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堤真一、石丸幹二、溝端淳平ら出演『十二人の怒れる男』開幕!ノンストップの2時間を堪能

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2020年9月11日(金)より東京・BunkamuraシアターコクーンにてCOCOON PRODUCTION2020 DISCOVER WORLD THEATRE vol.9 『十二人の怒(いか)れる男』が開幕。このほど舞台写真とレポートが到着した。

本作は、1957年ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作であり、アカデミー賞作品賞、監督賞、脚色にノミネートされた“法廷もの”の最高傑作。出演者にはベンガル、堀文明、山崎一、石丸幹二、少路勇介、梶原善、永山絢斗、堤真一、青山達三、吉見一豊、三上市朗、溝端淳平(陪審員番号順)が名を連ねている。

『十二人の怒れる男』舞台写真

何が起きてもおかしくないご時世だけに本当に幕が開くのかドキドキしつつ、無事に迎えたこの初日。劇場で、ナマで、芝居を観るってこういうことだよ!とジンジン痺れている。四方を客席に囲まれたセンターステージに12人の陪審員が入ってくる冒頭から固唾を呑んでノンストップの約2時間。評決の行方を、というよりも、12人が交わす言葉と感情の応酬を、刻々と変化する人の心のあやふやさを、とことん堪能させてもらった。

陪審員室に入ってきた時の彼らは、あくまで12人の名もなき男たちだ。陪審員番号でさえ呼び合わず、「あんた」「彼」「この方」「あなた」などのやり取りだけで、徐々にそれぞれの人生や価値観がくっきり輪郭を帯びてくる。「当たり前」に疑問を持つ男。常に冷静で論理的な男。相手を論破しないではいられない男。偏見と思い込みだらけの男。くだらないジョークで茶化す男。老いのわびしさを知る男。付和雷同の男・・・

『十二人の怒れる男』舞台写真

『十二人の怒れる男』舞台写真

いるいる、いるよ、こういう人たち! ちょっとした一言が誰かの感情を逆なでにし、あるいは誰かに気づきを与え、誰かの心を揺り動かす。12人が12人、適材適所としか言いようのない俳優陣の丁々発止が、とにかく見もの聞きものだ。雄弁なのは言葉だけじゃない。名刺を受け取らない。飴を渡さない。問いに答えない。落書きをする。表情で、仕草で、それぞれの人となりも相手に対する感情も、かくも鮮やかに伝わってくる。

それにしても、人と話し合うというのはなんと難儀なことだろう。自分が生きてきた年数だけこびりついた思考や偏見は、そう簡単には剥がせない。同じ景色を見ていても抱く感慨は全く違ったりもする。主義主張の違う相手には聞く耳持たずに切り捨てがちな昨今、それがミッションとはいえ、諦めずに言葉を尽くして話し合いを続ける男たちの姿は、実に尊い。

数珠繋ぎになっていく感情の連鎖は大きなうねりとなり、劇場全体が12人と共振していく。畳み掛けるような怒涛の展開、そして・・・評決。ふぅ、と一呼吸置いて沸き起こった拍手は、通常の半分に抑えられた客席の切なさをはるかに凌駕する熱量だった。ああ、いい芝居を観た。満腹だ。         

COCOON PRODUCTION2020 DISCOVER WORLD THEATRE vol.9 『十二人の怒れる男』は、9月11日(金)から10月4日(日)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演。

【公式サイト】https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/20_angrymen/

『十二人の怒れる男』舞台写真

(文/市川安紀、撮影/細野晋司)

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