる、深くて素敵な作品に仕上がっていると思います。サンソンという死刑執行人は、教科書に載っているような人物でもない。どちらかというと歴史の裏舞台で活躍していた人間について皆さんにも知っていただきたいです。ぜひ、劇場にお越しください」とアピールし、会見を締めくくった。

舞台『サンソン -ルイ16世の首を刎ねた男-』は下記の日程で上演。上演時間は1幕 60分、休憩20分、2幕65分の約2時間25分(休憩含む)を予定。

(取材・文・撮影=エンタステージ編集部3号)

舞台『サンソン -ルイ16世の首を刎ねた男-』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2023年4月14日(金)~4月30日(日) 東京建物 Brillia HALL
【大阪公演】2023年5月12日(金)~5月14日(日) オリックス劇場
【松本公演】2023年5月20日(土)~5月21日(日) まつもと市民芸術館 主ホール

スタッフ・キャスト

【演出】白井晃
【脚本】中島かずき(劇団☆新感線)
【音楽】三宅純
【原作】
安達正勝「死刑執行人サンソン」(集英社新書刊)
坂本眞一『イノサン』に謝意を表して

【キャスト】
シャルル=アンリ・サンソン:稲垣吾郎
ルイ16世:大鶴佐助
トビアス・シュミット:崎山つばさ
ジャン=ルイ・ルシャール:佐藤寛太
ナポリオーネ・ブオナパルテ:落合モトキ
ルイ=アントワーヌ・サン=ジュスト:池岡亮介
エレーヌ:清水葉月
デュ・バリー夫人:智順
マチュラン・ルシャール:春海四方
アントワーヌ・ルイ博士/グロ:有川マコト
ラリー=トランダル将軍:松澤一之
ジョゼフ・ギヨタン:田山涼成
シャルル=ジャン=バチスト・サンソン/マクシミリアン・ロベスピエール:榎木孝明

今泉舞 岡崎さつき 小田龍哉 加瀬友音 木村穂香 久保田南美
熊野晋也 斉藤悠 髙橋桂 チョウ ヨンホ 中上サツキ 中山義紘
奈良坂潤紀 成田けん 野坂弘 畑中実 古木将也 村岡哲至
村田天翔 ワタナベケイスケ 渡邊りょう

あらすじ

1766年、フランス。その日、パリの高等法院法廷に一人の男が立っていた。
彼の名はシャルル=アンリ・サンソン(稲垣吾郎)。パリで唯一の死刑執行人であり、国の裁きの代行者 “ムッシュー・ド・パリ”と呼ばれる誇り高い男だ。市中で最も忌むべき死刑執行人と知らずに、騙されて一緒に食事をしたと、さる貴婦人から訴えられた裁判で、シャルルは処刑人という職業の重要性と意義を、自ら裁判長や判事、聴衆に説き、勝利を手にする。
父・バチスト(榎木孝明)の仕事を受け継ぎ、処刑人としての使命、尊厳を自ら確立しつつあったシャルル。おりしもルイ15世の死とルイ16世(大鶴佐助)の即位により、フランスは大きく揺れはじめ、シャルルの前には次々と罪人が送り込まれてくるようになる。将軍、貴族、平民。日々鬱憤を募らせる大衆にとって、処刑見物は、庶民の娯楽でもあったが、慈悲の精神を持つシャルルは、自身の仕事の在り方に疑問を募らせていく。
そんなある日、蹄鉄工の息子ジャン・ルイ(佐藤寛太)が、恋人エレーヌ(清水葉月)に横恋慕した父を殺める事件が発生。その死は実際には事故によるものだったが、「親殺し」の罪は免れず、ジャン・ルイは車裂きの刑を宣告される。しかし、職人のトビアス(崎山つばさ)、後に革命家となるサン=ジュスト(池岡亮介)ら、彼の友人たちは、刑場からのジャン・ルイ奪還を目論み、成功する。この顛末を目の当たりにしたシャルルは、いっそう、国家と法、刑罰のあり方について、思考を深めることとなる。
さらに、若きナポレオン(落合モトキ)、医師のギヨタン(田山涼成)ら、新時代のキーマンとなる人々とも出会い、心揺さぶられるシャルルがたどり着いた境地とは——。

公式サイト

【公式サイト】https://www.sanson-stage.com/
【公式Twitter】@sansonstage







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