大型LEDパネル導入!『ドリームガールズ』開幕&衣裳400着が並ぶバックステージも公開


2020年1月29日(水)に東京・東急シアターオーブにて、ブロードウェイ・ミュージカル『ドリームガールズ』の来日公演が開幕した。本作は、1981年にブロードウェイで初演され、トニー賞で6部門受賞。今回は、2010年、2013年、2016年に続く来日となる。初日前にはプレスコールとバックステージ取材会が行われた。

脚本・作詞はトム・アイエン、音楽はヘンリー・クリーガー、構想・オリジナル版演出・振付はマイケル・ベネットが手掛ける本作。2006年に公開され、ビヨンセ、ジェニファー・ハドソン、ジェイミー・フォックス、エディ・マーフィーらが出演した映画版でご存知の方も多いだろう。

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描かれるのは、ある女性コーラスグループを軸に、華やかなショービジネスの裏側にある人間模様、栄光、そして友情を織り交ぜたサクセスストーリー。幼馴染のディーナ、ローレル、エフィーは「ドリーメッツ」を結成し、日々オーディションに挑んでいた。彼女たちの才能に目をつけたのが、車のディーラーだが音楽業界でエージェントとしての地位を築きたいカーティス。彼の裏工作で「ドリーメッツ」はR&Bの大物シンガー、ジミーのバックコーラスを務めることになるが・・・。

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プレスコールは、本公演のアシスタントコレオグラファーを務めるアシュリー・マクマナスの進行のもと行われ、劇中より3曲が披露された。1曲目は、「ドリーメッツ」を去ったエフィーのカムバックのために作られた「One Night Only」。エフィー役を演じるカディージャ・オネがソウルフルに歌い上げる中、曲調はガラリと変わる。ある経緯でシャラエ・モールトリー演じるディーナら「ドリーメッツ」は同曲をポップス調できらびやかに表現した。

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2曲目は「I’m Changing」。エフィーが人生をやり直そうと力強く歌い上げるソロナンバーだ。「Look at me, Look at me・・・」と囁きかけるような始まりから、「I’m Changing」、そして人生を取り戻すんだと高らかに歌い上げる様は圧巻。

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ラストは、タイトルロールにもなっている「Dreamgirls」を、カディージャ演じるエフィー、シャラエ演じるディーナ、ベランド・ミラス演じるローレル・ロビンソンが、揃ってパフォーマンス。蝶の柄があしらわれた美しいドレス姿で、名曲を生き生きと響かせた。

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プレスコール後には、バックステージツアーが行われた。案内してくれたのは、舞台監督のケヴィン・ブラニック。今回の『ドリームガールズ』には、今までにない大きな挑戦が取り込まれている。それは、舞台上に設置された高さ6m、幅10mのLEDパネルを使った映像演出を取り入れ、初演の頃にはなかった技術で作品をより華やかに進化させた。

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また、ステージ上にはマス目状にラインが引かれていることも、本作の特徴だ(上から見るとよく分かる)。これは、バミリが多いと美しくないという演出意図から考案されたものだという。また、樹脂材の床もオリジナル版にはなかったものが採用されている。

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そして、舞台裏に行くと・・・衣裳やかつらがぎっしり!なんと、使用されている衣裳は400点以上(しかも手縫い)。かごいっぱいに詰め込まれた大量の靴がそこかしこに置かれていたが、みな、一かごで一人分だそうだ。

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大量の衣裳やかつらは、人物を飾り立てるだけでなく、物語の中で時代が進んでいることを表現することにも一役買っている。舞台裏では、常に10名から15名の役者がひっきりなしに着替えているそうで、公演中は最も混み合う場所になるとのこと。早替え部屋やドレッサーも、上手と下手それぞれに設けられていた。

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オーケストラブースも舞台裏に。『ドリームガールズ』では、10名のミュージシャンが舞台奥からエモーショナルな演奏で物語を彩る。ブースでは、ニコニコのミュージシャンたちがとてもきれいな発音の「こんにちは!」で取材陣を迎えてくれた。

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「ドリームガールズが生き生きと輝くのは、舞台裏にいるスタッフや機材“たち”がいてくれるから」とブラニック氏。自身は、少年期に同作をニューヨークで観て「なんてエキサイティングな作品なんだ」と感銘を受けたそうで、「今、携わることができて光栄です」と語っていた。

表も裏も、“夢見ること”へのポジティブなパワーに満ちた本作は、2020年も観た人の背を明るさに勇気を添えて押してくれることだろう。

ブロードウェイ・ミュージカル『ドリームガールズ』は、1月29日(水)から2月16日(日)まで東京・東急シアターオーブにて上演(未就学児童入場不可、字幕スーパーあり、生演奏)。上演時間は、2時間35分(休憩20分を含)を予定。

なお、2月7日(金)13:30公演限定で舞台裏を見学できる「バックステージツアー付チケット」の販売も行われている。詳細は公式サイトにてご確認を。
「バックステージツアー付チケット」チケットぴあでの購入はこちら

【公式サイト】http://dreamgirls2020.com/

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)

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