木村達成、須賀健太らで舞台『血の婚礼』上演決定!演出は杉原邦生


2022年9月から10月にかけて東京・シアターコクーンにてスペインを舞台にした愛の悲劇、舞台『血の婚礼』が上演されることが明らかになった。木村達成、須賀健太、早見あかり、安蘭けいらの出演が決まっており、演出は杉原邦生が務めることに。また、大阪公演も予定されているという。

本作は、スペインの伝説的劇作家、フェデリコ・ガルシーア・ロルカによる官能的な名作悲劇。一人の女をめぐり、男二人が命を懸けて闘う、むき出しの愛の物語となっている。実際に起きた事件を元に1932年に執筆され、翌年にロルカ自身の演出によりスペインで初演、同年にアルゼンチンでも上演された、ロルカの3大悲劇の1作となっている。

スペインのアンダルシア地方を舞台に、婚約した一組の若い男女が互いの家族の期待を背負いながら結婚式を迎えようとする姿、そしてそこに現れた花嫁の昔の恋人がすべてを変えてしまう抑えきれない愛を描いている。数奇な血の宿命、言葉では説明のつかない愛と衝動、地の因習に縛られた男たちの闘い女たちの戦いなど絡み合う事象が、ドラマを生んでいく。今の時代に圧倒的に足りない、“生身の人間のむき出しの熱情”を舞台上から浴びることができる、情熱的な演劇作品だ。

本作の演出は、国内外の戯曲だけでなく歌舞伎の演出も手掛けるなど、演劇界から熱い注目を浴びる気鋭の演出家、杉原邦生が務めており、今回の上演のためにスペイン演劇の翻訳を多数手がけてきた田尻陽一氏が新たに翻訳し2022年版の舞台を作り上げていく。スペイン最高の詩人とも謳われたロルカがこの戯曲の随所に組み込んだ韻文、詩的な言葉をどのように表現するかも見どころの一つだ。

そして、今作にはさまざまなジャンルで活躍をみせる実力派俳優が集結した。一人の女性を奪い合うレオナルドと花婿を木村達成と須賀健太が務め、それぞれ今までにない情熱的な男に挑戦する。かつてはハイパープロジェクション演劇『ハイキュー‼』で共演しバディとして抜群のコンビネーションをみせた2人だが、本作では命を懸けて争うライバル同士を演じることになる。また、レオナルドと花婿の間で揺れ動く花嫁役を早見あかりが演じ、息子を溺愛する“花婿の母親”を安蘭けいが務めることも決まっている。

あらすじ

南スペインのアンダルシア地方の、とある村。母親(安蘭けい)と二人暮らしの“花婿”(須賀健太)は、父親と二人暮らしの“花嫁”(早見あかり)と結婚したいという想いを母に告げた。母親は、溺愛する息子の成長を喜びつつも、ただ一人の家族の旅立ちに複雑な想いが残る。花嫁は優しく家庭的な娘と聞くが、気にかかる噂があるのだ。息子と恋仲になる以前、心を通わせた男がいるという。男の名はレオナルド(木村達成)。かつて、レオナルドの一族に母親の夫と長男は殺されたのであった。

レオナルドは花嫁から別れを告げられその従妹と意に添わぬ結婚をし、今は妻子と姑と暮らしていた。花嫁は、過去を捨て花婿と幸せな家庭を築くと固く決意していた。しかし、花嫁の目の前に現れたのは、かつての恋人・レオナルド。激しく心が揺さぶられる花嫁。忍び寄る不穏な闇・・・。

2人の男の愛がひき起こす、婚礼の日に起きる悲劇とは―。

コメント

■木村達成(レオナルド役)

出演が決まった時は、また須賀健太さんと共演できると聞き、大変嬉しく思いました。以前別作品で共演した際は、本当に多くの時間を一緒に過ごしました。少し緊張もありますが、楽しく、闘志を燃やしながら、一緒に作品を創っていきたいです。
本作品はストレートプレイではありますが、詞のような台詞があり、そこは少し歌うかも・・・?という話を聞いています。どんな作品になるかはまだこれからですが、楽しみにしていて下さい。熱く、胸を打たれる作品で、現代でも起こりうるお話だと思います。皆さま是非、劇場でお待ちしております。宜しくお願いします。

■須賀健太(花婿役)

『血の婚礼』は、人間らしさや普遍的な部分が描かれている作品だと思います。
特に本作品で楽しみにしているのは、木村達成さんとの再共演です。以前は、ライバルでもあり仲間でもあり、お互いを高め合うような役でしたが、今回は 1 人の女性を取り合います。全く違う役柄ですので、新たな関係値を楽しんで頂けるのではと思います。
シアターコクーンという、素晴らしい劇場にまた立たせて頂けることも、大きな喜びです。是非、劇場にいらして頂ければと思います。宜しくお願いします。

■早見あかり(花嫁役)

戯曲を読む前は、難しいお話だというイメージを持っていましたが、読み進めるうちに、現代と表現の仕方は違っても、これは「愛」がテーマの作品なのだと思い、ひき込まれていきました。
まだ他キャストの皆さんにもお会いしておらず、上演台本も読んでいない状況ですが、今後皆さんとお稽古をして、愛という大きなテーマと向き合いながら、一緒に作品を創っていけることを、楽しみにしております。
このような時代ではありますが、「愛とは何か」というお話を、是非、劇場でご覧頂ければと思います。宜しくお願いします。

■安蘭けい(母親役)

この『血の婚礼』という戯曲については、重く、救いようの無いお話であった印象が強く残っています。今回は、杉原邦生さんによってどのように演出されるのか、それによって印象も変わってくるかと思うので楽しみにしています。明るいお話とは言い難いですが、人間の深いところを炙り出すような作品で、素晴らしい戯曲です。世の中が大変な時期ではありますが、エンターテインメントの力で少しでも夢や希望を与えられるように頑張りますので、是非、観にいらしてください。劇場でお待ちしております。

舞台『血の婚礼』公演情報

スケジュール

【東京公演】2022年9月15日(木)~10 月 2 日(日) Bunkamura シアターコクーン

スタッフ

【原作】フェデリコ・ガルシーア・ロルカ
【翻訳】田尻陽一
【演出】杉原邦生
【音楽】角銅真実、古川麦
ほか

キャスト

木村達成
須賀健太
早見あかり
安蘭けい
ほか

【公式サイト】 https://horipro-stage.jp/stage/chinokonrei2022/
【公式Twitter】 https://twitter.com/chinokonrei

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