『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」


2023年5月から6月にかけて東京・THEATER MILANO-Zaほかで上演される『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』。その製作発表会が、3月29日(水)にTHEATER MILANO-Zaにて行われ、窪田正孝石橋静河板垣瑞生永田崇人坂ノ上茜村田寛奈宮下今日子田中哲司シディ・ラルビ・シェルカウイ(構成・演出・振付)が登壇した。

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新宿の新たなランドマークとなる「東急歌舞伎町タワー」6階に完成する新劇場「THEATER MILANO-Za」のこけら落とし公演として上演される本作は、これまでに多くの人々を魅了し続けてきたアニメーション作品『エヴァンゲリオン』を、舞台ならではの演出によって完全オリジナルの物語として描く。

主演は、ドラマ・映画と映像を中心に活躍する窪田。2019年に上演された『唐版風の又三郎』以来4年ぶりの舞台出演となる。共演には注目の若手実力派俳優として多彩に活躍する石橋、人間味あふれる演技と確かな存在感が光るベテラン田中、さらに板垣、永田、坂ノ上、村田、宮下らが出演する。

本作の構成・演出・振付を手掛けるのは、演劇やコンテンポラリーダンスの公演はもちろんのこと、バレエ、オペラ、歌劇などの演出・振付でも幅広く活躍し、新作を発表するごとに常に世界中の注目を集める世界的天才振付家であるシディ・ラルビ・シェルカウイ。上演台本は、劇団はえぎわの主宰で、俳優・脚本家・演出家として活躍するノゾエ征爾が務める。

(※初出の情報より、役名・あらすじなどに変更がありました)

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

会見は、まずシェルカウイの挨拶からスタート。とてつもない責任を感じているというシェルカウイは「自分の育ったヨーロッパでも、そして世界中でも『エヴァンゲリオン』という作品は大きな影響力を持っている作品なので、それを、この新しい劇場から舞台作品として発信するということに、圧倒されるような大きなものに挑むという心構えでいます」と心境を明かした。そして、「新しい独自の物語となりますが、もちろん原作に敬意を払いながら、ここからカンパニーのメンバーと始めていく、そして新しいものを立ち上げていくということをとても嬉しく思っています」と喜びを露わにした。

すでにスタートしている稽古の内容について、シェルカウイは「いろいろな舞台芸術の表現を使っています。俳優の皆さんがお芝居からダンス、身体表現へ、ダンサーの皆さんがダンスから芝居へと入っていくですとか、人形や映像を使ったりですとか、そういった様々な表現言語を組み合わせて世界を表現していくことを、とても大事にしています」と説明。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

主演で渡守ソウシ役の窪田は「(主催の)Bunkamuraがものすごい無謀な挑戦をしたなと、正直思ったんですけど、そこに飛び込んでみたいと思えたのは、役者という体現者としての一つのさがのような、無謀な挑戦にこそ行きたくなるという冒険したくなるような気持ちが先行したからです」と振り返った。続けて「『エヴァンゲリオン』は僕も大好きな作品で、この世界の今の現状、過去・未来をすべてを謳っている作品のような気がしています。直接お客様と向き合える瞬間を共有して、この舞台を完成させることができれば、この作品をやる意味という、新しい生命みたいなものが生まれるんじゃないかと思っています。そこに全てを賭けて全力で頑張ります」と意気込んだ。さらに、窪田は「僕たちがエヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せるんじゃないかと思っています」と期待を寄せた。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

オファーを受けるまで『エヴァンゲリオン』を見たことがなかったという、イオリ役の石橋は「とてつもない作品だということは当然のごとく知っていたので、これに挑戦するのは怖いなと思ったんですけど、ラルビさんの作品をお芝居を始める前から観ていて、いつか何かの形で一緒にお仕事をしたいなと思っていたので、それが役者としてこの場で出会えたのがすごく嬉しくて、できるんじゃないかなと思いました」と当時の心境を披露した。さらに、意気込みについて、「原作に敬意を払いつつ、新しい舞台という形で、この作品を新しく作ることを恐れず、素晴らしい人たちが集まっています。そこに果敢に挑戦して、新しい作品として観てもらえるようにがんばります」と語った。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

今回が初舞台というナヲ役の板垣は「出演のお話を頂いた時に、舞台に立ってお芝居をするということを挑戦してみたいと思っていたタイミングでした。それに、『エヴァンゲリオン』という作品に、僕個人が救われた部分がたくさんありました。誰かの前で生で演技をするということに、緊張する部分があるんですけど、生だからこそ、伝えられることって、すごくたくさんあると思います。そういう気持ちを、この作品が開幕してから、まだ観たことないという人に伝わっていけるような、作品を作りたいと思っています」と目標を掲げた。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

トウマ役の永田は、こけら落とし公演ということについて「出演が決まった時は衝撃でした。まさか、自分がこけら落としの作品に出られるということに想像が追いついてなくて、いつか俳優をやっている先にそんな日が来ればいいなと思っていたので、『本当にいいんですか?』という感じでした」と思いを語ると、『エヴァンゲリオン』が好きという永田は「この作品への出演が決まって、改めて見直した時に、ここに自分が生きていていんだというすごくパワーをもらいました。それを僕なりに恩返しできるようにこのステージで精一杯やりたいと思います」と決意を誓った。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

板垣と同じく舞台初出演という、ヒナタ役を演じる坂ノ上は「その中で『エヴァンゲリオン』という世界的にも多くの方に愛されている作品の舞台をやらせていただくということで、ずっとドキドキが止まらないんですけど、逃げずに食らいついてやっていきたいです」と気合いを入れると、「出演が決まった時に、両親が連絡をくれて、両親から航空券の予約のスクリーンショットが送られてきました(笑)。見に行くと言ってくれたのが嬉しかったです」と笑みを浮かべた。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

エリ役の村田は「まず、出演が決まった時は素直に嬉しかったです」と喜ぶと、「その反面、『エヴァンゲリオン』という世界中で愛されている作品を舞台を通して届けるということだったり、素敵な役者さんの座組に入れていただいてということが、すごく大きなことだとなという実感が降ってきて、心がソワソワしている感じです」と告白。加えて、「私自身、遠慮をしたり小さくなったりしがちなんですけど、今日、このきれいで大きな劇場に来て、そんなことをしていたらもったいないと思ったので、全てを開放して、皆さんにいい作品を届けられるように頑張ります」と気合い十分に語った。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

シェルカウイの作品が好きという、桜井エツコ役の宮下は「自分がシェルカウイさんの作品に出ることはないと思っていたので、お声をかけていただいてとても嬉しいです」とほほ笑みながら、「それぞれモチーフになっているキャラクターはいるかもしれませんが、オリジナルのキャラクターということで、そこは恐れずに新しいものを作れたらと思っています。もともと好きな方も、まったく知らない方も楽しんでいただけるように頑張りたいです」と意気込みを語った。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

叶サネユキ役の田中は「『エヴァンゲリオン』の舞台化と聞いた時は、そこは手を出しちゃいかんところだろうと思って、ビックリしました」と驚きを明かすと、「『エヴァンゲリオン』では、使徒とエヴァとの戦いのシーンが大好きなんです。そこを舞台でどうやるんだろうと思って、稽古場で見せてもらったんですけど、人形が動いていて軽く度肝を抜かれました。演劇のパワーをすごく感じました」と稽古場でのエピソードを披露した。

また、周りの反響について、田中は「僕は堅い舞台への出演が多いんですけど、本作に出演するということで、今まで僕の舞台を観に来てくれなかった義理の弟が友達と一緒に観に来てくれるというんです。『エヴァンゲリオン』の舞台なら観るんだと、それがちょっと嬉しいです」とはにかんだ。

稽古場でのエピソードを尋ねられた永田は「僕と板垣くんと村田さんと坂ノ上さんはフライングの練習をよくしているんですけど、初めて来た窪田さんが、僕らが苦戦していたフライングをいとも簡単に、1回目で決めちゃったんです。それを見て、窪田さんに着いて行こうと決めました」と窪田を絶賛すると、窪田は照れ笑いを浮かべていた。

『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』製作発表!窪田正孝「エヴァと寄り添って、世界とシンクロした時に何かが残せる」

THEATER MILANO-Zaのこけら落とし公演であることについて質問を受けた窪田は「大人から子供へ受け継がれるように、演出家から役者へ受け継がれるみたいにバトンが渡されるように、この劇場も同じで、まだ生まれたばかりで、これを僕たちで次の作品にバトンタッチできることも、一つのこけら落としをやる責任だと思っています」と真摯に回答。

最後に、窪田が「『エヴァンゲリオン』という作品を舞台で具現化する中で、舞台というアナログな表現でどこまでできるか、でもそのアナログなものがデジタルを越える時が必ずあると思っています。それを目指して僕たちがチームで頑張って突き進んでいって、演出家のラルビがそれを座標として示してくれるんじゃないかと信じています。この作品を観に来ていただいた方の1割でも救われたり、何か生きるきっかけになったり、そういうポジティブなもの、エネルギーみたいなものを受け取ってもらえたら嬉しいです。ぜひよろしくお願いいたします」と呼びかけて、会見を締めくくった。

THEATER MILANO-Zaこけら落とし公演 COCOON PRODUCTION 2023『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』は、5月6日(土)から5月28日(日)までTHEATER MILANO-Za、6月3日(土)・6月4日(日)に長野・まつもと市民芸術館、6月10日(土)から6月19日(月)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演される。

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

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あらすじ

人生にかけられた重い枷。そこから目を逸らし生きてきた渡守ソウシ(窪田正孝)。
贖罪、そして再生のため、彼は世界の秘密を解き放つ――。

15年前、世界各地に謎の「侵略者」が出没。公式には日本のある集落に巨大隕石が落下し巨大なクレーターが生まれ、そこから「宇宙からの侵略者、使徒」が出現したと発表される。

使徒に対抗するため、特務機関「メンシュ」最高司令官、叶サネユキ(田中哲司)は部下の桜井エツコ(宮下今日子)とともに四体のエヴァンゲリオンを開発。サネユキは自らの息子トウマ(永田崇人)をパイロットとしてエヴァンゲリオンに搭乗させる。
さらに、現場指揮官のイオリ(石橋静河)のもと、ヒナタ(坂ノ上茜)、エリ(村田寛奈)、そしてナヲ(板垣瑞生)ら少年少女もパイロットとして秘密裏に配属され、彼らにはその任務の証としてブレスレットが与えられている。

ある朝。ヒナタ、エリ、ナオが中学校の教室で話をしていると、そこにトウマが現れる。
トウマは「僕らがやってることのすべては嘘の上に成り立っている」と言ってブレスレットを外し、この世界から消失する――。

トウマの生死がわからず、それぞれに動揺する人々。
だが、サネユキは感情をあらわにすることなく、対応策をエツコに指示する。

15年前、幼い頃に巨大隕石事故で両親と故郷を失ったイオリは、使徒がその惨劇を引き起こしたと信じ、使徒たちを倒すためメンシュに参加。現在は司令官として前線に立っている。

次々と襲来する使徒、しかしパイロットたちの思いは様々でやがて彼らの思いはすれ違っていく。そしてイオリも自らのパイロットたちへの対応に疑問を持ち悩む。

イオリの前に大学時代の友人であり、恋人だったソウシ(窪田正孝)が現れる。ソウシはイオリのことを気遣いつつ、エヴァパイロットが通う学校の臨時教師になったことを告げる。

そして三度目の使徒襲来で起きた意外な出来事を通じて、人々の心は大きく動き始める。
真実が次々と明らかに、そして驚くべき結末へと向かっていく。

公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2023年5月6日(土)~5月28日(日) THEATER MILANO-Za
【長野公演】2023年6月3日(土)~6月4日(日) まつもと市民芸術館
【大阪公演】2023年6月10日(土)~6月19日(日) 森ノ宮ピロティホール

スタッフ・キャスト

【構成・演出・振付】シディ・ラルビ・シェルカウイ
【上演台本】ノゾエ征爾

【出演】
窪田正孝 石橋静河 板垣瑞生 永田崇人 坂ノ上茜 村田寛奈 宮下今日子 田中哲司
大植真太郎 大宮大奨 渋谷亘宏 AYUMI 森井淳 笹本龍史 渡邉尚 高澤礁太 権田菜々子

<歌唱>
山脇千栄(東京・長野公演) 阿部好江(大阪公演)[太鼓芸能集団 鼓童]

公式サイト

【公式サイト】https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/evangelion2023.html
【公式Twitter】@Bunkamura_info







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