声優の夏川椎菜が舞台『オルレアンの少女-ジャンヌ・ダルク-』初主演

演劇

声優の夏川椎菜を主演に、ドイツを代表する劇作家フリードリヒ・シラーの『オルレアンの少女-ジャンヌ・ダルク-』を2022年10月に上演されることが決定した。出演は、夏川のほか、溝口琢矢、松田賢二、峰一作、宮地大介、愛原実花。演出は深作健太が手掛ける。

2021年に「深作組ドイツ三部作」と銘打ち、『火の顔』を始めとするドイツ戯曲を3作品上演した深作組。本作は、「新ドイツ三部作」の第1弾として上演する。また、シラーの時代から普遍的に続く＜平和＞へのメッセージをこめて、フランス・イングランド両軍の将兵を、あえて同じ俳優が演じるという演出をするとのこと。

物語の舞台は、15世紀――長く続く、英仏百年戦争。神の声に導かれ、少女ジャンヌは故郷を飛び出した。オルレアンの町を救うため、ひとり戦場へ身を投じた彼女の「信仰心」はフランス王シャルル七世や王母イザボー、イングランドの騎士ライオネル、そして両軍の将軍と兵士たちを巻き込んで、やがて火刑台上の驚くべきクライマックスへと突き進む･･･。

舞台『オルレアンの少女-ジャンヌ・ダルク-』は、10月6日（木）から10月9日（日）まで東京・シアタートラム、10月15日（土）・10月16日（日）に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演される。

コメント紹介

◆夏川椎菜
『オルレアンの少女-ジャンヌ・ダルク』でジャンヌを演じます、夏川椎菜です。
演出の深作さんとは、朗読劇でたくさんお世話になりましたが、今回は舞台ということで私にとって新たな挑戦です。
今から緊張と不安で倒れてしまいそうですが、演じるのはジャンヌですから、いつまでもウジウジしていてはいけませんね。
これから始まる、私にとっては未知の舞台お稽古･･･ジャンヌの勇ましさを借りる気持ちで、粉骨砕身、どうにかこうにか食らいついて色々と吸収していけたらと思います。
夢と挫折と愛国心の物語、どうぞお楽しみに！

◆深作健太
これは＜戦争＞について、皆さんと一緒に考える演劇です。
ジャンヌ・ダルクは、日本でも有名なフランスの英雄ですが、たった一人、17才の若さで戦場に飛び込み、十九才で火刑にされて散った、彼女を突き動かしていた＜神の啓示＞とは、一体なんだったのでしょうか？
一人の少女の純粋な〈愛国心〉を利用し、搾取する男性原理の社会。
それはとても現代的なテーマをはらんだ戯曲です。
いろんな時代に、多くの名優によって演じられてきたジャンヌ役を、今回はついに初舞台・初座長という形で、夏川椎菜さんが演じます。
夏川さんはこの4年間たくさんの朗読劇で御一緒してきた、僕にとって最も信頼する役者さんの一人、まさにミューズ（芸術の女神）です。
15年ぶりに御一緒する溝口琢矢さんや、盟友・愛原実花さんら、深作組に御縁のある、素敵なキャストが揃いました。
時代はますます混迷を深めておりますが、この記念すべき祝祭を、大切に盛り上げてゆけたらと思います。
ぜひ皆様、劇場へお出かけください。