彩の国シェイクスピア・シリーズ『ヘンリー八世』吉田鋼太郎、阿部寛らが再集結し再演へ

演劇

彩の国シェイクスピア・シリーズ『ヘンリー八世』が、2022年9月に再演されることが決定した。本作は、2020年2月に上演されていたが、コロナ禍の影響を受けて途中で公演中止となっていた。あれから2年半。演出も手掛ける吉田鋼太郎、主演の阿部寛らほぼ全キャストが再集結する。

彩の国シェイクスピア・シリーズ『ヘンリー八世』吉田鋼太郎、阿部寛らが再集結し再演へ

シェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指し、1998年にスタートした彩の国シェイクスピア・シリーズ（SSS）。蜷川幸雄監修・演出のもと、第一弾『ロミオとジュリエット』から足かけ23年、2016年10月に吉田鋼太郎が2代目芸術監督を引継ぎ、2021年5月にシリーズ第37弾として『終わりよければすべてよし』を上演し、全作品の上演を完走した。しかし、シリーズ第35弾として上演されたこの『ヘンリー八世』は、無念の終幕に。中止が決定したその日に、すでに再演の可能性を探っていたという。

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第35弾を迎える彩の国シェイクスピア・シリーズ。2020年2月には、阿部寛を主演に『ヘンリー八世』を上演する。そこに抜擢されたのが、初舞台となる金子大地だ。ドラマ『おっさんずラブ』で注目を集め、『腐女子、うっかりゲイに告る。』の主演など活躍[…]

物語の舞台は、16世紀の英国王宮。ヘンリー八世の寵愛を受け、出世のために策略をめぐらす高慢な枢機卿ウルジーは王侯貴族たちの非難の的になっていた。ある晩、ウルジーが催す晩餐会で王は王妃キャサリンに仕える女官アン・ブリンに心を奪われる。王は王妃との結婚を無効にしようと離婚裁判を起こすが、宗教や複雑な国際問題が絡み、歴史的な問題へと展開していくことに――。

彩の国シェイクスピア・シリーズ『ヘンリー八世』は、9月16日（金）から9月25日（日)）まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場大ホールにて上演される。愛知、大阪、北九州、宮城での公演予定あり。

埼玉公演のチケットは、7月9日（土）より一般発売開始。

（撮影／渡部孝弘）

1 コメント紹介
2 彩の国さいたまシェイクスピアシリーズ『ヘンリー八世』公演情報
- 2.1 上演スケジュール
- 2.2 スタッフ・キャスト

コメント紹介

◆吉田鋼太郎（演出・出演）
約2年前、公演中にコロナで中止が決まり、どうにも気持ちの落ち着かせどころが見つからず、帰るに帰れず楽屋でコーヒーなど啜っていると、1人また1人、同じ気持ちの役者たちがゾロゾロと集まって来て
「悔しいですね。地方公演も全部ダメらしいです」
「なんともなりませんかね」
と泣き事を並べている内、阿部ちゃんもやって来たので、何しろ多忙の阿部ちゃんなのでダメ元で
「阿部ちゃん、もっかいやろうよ」
と持ちかけてみると意外にも
「やりましょうよ」
と言ってくれた。
ような気がした。

後日その旨確認するとやはりやってくれるらしい。
出演者たち全員にも再演の意思を訊ねたら全員やると言っている。
つまりこの再演はあれこれ試行錯誤の後に決まったのではなく、ほぼ中止が決まった時点で動き始めた企画ということになる。
出演者も初演と99%同じメンバーで、皆、満を持している。
阿部寛のキングはじめ、さらにパワーアップ、さらに想いが深くなっていく『ヘンリー八世』、ご期待ください。

◆阿部寛（主演）
あの血が煮えたぎるようなシェイクスピアの世界に再び戻れることに今からワクワクしています。
2年前コロナで中止になった時、悔しさと同時にこれも1つのチャンスだと思った。
案の定その日に鋼太郎さんが俺に再演の話を持ちかけてくれた。もちろん「やりましょう」と答えた。
あの日からずっと自分の中のヘンリー八世は続いている。
しかもほぼ全員が同じキャストでやれることに感謝している。
今度のヘンリーはさらなる進化を遂げることになるだろう。
楽しみで仕方がない。