昭和歌謡×リチャード三世『歌妖曲~中川大志之丞変化~』開幕!明治座に「武者震い」


2022年11月6日(日)に東京・明治座にて音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』が開幕した。本作は、明治座×東宝×ヴィレッヂがタッグを組む“三銃士企画”の第2弾。作・演出に倉持裕を迎え、“昭和歌謡版リチャード三世”を描く。初日前に行われた取材会には、中川大志、松井玲奈、浅利陽介が登壇し、意気込みを語った。

明治座、東宝、ヴィレッヂという、それぞれ歴史もカラーも異なる3社から、同じ年齢の男性プロデューサー3名が集まり、立ち上げたのがこの<三銃士>企画。2020年12月には、アクシデント、コロナ禍という逆境をカンパニー一丸となってはねのけ、漫画家・岡野玲子の『両国花錦闘士』を舞台化した。

2年ぶりとなる企画第2弾では、『リチャード三世』と昭和の歌謡界をかけ合わせ、音楽あり、笑いあり、お涙頂戴、勧善懲悪のスペクタクル感とケレン味満載の作品を、倉持と共に作り上げた。なお、倉持がシェイクスピア作品をモチーフとするのはこれが初めてとなる。

取材会では、作品の冒頭30分が公開された。物語の舞台は昭和40年代。歌謡界に彗星のごとく登場し、瞬く間にスターダムに駆け上がった桜木輝彦(中川)。そのベールに包まれた経歴の裏側には、戦後の芸能界に君臨する「鳴尾一族」の存在があった。

元映画スターの鳴尾勲(池田成志)が手掛ける、愛娘の一条あやめ(中村中)と愛息の鳴尾利生(福本雄樹)は、スター街道を邁進中。フィクサー・大松盛男(山内圭哉)が控え、今や世間からは、大手芸能プロダクションと謳われていた。

だが、そんな鳴尾一族にあって、存在を闇に葬られた末っ子がいた。ねじ曲がった四肢と醜く引きつった顔を持つ、鳴尾定(中川)。一族の汚れとして影の中で生き長らえてきた定は、闇医者の施術により絶世の美男子・桜木輝彦に変身を遂げたのだった。

スターとなった彼は、裏社会でのし上がろうとするチンピラ・徳田誠二(浅利)と手を組み、鳴尾家に怨恨を抱くレコード会社の女社長・蘭丸杏(松井)と政略結婚し、自身の一族に対する愛の報復を始める。その血に、運命に復讐を遂げるべく、桜木輝彦による唄と殺しの華麗なるショーが幕を開けた──。

本作が本格的な舞台初挑戦となる中川は、明治座の舞台に立ち「ここまで来た、という高揚感と緊張感に包まれ、武者震いしました。改めて、明治座ヤバいな!と思いました。お客さんがそこ(客席)に入った時のものすごいエネルギーの集結を想像すると、今から本当に楽しみですし、ドキドキしています。そして、身体の曲がった役を演じているので、下半身の筋肉痛が半端ないです(笑)」と、現在の心境を語った。

松井は、自身の役が徹頭徹尾“恨み”に満ちた役であることに触れ、「全48公演あるのですが、一瞬の隙もないくらいずっと恨みのオーラを放ちながら舞台上に立っていたいなと思います」と意気込んだ。

浅利は、自身の役を「生きるか死ぬかの二択しかなく、後ろに下がったらすぐ死が待っているような役です。とにかく前に進むことしかできない。でも、義理人情に厚く、出会った人を大切にする人だと思っています」と説明。また、明治座といえば、劇場の横に立つのぼりが風物詩。「“浅利陽介”の名前が大きな文字で書かれたのぼりが立っているのですが、あれを作っていただけたのはテンションが上がりますね」と喜んだ。のぼりには、中川も興味津々。「家に飾りたい」と言う中川に、浅利が「あんな大きなものどこに飾るの?!」と驚く場面も(ちなみにのぼりは明治座で保管されるとのこと)。

昭和歌謡×リチャード三世『歌妖曲~中川大志之丞変化~』開幕!明治座に「武者震い」

音楽劇ということで、歌について聞かれると「1年半ぐらい前からボイストレーニングをしてきて、少しずつ自分の身体の変化を実感するようになりました。今回、生バンドも入っての歌唱シーンになりますし、楽曲が昭和のムードたっぷりなので、音楽劇の楽しさを感じながら、お芝居と音楽のちからを一つにできるよう、一生懸命歌いたいなと思います」と気合を感じさせた。

また、タイトルに自身の名前が冠してあることに「なんでなんだろう(笑)?後にも先にももうないのではと思います」と疑問を呈しつつ、「“丞変化”の方が大変なんです。・・・裏側は戦場のようです(笑)」と明かした。

初座長という立場だが、中川が「支えてもらってばっかりでした。難しい役なので、まずは自分の役として成立させることに一生懸命取り組んでいたので・・・座長らしいことは一つもできなかったですね・・・」と振り返ると、「伸び伸びしていたから(いいんだよ)。ちゃんと分からないことは分からないと質問していたし、他の役者さんたちともディスカッションしてコミュニケーションを取っていたし、話をしっかりできていたから僕はすごいなと思ったよ」と浅利。

松井も「稽古の度に、ひたむきに役と向き合っている姿を観て、すごいなと思っていました。何度見ても、ラストシーンの中川さんの姿に心をぐっと掴まれるんです。何度でもこの芝居を観たいなと思いますし、中川さんのすごさを毎回感じています」と、そのひたむきな姿勢を讃えた。

稽古場では、ハードな稽古にも関わらず中川はコンビニのパンばかり食べており、見かねた松井が「茄子の煮浸し」を差し入れしたり、プロデューサーがおかずを差し入れしたりと、心配されてしまったそう。中川は「ちゃんと食べなさいと面倒を見てくださって・・・そんな座長でした」と照れ笑いを浮かべていたが、中川を支えようと座組は団結していたようだ。

最後に、中川は「未知のことだらけですが、ここから3都市48公演の旅が始まると思うと、改めて楽しみですし、何よりお客さんに会えることが本当に楽しみです。やっぱり、お客さんあっての僕たちの仕事ですし、とにかく一公演一公演、お客さんと楽しみながらこの作品を完成させられたらと思っています」と取材会を締めくくった。

なお、中川は劇中で演じる昭和歌謡のスター・桜木輝彦としてLPレコードによるデビューを果たした。劇中でも歌われる、作詞・倉持裕、作曲・和田俊輔による「彼方の景色」「失われた時に」の2曲(A面のみ)を収録し、装丁にはそれぞれの楽曲をイメージした撮りおろしのビジュアルを使用。

同封されるブックレットには、レコーディング風景の写真や、(架空の)音楽評論家・下町東洋による桜木輝彦と楽曲のライナーノーツ(解説)も掲載されている。こちらはiTunes、レコチョク、moraなどでのダウンロードのほか、Apple Music、Amazon Music Unlimited、Spotify、LINE MUSICなどでストリーミング配信もされている。

【配信サイト】https://nex-tone.link/Gg9UGnV

『歌妖曲~中川大志之丞変化~』は、11月6日(日)から11月30日(水)まで東京・明治座、12月8日(木)から12月12日(月)まで福岡・キャナルシティ劇場、12月17日(土)から12月25日(日)まで大阪・新歌舞伎座にて上演。上演時間は3時間15分(途中30分休憩あり)を予定。

また、11月17日(木)12:30公演と17:30公演では、新宿バルト9ほか、全国の映画館約70館でライブビューイングも実施される(台湾でも同時上演予定)。チケットは、チケットぴあにて販売中。

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)

『歌妖曲~中川大志之丞変化~』公演情報

上演スケジュール・チケット

【東京公演】2022年11月6日(日)~11月30日(水) 明治座
<チケット発売日>2022年9月25日(日)10:00~
【福岡公演】2022年12月8日(木)~12月12日(月) キャナルシティ劇場
【大阪公演】2022年12月17日(土)~12月25日(日) 新歌舞伎座

スタッフ・キャスト

【作・演出】倉持裕

【出演】
中川大志/
松井玲奈 福本雄樹 / 浅利陽介 中村中/
福田転球 玉置孝匡 徳永ゆうき 中屋柚香 長田奈麻 香月彩里 四宮吏桜/
山内圭哉/池田成志
岩﨑巧馬 遠藤令 金子大介 熊澤沙穂 鈴木サアヤ 鈴木智久 高澤礁太 藤森蓮華 村田実紗 南誉士広

公式サイト

【公式サイト】https://www.sanjushi2nd-2022.com




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