浦井健治「最後のシーンは涙があふれる」ミュージカル『ゴースト』開幕!


2018年8月5日(日)より東京・シアタークリエにてミュージカル『ゴースト』が開幕した。1990年に公開され、世界中を感動の渦に巻き込んだ大ヒット映画『ゴースト/ニューヨークの幻』を基に生まれた本作はウエスト・エンド、ブロードウェイから世界中を席巻。その名作が日本オリジナル演出版として日本初上陸となる。初日には囲み取材と公開ゲネプロが行われ、浦井健治、咲妃みゆ、秋元才加、平間壮一、森公美子が登壇した。なお、本レポートのゲネプロではWキャストとなるモリー役は咲妃が演じている。

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映画版で第63回アカデミー賞脚本賞を受賞したブルース・ジョエル・ルービンが手がける脚本・歌詞と、音楽・歌詞を担うデイヴ・スチュワート&グレン・バラードが紡ぐ切なくも激しいメロディとが一体となりミュージカル版として誕生した本作。映画版に勝るとも劣らない感動の名作として世界中で至高の評価を得た。その日本版オリジナル演出を担うのは、『ミス・サイゴン』をはじめ、数多くの大作で高い評価を得る名匠ダレン・ヤップ。ダレンは、これまでとは一線を画した日本オリジナル演出で、愛の物語を描き出す。

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主人公サムを演じるのは高い歌唱力と繊細な演技で日本ミュージカル界をけん引する浦井。初日を迎えた浦井は「このカンパニーはすごく仲が良くて、演出のダレンさんを筆頭にみんなで和気あいあいとやって参りました。ブロードウェイやウエスト・エンド版とは全く違った日本版をみんなで一から作り上げることは大変でした。映画版のファンの方も含めてたくさんの人が愛してくれるようなミュージカルを目指してがんばってきました」と明かした。

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モリー役はWキャストで咲妃と秋元が演じる。宝塚歌劇団を卒業後してから初ミュージカルとなる咲妃は「稽古が始まるまでは緊張も不安もありました。男性キャストの方々はフレンドリーな方ばかりだったので、変に身構えることもなく、皆さんに助けていただきながら、今日まで歩んでくることができました。充実した稽古期間でした」と振り返った。

歌いがいのあるナンバーが数多くあるモリー役について、映画・テレビのみならず舞台でも活躍の目覚ましい秋元は「難しい曲も多かったので、お芝居はもちろんのこと、歌にのせて表現や気持ちをお届けするという点で、まだまだミュージカルのお芝居として不慣れな部分もあり、すごく苦労した部分もありました。ですが、だんだんと歌うことの楽しさを感じることができています」と初日を迎えた心境を明かした。

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本作の見どころは、浦井演じるサムと咲妃/秋元が演じるモリーとの濃密なラブシーンの数々だろう。咲妃の魅力的な表情と歌声に加え、浦井の歌声とさわやかさもプラスされたラブシーンの数々はミュージカル版としての新たな見どころとなっている。もちろん、映画上演当時に大きな話題を呼んだ、名曲「アンチェインド・メロディ」のラブシーンは必見だ。秋元バージョンではどんな姿を見せてくれるのか、そう思わせるのもWキャストで贈る本作の魅力だ。

さらに、日本オリジナル演出のポイントとして、浦井が「セットが大がかりで、シアタークリエに収まらないぐらい豪華。そして、メッセージとしてハートウォームで人間愛が詰まっています」とコメント。NYの夜景を思わせる立体的なセットと、心情濃く描かれているストーリーにも注目して欲しい。

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映画の中では悪役の印象が強いカール役の平間は「台本にはカールの私生活の思いや感情はあまり描かれていません。しかし、本作ではカール自身としては“やるしかなかった状況”を作ったので、そんなに悪い人ではないと思ってもらえるのではないでしょうか」と役作りについて明かした。その言葉どおりに、映画とはまた一味違った面ものぞかせる平間の演技に目を引かれる。

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ウーピー・ゴールドバーグが演じたことでも有名なオダ・メイを演じる森は「ウーピーの出世作『シスター・アクト~天使にラブ・ソングを~』でも、私は彼女が演じた役をやったので、ウーピーさんが私に憑依しているのではないかと思っています(笑)この役は詐欺師が初めて霊と会話してビビる部分がテーマです。ビビりながら、でもサムの思いにだんだんと自分も入って、モリーを助けたいと思う最後のシーンが感動的です」と見どころをあげた。

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最後に、浦井は「稽古をしていても、場当たりでも最後のシーンは涙があふれてきてしまいます。モリーと目を合わせてもそうなんですけど、オダ・メイとの最後のシーンも大号泣です。そういうものは本当に心が通じ合っているからこそだと思っているので、そういったところをお届けできるような、熱い夏にしていけたらと思います」と意気込んだ。

ミュージカル『ゴースト』は8月5日(日)から8月31日(金)まで東京・シアタークリエにて上演される。その後、大阪・福岡・愛知を巡演。詳しい日程は以下のとおり。

【東京公演】2018年8月5日(日)~8月31日(金) 日比谷シアタークリエ
【大阪公演】2018年9月8日(土)~9月10日(月) サンケイホールブリーゼ
【福岡公演】2018年9月15日(土)・9月16日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
【愛知公演】2018年9月22日(土)~9月23日(日) 刈谷市総合文化センター アイリス

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(取材・文・撮影/櫻井宏充)

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