橋本環奈&上白石萌音らが登壇!舞台『千と千尋の神隠し』製作発表記者会見レポート


2022年2月から東京・東宝劇場で開幕する舞台『千と千尋の神隠し』の製作発表記者会見が11月9日に行われ、千尋役の橋本環奈、上白石萌音、ハク役の醍醐虎汰朗、三浦宏規、カオナシ役の菅原小春、辻本知彦、リン・千尋の母役の咲妃みゆ、妃海風、釜爺役の田口トモロヲ、橋本さとし、兄役・千尋の父役の大澄賢也、湯婆婆・銭婆役の夏木マリ、朴璐美が登壇した。

宮﨑駿監督による不朽の名作アニメーション映画『千と千尋の神隠し』は、2001年の封切り以降、日本国内での爆発的に大ヒットしただけでなく、2003年には米国アカデミー賞長編アニメーション映画賞を受賞、2019年には中国で初めて公開されるなど、世界的な広がりを見せてきた。

この舞台化を、ミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』の世界初演の潤色・演出を担い、そのほか『ナイツ・テイル』や『ダディ・ロング・レッグズ』など演劇史に残る名作を生み出してきた英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアードが熱望。来日の折にスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーと対話、宮﨑駿氏との対面も果たし、舞台化の許しを得たという。

会見には鈴木氏も駆けつけ、「皆さんがんばってください!」とエールを送る一幕が。また、「舞台化したいという話をしたときに彼(宮崎監督)が最初に言ったのは『いいよ』っていう簡単な一言だったんです。『あんなに多くの人に支持されたんだから俺のものじゃない、みんなのものだ』、そう言ってました。『耳をすませば』を作るときに参考にしたのが、イギリスの方が日本の女子中学生を追ったドキュメンタリーでした。イギリスの方が撮るとこんなに面白いんだなと宮崎と話していたのを覚えてます。だから今回もジョンが間違いなく素晴らしい舞台を作ってくれると思います」と舞台への期待を語った。

橋本環奈&上白石萌音らが登壇!舞台『千と千尋の神隠し』製作発表記者会見レポート

本作で舞台初挑戦、千尋を演じることになった橋本環奈は「『千と千尋の神隠し』は語らずとも日本中の誰もが、そして世界中のみんなに愛されている作品だと思うので、千尋を演じさせていただくというのは光栄なことだなと思います。私自身初舞台になります。右も左も上も下も何もわからない状態なのですが、皆さんの背中を見て何でも吸収してとにかく真っ直ぐぶつかっていけたらと思います」とコメント。また、「これまで、自分は緊張しないタイプだと思っていたんですが、ここに立って初めて緊張というものを感じています。この作品が注目されてるんだなと感じていますし、来年3月に帝国劇場で有観客でできると聞いてホッとして、うれしかったので、実際にお客さんに見ていただいて、千尋として皆さんに思いを届けられたらと思います」と意気込んだ。

そして橋本と共にWキャストで千尋を演じる上白石は「この作品がもちろん私も大好きで7歳のときに初めて見たんですが、あまりの世界観に恐ろしさなど感じつつ引き込まれるものを感じて、泣きながら最後まで見たそうです。心に刻まれている作品をこうやって演じることになった巡り合わせがすごく嬉しく、ありがたく感じています。プレッシャーを拭うことはできないと思うので、心地よく感じながらリスペクトと覚悟と責任を持ってしっかりと演じたいと思います」と語り、「映画を見れば見るほど、どうやってやるんだろうというハテナが沢山浮かぶんですけど、きっとジョンの頭の中にいっぱい素敵なアイデアがあると思うので、それをしっかり体現できるように千尋のように勇敢にがんばりたいと思います」と気合十分の様子だ。

橋本環奈&上白石萌音らが登壇!舞台『千と千尋の神隠し』製作発表記者会見レポート

ハクを演じる醍醐虎汰朗は「日本のみならず世界に愛される作品に参加できることを誇りに、幸せに思います。今日何話そうか考えていたんですけど、いざこの場に立つと全部忘れちゃいました(笑)。僕自身もプレッシャーを感じてますし、緊張もしてるんですけど、こんなに素晴らしい方々に囲まれているので胸を借りながら僕にできることを精一杯がんばりたいと思います」と緊張を滲ませながら語り、三浦も「素晴らしい作品の初の舞台化にハクという役で携われることを光栄に思います。『千と千尋の神隠し』の舞台化と聞いた時、僕自身ワクワクしていて、ハクなので龍になる場面はどうなるのかとかすごく気になっていて僕自身もすごく楽しみにしてます。この作品にはファンの方が多くいらっしゃると思うので、みなさまの期待を裏切らないように精一杯演じたいなと思っています」とコメントした。

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また、カオナシ役には2人のダンサーが。菅原は「出演が決まったときに『カオナシ、キレキレなの?』『そんな動くの?』と周りからいっぱい言われて(笑)。確かにそんなに動くのかな、どうなるのかなと、分かってないところなのですが、とても神秘的な存在な人物なのか、動物なのか、宇宙なのか、世界なのか分からないですが、生きてることは確かだと思うので人間の最大の身体表現を使って、毎日一人でも多くの人の輝きになる“なまもの”をお届けできればいいなと思います」と意気込み、辻元は「ワークショップを一度だけやったんですけど、そのときに舞台美術、衣装の構想、井出さんの振り付けを見てすごいワクワクさせられて、ジョン・ケアードさんの演出が楽しみになりました。イギリスのミュージカルには知識がいっぱい詰待っているのを感じました。子供心に戻ったような気がして、ワクワクして演出を受けるのが楽しみです。宮崎駿監督の作品は5歳のときに『風の谷のナウシカ』を初めて見て今、人生の一部になっているので、この舞台を見た人に人生の一部になれたらいいなと思いながら演じたいです」と作品への思いを語った。

橋本環奈&上白石萌音らが登壇!舞台『千と千尋の神隠し』製作発表記者会見レポート

リン・千尋の母役を勤める咲妃は「幼少期からスタジオジブリ作品の大大大ファンで、全ての作品を拝見してきました。この作品のオーディションの話を頂いたときに、得も言われぬ興奮に襲われて、どうしても作品に携わらせていただきたいという思いで、ジョンさんとのオーディションに挑ませていただきました。この場に居られることが夢のように幸せです。ポスターを見て興奮を抑えるのに必死なのですが、この状態ではだめなので、しっかりと地に足をつけて現実世界を生きる千尋の母、そして千尋を後押しする心強い存在であるリンを演じられるよう、心整えて稽古、本番に挑みたいと思います」と興奮気味にコメント。

同じくリン・千尋の母役の妃海風も「私も会場に入ってからずっと感動し続けております!  前日、宝塚とかけてもう少し賢い文章を考えてきたんですが、感動が優先してしまって同じく興奮している状態です。この先、沢山の興奮が待ち受けているのかと思うとすごくワクワクしますし、リンとして夏木マリさん、朴璐美さんが演じる湯婆婆の元で働くという経験、そして橋本環奈さん、上白石萌音さん演じる千尋の面倒を見るという経験、そんなこと人生でないと思うのですごく幸せを感じております。がんばりたいと思います!」とこちらも力強く語った。

橋本環奈&上白石萌音らが登壇!舞台『千と千尋の神隠し』製作発表記者会見レポート

釜爺役の田口トモロヲは「歴史のある帝国劇場に出演する緊張、世界中にファンを持っている作品に出演する緊張だけでW緊張。さらにジョン・ケアードさんという素晴らしい演出家とのコラボレーションということでトリプル緊張、三つ巴の緊張があるんですよね。この三つ巴の緊張をうまく良き緊張に変えて、自分の味方にして最後まで完走出来たらいいなと思います。初日には釜爺の6本腕が生えているかどうか…是非ご覧いただけたらと思います」とコメント。

また、同役の橋本さとしは「キャラクターに思い入れがあったり感動する場面がいっぱいあって、この作品を見た方それぞれに残像が残っている作品だと思います。そこに僕たちが生身の体でチャレンジしていく。この作品がどう舞台化されるのか、ワクワク楽しみにしているという期待値が高まっているのを出演者の一人として肌で感じているのですが、その期待にジョン・ケアードという世界的演出家が必ず応えて、僕たちという役者を使って表現してくれると思います。見に来られたお客様が楽しめるようなエンターテイメントにしたいと思っています」と語り、さらに「本番までにはなんとかあと何本か手を生やせるようにがんばります(笑)。期待して待っていてください」と茶目っ気たっぷりに意気込んだ。

千尋の兄役・千尋の父役の大澄賢也は「ジョンの演出、素晴らしいキャストの皆さんと一緒に作品を作るということを想像するだけで興奮していて、その中で自分には何ができるかと考えてワクワクしてます。今、萌音ちゃんと一緒に『ナイツ・テイル』という作品をやらせていただいてるのですが、ジョンがいつもジョークを忘れず、どんなことがあっても穏やかで、年齢とかキャリアとか全く関係なく平等に接して僕たちを導いてくれています。そんなジョンと一緒にモノを作ることが光栄で、この作品でも楽しみにしております」と楽しみな思いを語った。

そして、映画『千と千尋の神隠し』でも声優を務めた夏木マリは「ジョンとは『レ・ミゼラブル』以来の再会でして、今回はジョンがこの世界をどのように作ってくれるのかとても楽しみにしてます。思い起こせば、声をやったのが20年前なんですね。20年経って舞台をやるとは思ってもみませんでした。舞台なので映画とは別物として、新人のような気持ちで、橋本さんと同じような気持ちでフレッシュに取り組んでいきたいと思います」と意気込み、Wキャストとして湯婆婆・銭婆役を演じることになった朴璐美は、「湯婆婆役で出演させていただけることになり、とても胸が躍っています。ジョンのオーディションが『璐美のすべてを出して』と言われた時に、このジョンの目の奥になら飛び込んでいけると思って精一杯演じさせていただきました。だからジョンの演出を本当に楽しみにしてますし、共演者の方々もとても燃えていると思うので、私もその暑さに負けないように、帝国劇場を油屋に変えていきたいと思います」と意気込んだ。

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最後に、橋本環奈が「とにかくここまで来たらやるしか無いという気持ちです。この場に立たせていただいてより現実味が増しました。私自身初めてのことですが舞台に立って皆さんに生きた千尋を届けられるようにがんばりたいと思います」と語り、上白石が「今日が来るまでずっとドキドキしてたんですけど、皆さんの明るい人柄に触れて、稽古が楽しみで仕方なくなりました。ジョンはいつも遊ぶように演出をつける方で、その稽古場がクリエイティブでとても好きなので、ひとつひとつ楽しんで皆さんに素敵な舞台を届けられるようにがんばりたいと思います」とメッセージを送り、製作発表を締めくくった。

舞台『千と千尋の神隠し』は、2022年2月・3月に帝国劇場にて上演される。その後、4月 に大阪、5月に福岡、6月に札幌、6月・7月に名古屋で上演予定あり。

(取材・撮影=エンタステージ編集部3号)

【公式サイト】 https://www.tohostage.com/spirited_away/

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