宇宙Sixの江田剛、山本亮太、原嘉孝が3兄弟に!舞台『トムとディックとハリー』公開ゲネ&取材会レポート


2020年7月11日から東京・サンシャイン劇場で、宇宙Sixの江田剛、山本亮太、原嘉孝が3兄弟を演じるパルコ・プロデュース舞台『トムとディックとハリー』が上演中。7月10日に公開ゲネプロが行われ、取材会に登壇した江田、山本、原が久々の舞台となった本作への意気込みや見どころなどを語った。

本作は、『Run for your wife』『It runs in the family』などを生み出してきたイギリスの笑劇(ファルス)王、レイ・クーニーと喜劇の名手として名高い息子のマイケル・クーニーによる親子初の共作で、今回はパルコ・プロデュースとして、宇宙Sixの江田、山本、原が3兄弟役で出演し、中屋敷法仁のスピード感ある演出で上演されることに。3人の他に、能條愛未、市川しんぺー、福本伸一、坂口理恵、筒井俊作、原田樹里らが出演し、“抱腹絶倒”の舞台を展開している。

物語は、養子を迎えたいと願うロンドン在住のトム(江田)と妻・リンダ(能條)が、最終関門である適正審査員との面接のために自宅で育児に必要な知識をお互いに確認し合いながらソワソワと待っているところから始まる。興奮と緊張で浮ついたような雰囲気ながら明るい未来を思って笑顔で準備を進める2人の姿は、無意識に「幸せになってほしいな」と願ってしまうほどとても可愛らしく微笑ましい。

しかしその直後、トムの弟・ディック(山本)がトムに借りていた車でフランスから帰国したところから空気は一変する。ディックは養子を迎える足しになるだろうとおみやげに大量のタバコと数箱のブランデーを持ち帰り、売却することを計画していた。それが法に触れることを知らないディックは自慢げにトムに話すが、余計なごたごたに巻き込まれたくないトムはディックに荷物をすぐに全部自分の部屋へ運び込むように指示。

そこまででもトムの気苦労は計り知れないように感じたが、末の弟・ハリー(原)が訪ねてきてこれまた波乱が。ハリーも養子縁組に協力したいと思って、とある計画を提案するのだがこれがとんでもなかったのだ。前々から「持ち家だったら適性の面でプラスになるのに」とこぼしていたトムのため、近所で破格値で売られている不動産を参考に、家から死体が出れば今住んでいる家を安く売ってもらえる・・・と考えて、雑役夫として働いている病院から解剖した後の死体を持ち出して「庭に埋めよう!」と自信たっぷりにプレゼンするハリー。これはトムならずとも頭を抱えたくなるような内容だろう。

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そこからはハチャメチャな出来事が次々と巻き起こり、トムは悪戦苦闘。泥沼化していく事態を、ディックとハリーと共にどうにかして乗り越えようとする姿を描いていく。その姿はまさに“ドタバタ”。江田が演じるトムは常に誰かに振り回され、頭をフル回転させて対応していく。取材会では、山本が「公演時間は1時間50分くらいなんですけど、江田ちゃんが1分くらいしかはけてないんです。1時間49分は舞台に出ているので、今回は江田ちゃんがいないと何も始まらない感じです」と教えてくれたが、本当に目の回るような忙しなさだ。

原はそんな江田を見て「普段そんなにしゃべるキャラじゃないんで、喋ることに慣れてないから・・・稽古中になんか声帯取れてたよね?」とちょっとボケつつ江田に話を振り、江田は「そうですね、今回は沢山おしゃべりさせていただいております。いろんな人に振り回されるトムなのでそこを楽しんでいただければと思います」とアピールしていた。

劇中では人の良い長兄・トム(江田)、愛すべきならず者の次兄・ディック(山本)、天才だが愚鈍なところのある末弟・ハリー(原)という関係性だが、江田曰く「原ちゃんは年下のわりにすごいしっかりしてる」とのこと。一方、原は「長男(原)、次男(山本)、パパ(江田)っていう感じだよね。(江田ちゃんは)あまり干渉しないから、(トムとは)真逆かもしれない」と分析。江田は「普段は怒鳴るって言うことをしないので、(今回の公演で)新しい発見をしていただければ」と語っていた。

また、作品の紹介にて“抱腹絶倒!爆笑の渦”と謳われているが、そのことについて聞かれると、山本は「間違いない!」と自信満々でアピール。そんな中、原は物語の中心となる江田へ「稽古中から『お客様は江田ちゃん目線で物語を見ていくから、江田ちゃんによって見え方が違っちゃうよ、ちゃんと頑張んなきゃね~』っていうプレッシャーはずっと与えてました(笑)」と告白し、江田は「稽古が始まった時からチクチクとやられてますね(笑)。ずっと」とメンバーからのプレッシャーを受けつつ燃えていた様子。

コメディー作品ということで山本は「テンポとか大事にしつつ、ちゃんと聞かせるところは聞かせるというのを意識してます」と明かし、原は「面白い先輩の役者さんも沢山出ていて、(市川)しんぺーさんは一言で笑わせる力があってすごい!」と先輩の助けも受けつつ作品を作り上げてきたようだ。

また山本は「劇中では、テンポの早いキャッチボールみたいな感じなんですけど、セリフ量が膨大にあるのでキャッチボールしてても江田ちゃんが次何言うのか考えてるっていうのが分るんです。その中で、江田ちゃんがパッとセリフが出てこない顔をするとその時に自分もテンパっちゃうんですよね(笑)。お互いに次はこのセリフだよみたいな合図を出すんですけど、そういう助け合いが大変(笑)。あと、さまざまな事件が上手から下手から後ろからって来るからそれの切り替えが大変ですね」としみじみ。

そんな忙しない状況について江田は「亮太は亮太で裏を走りまわってるんですよね。ディックは色んなところから出てくるので裏ですごい動いてるんですよね。俺は表で走り回ってて、亮ちゃんは裏で走り回ってて・・・原ちゃんはモニターを見てます(笑)」と明かし、山本が「一番おいしいところでひょいっと出てくるよね(笑)」と乗っかる。さらに江田は「原ちゃんが一番意外な役かもしれないです。こんなにかわいいのは見たこと無いってくらい、年下感がちゃんとでていてかわいいです」と原の役について解説。原が「本当に!?」と言うと「分かってるくせに!」と山本がツッコミ、仲の良さを存分に感じた。

今回は宇宙Sixの内3人での共演になるが、もう一人のメンバー・松本幸大について聞かれると、山本が「『めちゃくちゃ良い感じに仕上がってるからね』っていう話をしました」と明かした。松本もこの作品に出たかったのでは・・・と投げかけられると原が「彼は結構サバサバしているので・・・思っていても表に出さないよね?そこがかわいいよね」と言うと山本も「出さないね!」と共感し、「(松本が)見たら『羨ましい』って思うような作品になっていると思います」と自信を見せた。

取材会では、新型コロナウイルスの影響で2ヶ月ほどあった自粛期間中に新たに始めたことなどについても質問が。江田が料理に目覚め、山本がさまざまなアーティストの作品を観て宇宙Sixが次に何をすべきなのかなど考えていたという中で、原は筋トレに励んでいたという。江田は「分かります?このパンプアップされた感」と記者へ原の筋肉をアピール。海外のボディービルダー、ジェフ・シードを目指しているという原は自慢の筋肉を舞台で少しでも見せたいと衣装について相談し、最初は七分丈だったシャツが半袖になったが「これ以上は短くできないといわれました(笑)」と裏話を明かした。

最後に、3人から本作への意気込みが語られた。原は「久しぶりに舞台に立たせていただく喜びを実感しています。こみあげてくるものがあって、数か月も立たないとこんな気持ちになるんだなと思いました。ファンの人が来てくれたら何倍にもなった感動が待っているんじゃないかとワクワクしてます、がんばります!」とコメント。

山本は「久々ですけど、『ジャニーズ事務所の宇宙Sixはコメディーをやらせたら宇宙一面白いんだ』と思わせられるような作品の第一歩になる気がしてます。最後まで駆け抜けられるかどうかは自分たち次第ですが、『コメディーをやらせたら宇宙一面白いのは、宇宙Sixだ!』と思っていただけるようにがんばりたいと思います!」と気合十分。

そして最後に江田が「この作品は愛情に溢れていて幸せたっぷりなキャラクターがたくさん出てくるので、この舞台を観ているひと時の時間はいろんなことを忘れて純粋に『楽しいな』って笑顔になれるような作品になっていると思います。カンパニー一同全力で千秋楽まで突っ走っていきたいと思いますので、応援のほどよろしくお願いします」とコメントし会見を締めくくった。

パルコ・プロデュース舞台『トムとディックとハリー』は7月11日から7月19日(日)まで東京・サンシャイン劇場、8月5日(水)に大阪・サンケイホールブリーゼで上演。上演時間は約1時間50分を予定。

【公演情報】https://db.enterstage.jp/archives/2716
【公式サイト】https://stage.parco.jp/program/tomdickharry

(取材・文/エンタステージ編集部 3号)
(撮影:御堂義乗)

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