音楽と言葉を結ぶ「奏劇」シリーズ第二章『Trio~君の音が聴こえる』三宅健、藤木直人、大鶴佐助らで


2022年12月に、奏劇 vol.2『Trio~君の音が聴こえる』の上演が決定した。主演の三宅健と、藤木直人、大鶴佐助が、孤児院で寄り添いながら育ち、大人になって再会した3人の物語を、バンドネオン、チェロ、そしてピアノの響きとともに表現する。

「奏劇」とは、映画『キネマの神様』や『Fukushima50』などの映画音楽を手がける作曲家の岩代太郎が、演劇と音楽による新たな舞台芸術を目指し、2018年に始動した発案したプロジェクト。「演劇」と「演奏」でひとつの空間に「言葉」を創り出したいという考えから、ミュージカルやオペラのような歌の表現ではなく、物語をベースに音楽が言葉を語り、台詞が音となり、一つの物語を構成する。

シリーズ第一章となった『ライフ・コンチェルト ある教誨師の物語〜死刑執行までのカウントダウン』は、深作健太の演出で2018年夏に上演された。

今作は「人には誰にも音があり、私は相手の印象をハーモニーで感じ取ろうとすることがある」という岩代の言葉を元に創作された。孤児院で兄弟のように育ったサムとトムとキムの3人は、3つの音で鳴り響く和音のように育ち、心に傷を負いつつやがて大人となって再会するが・・・。

人の心の模様を「音」で感じとる才能を持ち、ピアノを通して人の心を描写することができるナイーブで繊細なサム役を三宅。心理カウンセラーとなり、サムと共に人の心を癒す手伝いをするトム役を藤木。サムとトムを兄のように慕っていたものの、やがて孤立し、また突如として二人の前を舞い戻ったキム役を大鶴が演じる。

音楽と言葉を結ぶ「奏劇」シリーズ第二章『Trio~君の音が聴こえる』三宅健、藤木直人、大鶴佐助らで

「言葉」の演奏には、第33回国際ピアソラ・コンクールで日本人初の史上最年少で準優勝を果たした三浦一馬。バッハからジャズ、タンゴ、ポップスなど幅広いジャンルで演奏活動を行うチェリストの西谷牧人が参加。

奏劇 vol.2 『Trio~君の音が聴こえる』は12月15日(木)から12月24日(土)まで東京・よみうり大手町ホールにて上演される。

コメント紹介

岩代太郎(原案・作曲・ピアノ)

常日頃から数多くの映画作品において、
「演じるように奏でる音楽」を綴りたいと願うようになった私は、
「奏でるような演技」に魅了されることも多々ございます。
そんな私だからこそ、でしょうか。
この両者をコンセプトとした新しい舞台芸術にも探求心を抱くようになりました。
そんな志を「奏劇」と名付けたのです。
「演じるように奏で、奏でるように演じる」
そんな新しい舞台芸術が息吹く喜びを、多くの皆様と共に分かち合い、
21世紀ならではのレボリューションへと昇華させたいのです。
「何故、そこに音楽が必要なのか」
作曲家が生涯をかけて問いかける果ての先に、どうかご期待ください。

◆三宅健

プロットを読んだ段階で、とても刺激的な戯曲になると感じていました。
音楽家の方々は楽器を奏でる、役者陣は声を楽器として台詞と物語を奏でる。
同じ舞台上に、音楽家と役者が立つことで
ある種、表裏一体となり、
演奏者と役者で1人の人間を演じる。
新しい形の表現に出会えることをとても光栄に思います。
僕自身も一体全体どう言う作品になるのか全く見当がつかないので、今からワクワクと心を躍らせています。
観に来てくださる皆様には、得体の知れないこの作品の目撃者となっていただければ幸いです。

◆藤木直人

原案・作曲の岩代太郎さんとは相当前ですが、ドラマでご一緒させていただいたことがあります。奏劇は、非常に贅沢な試みですよね。生でミュージシャンの方がライブで演奏してくれるので、普通の朗読劇ではないというか、なにか化学反応が起きるんじゃないかと思います。また、岩代さんも出演されるとのことなので、まさか共演できるとは!と楽しみです。作品に素晴らしい音楽をつけて下さって、より一層作品を高みに導いてくださる心強さはありますけど、同じステージに立つというのは想像つかないので、ステージ上の岩代さんも楽しみです。
非常に複雑だし、難解だけど、きちんと観に来て下さる方々に分かりやすく届けなければいけないな、と感じています。せっかくクリスマスシーズンにできるということなので、みんなが楽しみに来てほしいし、来て下さる方の期待を裏切らない素敵な時間を提供したいと思います。

◆大鶴佐助

最近はいろんな先輩方と共演させていただく機会が多く、カンパニーのメンバーと一つの作品を作ることに対して、自分でも柔軟性が出てきたかな?と現場が終わるたびに感じています。
今回共演させていただく三宅健さん、藤木直人さんは、お二人とも年齢もキャリアも大先輩です。
役柄的には幼馴染という心の部分では近しいところで芝居をしなければならない、純粋ゆえの狂気をお二人がどう演じられるのか、そこに入って自分がどんな芝居をするのか、どう噛み合っていくのかが楽しみです。
プロットを読んだ感じでは、生演奏に助けられるというか多重構造的な作品なので、リーディングとはいってもお芝居ではあるし、どこにたどり着くのか自分としてもとてもワクワクしています。

奏劇 vol.2 『Trio~君の音が聴こえる』公演情報

上演スケジュール・チケット

2022年12月15日(木)~12月24日(土) よみうり大手町ホール

<チケット>
【一般発売】
2022年10月16日(日)~
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/sougeki/

スタッフ・キャスト

【原案・作曲】岩代太郎
【脚本】土城温美
【演出】深作健太

【出演】
三宅健 大鶴佐助 黒田アーサー サヘル・ローズ 藤木直人

<演奏>
三浦一馬(バンドネオン) 西谷牧人(チェロ) 岩代太郎(ピアノ)

あらすじ

サム(三宅健)は幼い頃から周囲とはどこか違っており、自分の気持ちを言葉で表すよりもピアノを弾いて音楽で語りかけた。そして人の悲しみ、喜びや痛みを「音」で感じ取り、彼はピアノを通して音で表現するのだった。ピアノを通して人の心を描写することができるサム。サムは孤児院で育った。同じ孤児院で育った仲間にトムとキムがいる。3人は兄弟のように慈しみ合う、そんな関係であった。

トム(藤木直人)は心理カウンセラーとなった。そしてサムはトムの行うカウンセリングのサポートをしている。トムの元に訪れる人々はトムのカウンセリングと共に、サムが感じ取る患者たちの心の音色によって心を開き、癒されてゆくのだった。

トムの診療所には様々な人が訪れる。若い頃、娘を産み捨てた大金持ちの企業家(サヘル・ローズ)や、愛を見失い、歌えなくなった歌手(黒田アーサー)。そんな患者たちはトムのカウンセリングとサムの奏でるピアノの音色で心を開き、癒されていくのであった。

そんなある日、ニュースが飛び込んでくる。自殺者が急増していると。自ら命を絶つ人々がたえないというこのニュースは少なからず、カウンセラーを生業としているトムにとっては気になるニュースであった。そんなニュースには自分がカウンセリングを行なった患者の名前もあった。

どんどん増える自殺者たち。そんなニュースに心を痛めていたある日、突然二人の前に数年ぶりにキム(大鶴佐助)が戻ってきたのだった・・・。幼少期を懐かしむ3人だったが、キムが戻ってきた本当の目的は一体・・・。

【公式サイト】https://tspnet.co.jp/sougeki-2022






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