『となりのトトロ』をロイヤル・シェイクスピア・カンパニーが世界初舞台化


宮崎駿監督のアニメーション映画『となりのトトロ』を、イギリスの名門演劇カンパニー「ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)」が初舞台化することが分かった。2022年10月からロンドンのバービカン劇場で上演される。舞台化の提案者は映画で音楽を手掛けた作曲家の久石譲で、宮崎駿監督がこれを快諾したことでプロジェクトがスタート。本作のエグゼクティブ・プロデューサーも久石が務めるという。

RSCは、シェイクスピア生誕の地であるストラットフォード・アポン・エイボンを拠点とする英国の代表的な演劇カンパニー。パトロンをエリザベス女王、理事長をチャールズ皇太子が務めている。カンパニーでは、シェイクスピア作品のほか現存の劇作家による新作の上演や、演劇プロデューサーのキャメロン・マッキントッシュの共同製作したヒット作品『レ・ミゼラブル』や『マチルダ・ザ・ミュージカル』など、世界中で愛される良質な作品を産み続けている。『となりのトトロ』についてはかねてより舞台化を熱望しており、この度念願の実現を果たす。

演出は『アクナーテン』でローレンス・オリヴィエ賞を受賞するなど、数々のオペラ作品などを手掛けてきたフェリム・マクダーモット、脚本は書き下ろし作品『オッペンハイマー』でRSCが世に送り出した注目の若手脚本家トム・モートン=スミスが担当する。

また、舞台にはバジル・ツイストによって創られたパペットが登場。さらに久石の音楽をウィル・スチュアートが新たにオーケストレーションし、ライブ演奏の音響デザインをトニー・ゲイルが手掛ける。

舞台化にあたり、久石は「この作品に本当の意味で普遍性があるなら――僕はあると思っていますが――まったく違うカルチャーで育った人たちが違う言語でやっても、きっと世界中の人に伝わるはずです」とコメント。また、題字を手掛けたスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーも「果たしてどうやってトトロと出会えるのか。とても楽しみにしています」とコメントを寄せた。

演出のフェリム・マクダーモットは「美しい音楽とともに、舞台にします。パペット、役者とともに、命を吹き込みます」と意気込みを語った。なお、本作はフェリム・マクダーモットが主宰するカンパニー・インプロバブルが制作協力し、RSCと日本テレビが共同製作するとのこと。

ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー『となりのトトロ』は、2022年10月8日(土)から2023年1月21日(土)までロンドン・バービカン劇場にて上演される(10月8日~10月14日にプレビュー期間あり)。

(C)Studio Ghibli

コメント紹介

◆久石譲(エグゼクティブ・プロデューサー/音楽)
宮崎駿監督の映画『となりのトトロ』が、イギリスのロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)によって舞台化されます。演出はフェリム・マクダーモット。ミニマルミュージックの作曲家フィリップ・グラスのオペラも演出している優れた演出家で、「となりのトトロ」も大好きです。今回のチームは、フェリムを中心に、熱気を持って、クリエイティブな努力を重ね続けています。
日本にはミュージカルや舞台を好きな人が大勢います。ところが、日本発の世界中で上演されているオリジナル舞台作品、あるいはミュージカル作品がありません。「となりのトトロ」は世界中の人が知っている日本の作品です。もし舞台になったら、世界に出ていく最初の作品になるんじゃないか、そういう思いがあって「僕が観たい」と、宮崎さんに話したのがきっかけです。宮崎さんからは「久石さんがやるなら」と言われました。

僕は原作の映画に携わっていたので、映画を壊したくないという思いが強くあります。最初から日本語で舞台化したら、どうしても映画と被ってくる。ならば外国でやったらどうかと考えました。

この作品に本当の意味で普遍性があるなら――僕はあると思っていますが――まったく違うカルチャーで育った人たちが違う言語でやっても、きっと世界中の人に伝わるはずです。

宮崎さんは佇まいの美しい方です。いつもシャツの一番上までボタンを締めているような宮崎さんの雰囲気は、イギリスと合う。それもあって、 RSCに決まった時には本当に嬉しかったです。

外国で舞台化すると、スペクタクルになってしまう心配があります。トトロが飛び回ったりすることがないよう、僕は言い続けています。お互いに率直に意見を言い合える、いい関係で作っています。

とても素晴らしい舞台になると思っています。今年の秋です。楽しみにしていてください。

◆フェリム・ マクダーモット(演出)
私たちが手がけるのは、世界中で多くの人が愛する映画『となりのトトロ』です。それを美しい音楽とともに、舞台にします。パペット、役者と、命を吹き込みます。映画で音楽を手がけた久石譲が、私たちをリードしてくれています。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)をはじめ、パペットクリエーターのバジル・ツィスト、美術デザインのトム・パイ、トム・モートン=スミスの脚本、これらが素晴らしいコラボレーションとなって結実します。本当に楽しみにしています。

◆鈴木敏夫(スタジオジブリ・プロデューサー)
宮崎駿が描いた、バス停で少女とトトロが佇む1枚の絵を見た時、僕はこれを「映画にしたい」と思いました。
なぜなら、宮さんがこの映画を作ってくれたら、子どもの心に戻れると思ったからです。時代は1955年。舞台は日本の田園。これは僕の少年時代の話です。できあがった映画は、観た人がみんな子どもの心に戻れる作品になりました。
そんな『となりのトトロ』を、今度は「舞台にしたい」と言ってくれたのが、映画で音楽を作ってくれた久石譲さんです。
宮さんは「久石さんがやるなら」と快諾してくれました。
久石さんが選んだのは、イギリスの名門、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー。
果たしてどうやってトトロと出会えるのか。とても楽しみにしています。




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