加藤健一事務所『パパ、I LOVE YOU!』10年ぶりの上演は10月に


2009年に加藤健一演出の再演で話題を呼んだ『パパ、I LOVE YOU!』が、2019年10月に上演されることが明かされた。

本作はイギリスの人気劇作家であり、役者、演出家、プロデューサーとしても活躍しているレイ・クーニーのコメディ作品。加藤健一事務所にて1994年に日本初演され、加藤は同作および一人芝居『審判』で第29回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞している。

出演者には加藤のほか、清水明彦(文学座)、田代隆秀、辻親八、石坂史朗、藤波瞬平、久留飛雄己(青年座)、加藤忍、日下由美、頼経明子(文学座)、かんのひとみ(道学先生)、橘杏が名を連ねている。

【あらすじ】
クリスマス直前の英国、とある病院の医師談話室。デーヴィッド(加藤健一)は講演に向けて準備中だが、同僚ヒューバート(清水明彦)が邪魔をしてきて、全く集中できない。

さらにそこに、かつて秘密の関係を持った元ナースのジェーン(加藤忍)が、とんでもないことを知らせに来たものだから、もう天地がひっくり返りそう!妻ローズマリー(日下由美)にこのことがばれないよう、“口からの出まかせ”でどうにか逃げ切るしかない!

◆加藤健一(演出・出演)
――演目を選んだ理由
初めてレイ・クーニー作品を読んだ時「こんなに笑える芝居があるのか」と思ったからです。お客様が椅子から笑い転げるほどの作品は初めてでした。

――再々演への思い
初演(94年)は出演のみでしたが、再演時(09年)に初めて演出も行いました。主役を演じながらの演出は非常に大変でしたね。お客様は笑ってくれましたが、いつか出演と演出の両面で100%以上の力を出したいと思っていたので、今回はこれまで以上に舞台上を駆け回りたいです。

――演出のこだわり
大きく3点あります。一つ目は、芝居を作っていく過程で、物語が進む様々なきっかけを大切にして、台本に忠実になること。二つ目は、出演者のキャラクターの色をはっきりと付けること。3つ目は、出演者に誠実で嘘のない演技をしてもらうこと。コメディーだから笑わせようと崩したら、全体が崩壊してしまいますからね。

――メッセージ
最近、世の中から笑いが少なくなっていると感じます。また、子どもはたくさん笑うが、大人になるにつれ笑いが減ってしまいます。たくさん劇場で笑って、たくさん元気を持ち帰ってほしいです。

加藤健一事務所『パパ、I LOVE YOU!』は10月11日(金)から10月20日(日)まで東京・本多劇場にて上演される。上演時間は休憩15分込みの2時間25分を予定。

【公式サイト】http://katoken.la.coocan.jp/

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