吉田鋼太郎、柿澤勇人が濃密なサスペンス『スルース~探偵~』を二人芝居で


吉田鋼太郎と柿澤勇人の二人芝居 舞台『スルース~探偵~』が2021年1月東京・新国立劇場小劇場にて上演されることが決定した。演出も吉田鋼太郎が自ら手掛ける。吉田は、なんとこれが初の二人芝居出演となる。

『探偵 スルース』は1970年に英国で発表され、ブロードウェイ版はトニー賞を受賞、1972年にはローレンス・オリヴィエとマイケル・ケインの主演で映画化。2007年にはノーベル賞作家のハロルド・ピンターが脚本を手掛け、ケネス・ブラナー監督のもとマイケル・ケイン&ジュード・ロウが主演を務め、再び映画化された。

物語の舞台は、著名な推理小説家アンドリュー・ワイクの邸宅。ある日、ワイクは妻の浮気相手であるマイロ・ティンドルを自身の邸宅に呼び出す。不倫ヘの追及を受けるものだと思っていたティンドルに対し、ワイクは意外にも、「妻の浪費家ぶりには困っている」「自分にも愛人がいる」などと切り出す。

さらにワイクは、ティンドルに自宅の金庫に眠る高価な宝石を盗み出してほしいと提案。そうすることでティンドルは宝石とワイクの妻を手に入れ、ワイクは宝石にかかっている保険金を受け取り愛人と幸せに暮らすことができるのだ、と。提案に乗ったティンドルは、泥棒に扮しワイクの屋敷に侵入するが・・・。

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日本でも数々の名優たちによって上演されてきたこの傑作ミステリーで、今回、ワイク役を演じるのは吉田。そして、ティンドル役を柿澤が演じる。俳優としての活躍にとどまらず、蜷川幸雄からバトンを受けた彩の国シェイクスピア・シリーズの演出家、同劇場の芸術監督として手腕を振るう吉田と、成長目覚ましくミュージカルでの活躍はもちろんのこと、ストレートプレイや映像作品にも活躍の場を広げ輝きを増す柿澤のぶつかり合いに注目だ。

舞台『スルース~探偵~』は、2021年1月に東京公演を行ったあと、大阪、新潟、仙台、愛知公演を予定。なお、本公演は権利の都合上、舞台本編映像の配信や収録の予定はない。

【公式サイト】https://horipro-stage.jp/stage/sleuth2021/
【公式Twitter】@SLEUTH2021

コメント紹介

◆吉田鋼太郎(演出・出演)
二人芝居です。柿澤勇人と。
6月に幕を開ける筈だった芝居が中止になり、約1年振りの舞台です。
1年振りにやる芝居が二人芝居。初めての。で、相手が、やはり幾つかの舞台が中止になり鬱憤を溜めに溜めた狂犬柿澤勇人。
不安と緊張が、弥が上にも募ります。
言い換えれば、武者震いが止まらない、ということです。

今。何故。
芝居をやる時、これが必ず頭を過ぎります。数多有る演目の中から今、何故その芝居を選ぶのか。

人心の乱れた今、 芝居の演目は慎重に選ばなければならないのかも知れない。
でも、今だからこそ、演目は何だっていいのかも知れないと思うのです。乱暴な言い方かも知れませんが。
演じ手もお客も閉塞感に押さえつけられているなら、先ずそれを跳ね返したい。いつまでも押さえつけられてばかりじゃねーぞ。
それが本音です。
ただやりたい。
ただ芝居をやりたい。
それだけです。

1年振り。初めての二人芝居。狂犬柿澤。御膳立ては万端です。
今。何故。それは取り敢えず置いておきたい。
ただ、 やりたい。
それだけです。

初めての二人芝居に震え慄く老俳優と、しつこいようですが狂犬柿澤勇人。ご期待ください。

◆柿澤勇人
鋼太郎さんと初めてご一緒したのが『デスノート THE MUSICAL』の初演。僕が夜神月、鋼太郎さんはリュークでした。
何が何でも喰らい付いていってやろうと、毎日本番直前まで楽屋にお邪魔し、終演後は呑みに連れて行ってもらい、芝居のことやプライベートのことなどほぼすべてをお話しました。
続いて鋼太郎さんが蜷川幸雄さんを継いで演出をした『アテネのタイモン』やドラマ『太陽は動かない』でご一緒した際も、たくさん相談に乗っていただきました。
鋼太郎さんは、早くまたお前と芝居がしたい、と常に言ってくれましたが、この『スルース』の上演が決まり、嘘では無かったんだなあと思い、本当に嬉しくとても楽しみです。
鋼太郎さん曰く「お前は俺の若いころにそっくり」とのことで、僕は自覚がありませんが、皆様の目でお確かめいただけたら幸いです。
2020年、皆さまにとっても鬱憤が溜まった年だと思いますが、僕にとっての2021年はこの『スルース』でロケットスタートできるよう努めます。
お楽しみに。お待ちしております。

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