岡本圭人、舞台で4年ぶりに歌唱披露！『盗まれた雷撃　パーシー・ジャクソンミュージカル』開幕

ミュージカル

岡本圭人がミュージカル初挑戦する『盗まれた雷撃　パーシー・ジャクソンミュージカル』が2022年9月21日（水）に東京・有楽町よみうりホールにて開幕。初日前には公開ゲネプロが行われ、取材会には岡本のほか、小南満佑子、水田航生、木内健人、宮原広暢、壮一帆が登壇した。

本作は、アメリカの人気作家リック・リオーダンにより2005年から2009年にかけて年一冊ずつ発行され、ニューヨーク・タイムズのベストセラーにも選ばれた人気ファンタジー小説「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」シリーズの第1作を原作としたミュージカル。

主人公のパーシーは、いたって真面目に生活しているつもりなのに、なぜか何度も学校を追い出されてしまう。そして今回も、とある出来事をきっかけに停学処分を受けてしまう。落ち込むパーシーだったが、母サリー、そして親友のグローバーやラテン語教師のブラナーから励まされ、“サマーキャンプ”に参加することに。

そのサマーキャンプは、神を親に持つ“半神半人”の少年少女たちが戦いの訓練をする場だった。驚くパーシーだが、知恵の女神アテナの子・アナベスや伝令の神ヘルメスの子・ルークたちとの関わりの中で、自分が海の神ポセイドンの子だと知る。そんな中、パーシーはその生い立ちからあらぬ疑いをかけられ、濡れ衣を晴らすために冒険の旅に出ることになる。

舞台セットはいたってシンプル。プロジェクションマッピングを効果的に使いながらも、演劇的手法で物語を見せていく。劇中では、ギリシャ神話の神々の名前が飛び交い、その神々の逸話にまつわるエピソードも登場するが、それらはあくまでこの作品のモチーフにすぎない。全体を通して決して難しい物語ではなく、あくまでも冒険ファンタジーだ。ストーリーはテンポ感よく、ポップな語り口で展開し、子どもも楽しめる作品に仕上がっていた。

また、宮原が演じるブラナー先生が半身半獣のケンタウロスであることを表現するのに、作り物感満載の馬の下半身を背負って登場するなど、クスッと笑える要素もたっぷり。バンドの生演奏も、キャストたちが歌い上げる数々の楽曲も耳馴染みが良く、この作品の見どころの一つとなっている。

ゲネプロ後に行われた取材会で、岡本は「僕が子どもの頃から大好きだった原作なので、そんな作品でパーシー・ジャクソン役を演じることができると聞いた時にはプレッシャーも不安もありましたが、稽古を重ねて、パーシー・ジャクソンの持っている勇気や強さが自分の中に湧いてきたように思います。自分がパーシー・ジャクソンから感じている勇気をたくさんのお客さまに届けられたらいいなと思っています」と挨拶。

岡本にとって、本作は初ミュージカル出演。この日のゲネプロでは、実に4年ぶりにステージ上で歌唱披露をしたことになるが「舞台はお客様がいてやっと完成するものだと思っているので、初日でお客さんが入って、この舞台がどう完成するのかすごく楽しみです」と笑顔を見せた。

そして、「僕自身、歌うことも大好きですし、体を動かしながら歌うことや台詞を音楽に乗せる作業は、演劇留学していた時に学んでいました。ミュージカルに出演することは一つの夢でもあったので、それが叶えられると思うと、一生懸命頑張らないとなという感じです」と意気込んだ。

アナベスを演じる小南は「いよいよ初日が開くということですごくワクワクしています。アナベスは、すごく力強く正義感のある役ですが、その中でも心の中に秘めた脆さや弱さが冒険を重ねる中で強くなっていくのが見どころでもあるので、しっかり丁寧に築き上げていきたいと思います。素晴らしいキャストの皆さんと毎日公演できるのが楽しみです」と笑顔を見せる。

ルーク役の水田は「このご時世の中、初日を迎えられるのが一つの奇跡です。スタッフの皆さん、キャストたちの努力がなかったら舞台に立てることができなかったと思うので、まずは初日を迎えられることを幸せに思っています。ルークは、顔にも心にも傷がある半神半人ですが、一番人間らしいと思います。その人間臭さを、最後のシーンにぶつけていきたいと思います。“盗まれた雷撃”なので、お客様の心を盗んでいきたいと思います」と語った。

また、グローバー役の木内は「パーシーの親友でもあり、パーシーのボディガード役でもあるんですが、何よりもパーシーのやり遂げたいことに対して、自分もなんとか応えたい、ボディガードとしても一人前になりたいと思っている、すごく臆病者です。見にきていただけるお客さまにも楽しんでいただけるよう頑張っていきたいと思います」、ブラナー先生役の宮原は「12人のキャストで作り上げる舞台ですが、お芝居を根っから学んできた圭人くんが、日々、いろいろなことを表現してくれるので、そこに引っ張られて、みんなが新しい可能性が出てくる舞台になっています。初日を迎えてからも成長していくと思います」とそれぞれコメント。

パーシーの母・サリーなど複数の役を演じる壮は「サリーは完璧な人間ではなく、迷いながら必死にパーシーを愛して貫いていく役どころです。私自身にはないキャラクターなので、圭人くんと一緒にこれからも深めていけたらと思います。サリーでは押さえているところもあるので、その分、他の役で発散していきたいと思いますので、他の役を演じている壮一帆も注目して観ていただければと思います。個性豊かなキャラクターに埋もれないように頑張りたいと思います」と力を込めた。

最後に、岡本は「本日から初日です。スタッフ、キャスト一同、一生懸命、物語を届けられるように頑張っていますので、ぜひ劇場にお越しください。待っています」と呼びかけて取材会を締めくくった。