戸塚祥太「令和のビートルズが帰ってきました」舞台『BACKBEAT』製作発表レポート


舞台『BACKBEAT』の製作発表が、2023年2月19日(日)に東京都内にて行われ、出演する戸塚祥太、加藤和樹、辰巳雄大、JUON、上口耕平、愛加あゆ、尾藤イサオが公演への意気込みを語った。

本作は、20世紀を代表するロックバンド・ビートルズの創成期、ハンブルクで巡業していた時代を描いた、1994年公開の伝記映画を舞台化した作品。日本では、2019年に初演された。今回の再演では、スチュアート・サトクリフト役を戸塚、ジョン・レノン役を加藤、ジョージ・ハリスン役を辰巳、ポール・マッカートニー役をJUON、そしてピート・ベスト役を上口が初演に引き続き演じる。

物語は、ビートルズ結成当初はベーシストとして活動し、メジャーデビューを待たずして袂を分つことになるスチュアート・サトクリフトと学生時代からの親友であり、彼を敬愛していたジョン・レノンにスポットを当て、ジョージ・ハリスン、ポール・マッカートニー、ピート・ベストを加えたメンバーが“ビートルズ”を結成し、爆発的なエネルギーで伝説のバンドに至るまでを、生演奏のサウンドに乗せて描く。

会見では、まず「Rock And Roll Music」、「Love Me Tender」、「Long Tall Sally」の3曲が生演奏された。4年ぶりの生演奏となったが、キャストたちはグルーブ感たっぷりに歌って聞かせて、会場を盛り上げた。

演奏を終えると、戸塚は「4年という歳月を一気にタイムスリップした感覚で、これがやりたかったんだという思いが体中に沸き起こりました」と興奮気味に話した。また、辰巳も「やっぱこれだねって感じです。ここがジョージの居場所なんだと感じながら、最高の気分でやらせていただきました」と楽しそうな笑顔を見せた。

初演時には、「全部自分たちで生演奏して、お芝居もして…無我夢中で乗り越えました。だからこそ絆が生まれたと思います」と話す戸塚。20を超える楽曲を生演奏することから、加藤も「この曲数を歌うというのもあって、初演の時も喉のケアが大変でした。4年歳を重ねているので、今回、どう向き合って声を作っていくかは課題になると思います」とコメント。

上口は、「お芝居の心の流れとともに演奏が変わっていくというのが高度だった。楽曲のクオリティはそのままで、心情を表さないといけない。それが苦労というか、手探りでしたが、今回は芝居の要素と楽曲のシンクロがさらに上がると面白いと思うので、そこにトライしたい」と話した。

一方、初演時が初めての舞台出演だったというJUONは「初演の時は稽古についていくのに必死でしたが、再演ではお芝居も良くなって、ステップアップさせたい」と力を込めた。

会見では4年ぶりということを感じさせないほど、仲の良さを見せた5人。初演以降も連絡を取り合っていたそうで、辰巳は「SNSで連絡をとっていました。JUONくんは完全オリジナル曲を書き下ろしてくれて、それをいつかこのバンドでやろうと言っています」と明かす。

この4年の間には、加藤の自宅でラーメンを食べたこともあったそうで、加藤は「自前で仕込んだラーメンを食べる会があったんです。ひたすらラーメンを食べた」と話し、「飾らない自分でいられる仲間です。小さい頃から一緒に育ってきたような感覚をメンバーに覚えているので、とてつもない安心感があります。とにかくみんないい奴。お互いに気を使わないし、言葉を交わさなくても通じ合える何かがある。家族よりも強い絆があります」とメンバーへの愛を語った。

今回から参加するアストリッド・キルヒヘル役の愛加は、「初演を映像で拝見して、音楽の生演奏の迫力と演劇的にも洗練された繊細な人間模様が描かれていて、私もどっぷりと浸っていました。今回は、唯一の女性キャストですが、彼女自身も劇的な人生を送った女性ですので、心して挑みたいと思います」と意気込んだ。

そして、1966年のビートルズ初来日公演の際に前座を務めた尾藤は、「こういう若い人たちとまたできるということは幸せです。たくさんの人に観ていただいて、楽しいステージをやりたいと思います」とコメント。

最後に、加藤は「4年の時を経てこうして再演できることを嬉しく思っています。初演は超えるものですし、そこから学ぶことも多いので恐れることなく、キャストスタッフ一同、上を目指して突っ走っていきたいので、ご期待下さい」とアピールし、辰巳は「葛藤や希望を音の一つひとつに乗せてジョージとして生きていきたいと思います」と力を込めた。

さらに、JUONは「一生懸命、自分の人生を賭けてロックしまくりたいと思います」、上口は「今日、全公演、違った爆発が起こると確信しましたので、色々なことが起きると思います。それがライブですし、そのライブ感覚を体感しに劇場にお越しください」とそれぞれコメント。そして、戸塚が「令和のビートルズが帰ってきました。ビートルズが常に変化して、進化し続けてきたように、僕たちも再演とはいえ、過去の自分たちをなぞらずに、進化した自分たちでステージに立ちたいと思っています」と意気込んで、会見を締めくくった。

『BACKBEAT』は、4月23日(日)に東京・江戸川区総合文化センター 大ホールにプレビュー公演を実施後、兵庫・熊本・大阪を巡演。5月24日(水)から5月31日(水)まで東京・東京建物 Brillia HALLにて上演される。

(取材・文・撮影/嶋田真己)

『BACKBEAT』公演情報

上演スケジュール・チケット

【プレビュー公演】2023年4月23日(日) 江戸川区総合文化センター 大ホール
【兵庫公演】2023年4月28日(金)~5月3日(水・祝) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【熊本公演】2023年5月6日(土)・6月7日(日) 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)大ホール
【大阪公演】2023年5月20日(土)・5月21日(日) 枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
【東京公演】2023年5月24日(水)~5月31日(水) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)

<チケット一般発売>
【プレビュー・熊本・大阪・東京】2月25日(土)
【兵庫】2月26日(日)

スタッフ・キャスト

【作】イアン・ソフトリー  スティーヴン・ジェフリーズ
【翻訳・演出】石丸さち子
【音楽監督】森大輔

【出演】
戸塚祥太(A.B.C-Z) 加藤和樹
辰巳雄大(ふぉ~ゆ~) JUON(FUZZY CONTROL) 上口耕平
愛加あゆ
鍛治直人 東山光明 西川大貴 加藤 将 工藤広夢
尾藤イサオ

あらすじ

1960年、イギリス・リヴァプール。絵の才能を持つスチュアート・サトクリフ(戸塚祥太)は、同じ学校に通う親友ジョン・レノン(加藤和樹)に誘われ、ロックバンドにベーシストとして加入する。スチュアート、ジョン、ジョージ・ハリスン(辰巳雄大)、ポール・マッカートニー(JUON)、ピート・ベスト(上口耕平)ら5人の“ビートルズ”は、巡業で訪れたドイツ・ハンブルクの地で頭角を現してゆく。

とある夜、スチュアートは彼らのライブに来ていた女性写真家のアストリッド・キルヒヘル(愛加あゆ)と運命的な出会いをし、二人は恋に落ちる。スチュアートはアストリッドとの出会いをきっかけに再び絵を描き始め画家の道を志すが、ビートルズは魅力的なナンバーを次々に打ち出し、評判は日に日に高まってゆく――。

公式サイト

【公式サイト】https://www.backbeat-stage.com
【公式Twitter】@BackbeatStage







チケットぴあ
戸塚祥太「令和のビートルズが帰ってきました」舞台『BACKBEAT』製作発表レポート
最新情報をチェックしよう!
テキストのコピーはできません。