三浦大輔×岡田将生×峯田和伸×寺島しのぶ『物語なき、この世界。』開幕!炙り出すエゴと“究極のリアル”


2021年7月11日(日)に東京・BunkamuraシアターコクーンにてCOCOON PRODUCTION 2021『物語なき、この世界。』が開幕した。本作は、三浦大輔の3年ぶりの新作舞台。売れない「俳優」役に岡田将生、売れない「ミュージシャン」役に銀杏BOYZの峯田和伸を迎え、人生をドラマチックに彩りたがる人間の“エゴ”を炙り出す。

三浦大輔×岡田将生×峯田和伸×寺島しのぶ『物語なき、この世界。』開幕!炙り出すエゴと“究極のリアル”

スキャンダラスな題材と、リアリティーを追求した演出を得意とする三浦が、今回の舞台に選んだのは新宿・歌舞伎町。「ドラマ」の主人公に憧れる売れない俳優と、人生に「ドラマ」を求める売れないミュージシャンが、うらぶれた風俗店で10年ぶりに邂逅するところから、物語は始まる。

三浦大輔×岡田将生×峯田和伸×寺島しのぶ『物語なき、この世界。』開幕!炙り出すエゴと“究極のリアル”

岡田が演じるのは、同棲している彼女の稼ぎでヒモ生活をおくる俳優の菅原裕一役。菅原の高校時代の同級生でありミュージシャンの今井伸二役を峯田が演じる。現実とは真逆の役柄を、初共演の二人がどう演じるのか。

三浦大輔×岡田将生×峯田和伸×寺島しのぶ『物語なき、この世界。』開幕!炙り出すエゴと“究極のリアル”

そして、今井のバイト先の後輩でフリーターの田村修役に柄本時生。菅原の彼女でOLの鈴木里美役に内田理央、事件のキーマンとなる橋本浩二役に星田英利、本作品の鍵を握る歌舞伎町のスナックのママ・橋本智子役に寺島しのぶを迎える。

三浦大輔×岡田将生×峯田和伸×寺島しのぶ『物語なき、この世界。』開幕!炙り出すエゴと“究極のリアル”

誰もが物語の“主人公”であり“脇役”で、人生に物語を求めがちな現代。「そもそも『物語』なんて存在するのか・・・」。何か起きそうで、起こらなそうな危うい街、新宿・歌舞伎町で、そんな矛盾が交差する世界の“究極のリアル”を追い求めていく。

三浦大輔×岡田将生×峯田和伸×寺島しのぶ『物語なき、この世界。』開幕!炙り出すエゴと“究極のリアル”

COCOON PRODUCTION 2021『物語なき、この世界。』は、7月11日(日)から8月3日(火)まで東京・Bunkamuraシアターコクーン、8月7日(土)から8月11日(水)まで京都・京都劇場にて上演。

三浦大輔×岡田将生×峯田和伸×寺島しのぶ『物語なき、この世界。』開幕!炙り出すエゴと“究極のリアル”

コメント紹介

◆三浦大輔
稽古中はマスク着用で何とかやってきました。難しいテーマでしたので、舞台として成立するのか手探りでしたが、良いものをお届けしたいと皆で一緒に意見交換しながら協力しあってこの世界感を作り上げました。(キャスト・スタッフの皆さんには)感謝しています。いよいよお客様にお見せ出来るので、反応が楽しみです。

◆岡田将生
感染対策を徹底的に行いながら稽古をやってきました。この作品は疲れれば疲れるほど良くなってプラスになっていき疲労感イコール気持ちよくなってきて、とても充実した稽古ができました。やっとお客様の前で最高の芝居を届けられるのが嬉しいです。一つ一つのシーンを大切に演じていきます。

◆峯田和伸
稽古場ではマスク着用でしたので目だけの情報だけで稽古をしていましたが、劇場に入ってマスクを外してお芝居ができるのでやっと一緒にお芝居ができているな、と実感がつかめた感じがしました。本場が楽しみです。舞台は同じ設定で同じ台詞を話しますがそこに楽しみを見出したいと思っています。
これが最期になってもよいという覚悟で、自分がやらなくてはいけないことをやるだけです。がんばります。

◆寺島しのぶ
三浦さんの舞台は『禁断の裸体』以来で、その時も子どもが生まれて2年経った時で煙草の火がつけられない程緊張したのを覚えています。今回も2年振りに舞台へ引き戻してもらい縁を感じています。三浦さんのグサッと刺さる台詞を理屈っぽくなくいかにサラッとメッセンジャーとして伝えるためにどう身体に入れるのか戦っています。
稽古の始め、三浦さんに「岡田さんは風俗に通う体形をしていない」と言われていましたが、今では風俗に通う身体が形成されていて、その変わっていく姿を近くで見られたのはお宝でした。

COCOON PRODUCTION 2021『物語なき、この世界。』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2021年7月11日(日)~8月3日(火) Bunkamuraシアターコクーン
【京都公演】2021年8月7日(土)~8月11日(水) 京都劇場

スタッフ・キャスト

【作・演出】三浦大輔
【出演】
岡田将生、峯田和伸、柄本時生、内田理央、宮崎吐夢、米村亮太朗、星田英利、寺島しのぶ
日高ボブ美、増澤璃凜子、仁科咲姫、有希

あらすじ

舞台は新宿歌舞伎町。人々は皆、猥雑なネオン看板が軒を連ねる通りを抜け、突き当たりにある映画館に向かって歩いていく・・・。
空虚な街並みに抗うように、何かしらの『物語』を求め、歩いていく・・・。そこで、『ドラマ』の主人公に憧れる、売れない俳優と、人生に『ドラマ』を求める、売れないミュージシャンが、うらぶれた風俗店で10年ぶりに邂逅する。その出会いは、『運命』というには間抜けすぎ、二人のお互いへの想いは、『友情』という言葉で言い表すには、あまりにも軽薄で浅はかだった・・・。「自分達の身の上には、『ドラマ』など起こり得ない」唯一、二人を結びつけたものは、それぞれの人生に対する、共通した『諦念』しかなかった・・・。
そんな時・・・二人の身に、分かりやすすぎるくらい、大きな『事件』が降り掛かる。二人は、たまたま出くわした、とある中年男と争いになり、男を突き飛ばしてしまう。男の頭からは大量の血が流れ――!!
その場に訪れた俳優の彼女、ミュージシャンの友人、そして彼らを助けるスナックのママを巻き込んで、脇役も出揃ったかのように、二人が主人公の『ドラマ』は、いよいよ幕を開けた!かのように見えたが・・・。
二人は、歌舞伎町の街並みを眺め、呟く・・・。

「そもそも、この世の中に『物語』など存在するのだろうか・・・」

(撮影/細野晋司)

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