世田谷パブリックシアター芸術監督交代、20年務めた野村萬斎から白井晃へ


世田谷パブリックシアター芸術監督を20年務めた野村萬斎が、2022年3月31日をもって退任。これに伴い、次期芸術監督として、同年4月1日付で演出家・俳優の 白井晃が就任することが発表された。

野村は、1997年4月5日の世田谷パブリックシアター開場柿落とし『三番叟』以来、こどもの劇場「狂言ワークショップ」に参画し、2002年に芸術監督就任。就任直後から現在まで続く「狂言劇場」「MANSAI◉解体新書」「現代能楽集」のシリーズを企画してきた。

狂言の技法を駆使した新作『まちがいの狂言』、古典芸能とシェイクスピア、現代劇との融合を図った『国盗人』『マクベス』などの舞台を次々と演出・出演し、全国で公演。2001年には『まちがいの狂言』をロンドン、サンフランシ スコ、ニュージャージーで、2003年には『ハムレット』をロンドンにて上演するなど、海外で公演を行うことも。

2006年に発表した自らによる構成・演出・出演作『敦─山月記・名人伝─』では、朝日舞台芸術賞、紀伊國屋演劇賞を受賞。2017年に新演出を手がけた劇場開場20周年記念公演『子午線の祀り』では読売演劇大賞最優秀作品賞、毎日芸術賞千田是也賞を受賞した。

今後は、2022年2月24日(木)に『MANSAI◉解体新書 その参拾弐 完「檄」~初心不可忘~』、2月27日(日)に戯曲リーディング『ハムレット』よりを同劇場にて行う予定。

次期芸術監督となる白井は、2014年4月より、KAAT 神奈川芸術劇場アーティスティック・スーパーバイザー(芸術参与)に就任し、2016年4月から2021年3月までKAATの芸術監督を務めていた。

世田谷パブリックシアターでは、開場時より多数の公演を手掛けており、同劇場の企画制作公演では『偶然の音楽』音楽劇『三文オペラ』『ガラスの葉』『マーキュリー・ファー Mercury Fur』『レディエント・バーミン Radiant Vermin』などを演出。第9・10回読売演劇大賞優秀演出家賞、2005年演出『偶然の音楽』にて湯浅芳子賞 (脚本部門)、12年演出のまつもと市民オペラ『魔笛』にて佐川吉男音楽賞、2018年演出『バリーターク』(KAATとの共同制作)にて小田島雄志・翻訳戯曲賞などの受賞歴がある。

直近では、2022年1月28日(金)から2月16日(水)まで同劇場にて『マーキュリー・ファー Mercury Fur』(出演:吉沢亮、北村匠海、加治将樹、宮崎秋人、小日向星一、山﨑光、水橋研二、大空ゆうひ)を上演予定。

チケットぴあ
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