井上芳雄『首切り王子と愚かな女』で蓬莱竜太と6年ぶりのタッグ!共演に伊藤沙莉ら


劇作家・演出家の蓬莱竜太と、蓬莱とのタッグ復活を待望した井上芳雄が、『正しい教室』(2015年)以来、6年ぶりに手を組んで取り組む大人のファンタジー『首切り王子と愚かな女』が2021年6月に上演される。

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3月21日(土)にZeppブルーシアター六本木にて初日の幕を開けた舞台『正しい教室』。ミュージカルのみならず、ストレートプレイの世界でも活躍する井上芳雄が「一番信頼している劇作家・演出家」とも言える蓬莱竜太と4年振りにタッグを組んで挑戦する[…]

本作は、蓬莱が手掛けるブラックで、しかし人間の真実に迫る“現代の寓話”。魑魅魍魎が渦巻く王室を舞台に、腹に一物ある大人たちがあの手この手で陰謀、裏切り、忖度、愛憎、競争をたくらみ、のしあがろうとしていく・・・。そんな大人たちの欲望が先走る様子を、シニカルな笑いをまぶしながら描き出していく。

癇癪持ちで自分勝手、傍若無人の“首切り王子”役を井上芳雄が、その王子に慕われ、世話係にまで上りつめた貧しい村の“愚かな女”役を井上と初共演の伊藤沙莉が演じる。

そのほかキャストに高橋努、入山法子、太田緑ロランス、石田佳央、和田琢磨、そして若村麻由美らが名を連ねている。

コメント紹介

◆蓬莱竜太(作・演出)
劇場に足を運ぶ、そんな行動すら以前より能動的なエネルギーが必要な時代になりました。だからこそシンプルに、観てよかった、足を運んでよかったと思ってもらえる作品を創りたい。「面白い」とは何か、井上芳雄くん、伊藤沙莉さんを中心に悩んでいこうと思います。子供が観ても面白い大人の寓話。幅の広いキャステイングなので、僕もやったことのないことに挑戦してみたいと思っています。今必要なのは「リアル」より「ファンタジー」なのかなと。
どうなることやら楽しみに来てください。

◆井上芳雄
パルコ劇場で蓬莱さんと一緒にやらせてもらうのも、もう4回目になります。毎回見事に異なる、でもそれぞれ強いイメージが残る作品でした。今回もまた新たな座組みで、新しい作品にチャレンジできて幸せです。
蓬莱さんが今、何を面白いと思っているのか、とても興味があります。現在の世の中だからこそ、演劇だからこそできることがあると信じて、その世界に全身で飛び込みたいです。

◆伊藤沙莉
いつか出演させて頂きたいとずっと思って、目標の一つにしていた蓬莱さんの作品への出演が、やっと叶う喜びと共に一気に緊張感が高まっています。しかし、こういうタイミングで蓬莱さんから生まれる作品に携われることを嬉しく有り難く思いました。精一杯がんばります。届けます。宜しくお願い致します。

◆若村麻由美
17歳の時にふらりと当日券で入ったパルコ劇場。無名塾公演『ハロルドとモード』のあの感動!そこから私の役者人生は始まった。思い入れ深いパルコ劇場が生まれ変わり、念願の蓬莱さんのオリジナル作品にお声掛けいただき光栄です。
しかもファンタジー? 女王役も初体験!デビット・ヘアの二人芝居『プレス・オブ・ライフ』(14)以来の蓬莱演出に胸が高鳴ります。スタッフキャスト観客がひとつになる、劇的なる場の醍醐味を存分に味わいたいと思います。

◆高橋努
蓬莱さんと仕事をするのは5本目。毎回私という俳優の知らなかった部分を引き出してくれ、発見と驚きの連続だが、もっとずっと先を見ている蓬莱さんを必死に追いかけるような感覚で稽古をすることが必要。心と体と頭と神経が疲弊し、無性に酒が飲みたくなる(笑)。
この1年と数ヶ月、私は生活の「楽しみ」が減少した。色んな人たちと会うことも、仕事が入っている時の外食も、自粛しなければならない。そんなこの頃。お客様の「楽しみ」の一端になれれば。観劇後にもジワる「楽しみ」になれれば、この上幸せなことはない。蓬莱さんの新作、新PARCO劇場、「楽しみ」な作品になるのは確実である。

◆入山法子
蓬莱さんが目の前でまばたきをするたびに、私は自分が発した言葉に嘘はなかっただろうかと自問する。
見られたくない部分を隠したり、守ったりすることが、全く無意味な人だからだ。
いつか出させてくださいと何度も本気で言ってきたけど、いざその夢が叶うのだ!と思うと、興奮と同時に、蓬莱さんの描く人間の渦の中に素直に存在していられるか、怖さも押し寄せる。夢が夢のまま終わらぬよう、今、舞台に立てることを心から感謝して、防具を持たず、全力で挑みます。

◆太田 緑 ロランス
プロットを読んだ時から、ドキドキと、ワクワクが止まりません。蓬莱さんとは4度目ですが、いつも思いがけない役を書いて下さいます。今回はずば抜けて思いがけません。ファンタジーらしく、既存の枠やルールを飛び越えた世界の中で、自分のリミッターも外して、思い切り遊びたいです。早く皆さんと稽古場であーだこーだ試して、ダントツに思いがけない人物をお見せしたいです。今の私のドキドキワクワクがお客様のものとなるために。

◆石田佳央
まず、この作品に参加できる事を非常にうれしく思いますし、舞台に立てることに感謝します。当たり前の事が当たり前ではなくなり、観劇することも何かと大変になってしまった現在。それでも観劇してくださる方々に、観て良かった!面白かった!と感じてもらえるように、共演者スタッフと共に創っていきたいと思います。
僕自身もどんな作品になるのか、とても楽しみです!どうぞご期待ください!

◆和田琢磨
和田琢磨と申します。今回、井上芳雄さんをはじめとする、魅力的で素晴らしい方々と一緒に作品をつくる機会を頂き大変光栄に思います。劇場での生のお芝居を皆様に楽しんでいただけるよう、1日1日の稽古を大事に取り組んで参りたいと思います。

パルコ・プロデュース 『首切り王子と愚かな女』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2021年6月15日(火)~7月4日(日) PARCO劇場(渋谷PARCO 8F)
【大阪公演】7月10日(土)・7月11日(日) サンケイホールブリーゼ
【広島公演】7月13日(火) JMSアステールプラザ 大ホール
【福岡公演】7月16日(金)・7月17日(土) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

キャスト・スタッフ

【出演】
井上芳雄 伊藤沙莉
高橋努 入山法子 太田緑ロランス 石田佳央 和田琢磨
若村麻由美

【作・演出】蓬莱竜太

【公式サイト】https://stage.parco.jp/

あらすじ

大人の寓話。時代も場所も架空の王国。雪深い暗い王国。
英雄であり人格者であった先王が早くに没して20年。没後、女王は彼女に取り入った大臣に政を任せ、自分は享楽の日々を過ごし、大臣もまた甘い蜜を吸っていた。民たちは税を搾り取られ、流行り病は放置され、苦しみ、疲弊していた。

その王国にはさらに、馬鹿王子がいた。何不自由なく育てられ、誰の話も聞かない、何の想像力も持たない馬鹿王子だった。気に入らないものは人であろうが動物であろうが、ことごとく首をはねた。命など王子にとって大事なものではなかった。だが、女王の寵愛を受けているため、側近たちも何も言えない。王国の未来への不安が民の中にも漂っていた。

ただ、唯一この馬鹿王子に意見出来る王子専門の世話係の女がいた。この女は小さな貧しい村の出身で、そのため学も教養もない。召使いの身分から王子に上手く取り入り、王子専門の世話係にまでなった女で、今やお妃候補とまで噂されている。女は貧しく惨めな暮らしは二度としたくなかった。女は野心に燃えていた。

ある日、一人の女が反乱の疑いで投獄される。
それは女の憧れの姉であり、自分と家族を捨てた憎むべき存在であった・・・。

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